31古典文学
劇画・怪盗ルパン (3) ルパン対ホームズ 最近、怪盗ルパンシリーズの面白さがようやく分かるようになってきました。 そのルパンがホームズと戦う初期の名作なのですが、完訳版で読むのはしんどいと思っていたところ、マンガ版があると知って読みました。 ナ…
西村京太郎の「名探偵シリーズ」を読むにあたり、第2作にはアルセーヌ・ルパンが登場するということで、図書館の児童書コーナーで『813』に続いて借りて読んでみました。 ルパンが初登場した最初の短編集ということで、一番最初に読むルパンものとしては本…
そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)作者:アガサ・クリスティー早川書房Amazon ↑青木久惠訳の新版 『そして誰もいなくなった』を読みました。 少年少女・ネタバレsalono(ネタバレ注意!) そして誰もいなくなった ネタバレ感想 https:/…
膨大な財産が関わるとされるケッセルバッハ氏殺人事件の謎を巡って、ルパンと謎の人物『LM』が死闘を繰り広げる! 2冊に分かれていますが、各々独立した本編と続編というより一連の物語なので、「上」「下」とした方が分かりやすいと思います。 西村京太郎…
新版 名探偵なんか怖くない (講談社文庫) 私が子供の頃好きだったマンガ『名探偵カゲマン』で、世界の名探偵が集まる回がありました。 登場するのは、ジキール探偵、ダンテス探偵、コジャック探偵。金田一探偵もいたかのう? 元ネタは知らないながら、よく分…
マギル卿さいごの旅・チェーンの秘密 (少年少女世界推理文学全集) 【マギル卿さいごの旅】 時刻表を見て実際に鉄道に乗りながらアリバイトリックを暴くフレンチ警部! あっちに行ったりこっちに行ったりすごく綿密で複雑なトリック。どんぶり勘定の私には付…
武蔵野・牛肉と馬鈴薯 (1965年) (旺文社文庫) 旺文社文庫。国木田独歩の6編の短編が収録されています。 わずか194ページばかりの薄い文庫本なのですが、驚くべきは解説です。 129ページ以降は解説となっています。 つまり、この薄い文庫本の本文は65%ほどで…
男のルールブック―食事から旅行まで彼女の扱い方百科 (1982年) (ゴマポケット) ずっと昔古本屋で買ってそのままになっていた。 自分には今まで必要なかったし今後も必要でないだろう知識集。 ただ、「彼女の心を読むのに役立つ小説」という3ページばかりの…
先日、ジュール・ヴェルヌの『神秘の島』を完訳版で読みました。 偕成社文庫で3分冊になった版です。 私が中学生時代に読めずに放り出した版は福音館書店古典童話シリーズ版で、これは箱入りで大きくて分厚くて読むのに気合いが必要な感じでした。(今はも…
★X線カメラのなぞ・マルタの鷹 (少年少女世界推理文学全集) (感想) ハンフリー・ボガート主演の映画版を見たことあるので、映画版の記憶と補完しながら読むことができた。 各キャラの心理状態や心理的暗闘を想像しながら読むと面白い。 しかし本作品は大人…
★X線カメラのなぞ・マルタの鷹 (少年少女世界推理文学全集) (あらすじ) 女優エバ・ミッチェルが開いた仮装パーティーでダイヤの首飾りが盗まれた!容疑者は4人! 新聞で事件を知った義賊レスター・リースは真相を推理し、ダイヤの横取りを画策する! (感…
沙悟浄を主人公にするという発想も面白いし、描かれている内容も面白い。 下手すれば二番煎じのパロディやお笑いになってしまいかねないテーマですが、本作品はなかなか深く考えさせられます。 よく考えれば、私も沙悟浄のような頭の中で無駄に考えてばかり…
貴重な帯付き画像は こちら から拝借しました。 (あらすじ) ピーター&ポールの双生児は両親の死後、叔父エリス・セルボンに引き取られて養育される。 しかしエリス・セルボンは6人の悪人たちに破滅させられ、自殺に追いやられた。 その後双子は南洋に渡…
カバー 石垣栄蔵 『赤毛のレドメイン家 (1979年) (旺文社文庫)』 江戸川乱歩が高く評価したという古典的名作。 同じ著者による『闇からの声』の感想を検索すると、 「『赤毛のレドメイン家』より良かった」 と書かれている方が目立ったので、読んでみました…
『吾輩は猫である』殺人事件 (河出文庫) 以前新潮文庫版を読んでいたのですが、河出文庫版が出たというので購入。 さすがに全部再読するのは無理。全部読むと1カ月かかります。 よって、飛ばし読み。 色々と忘れていたこと、読み取れなかったことも多いと判…
文豪の探偵小説 (集英社文庫) 【途上 谷崎潤一郎】 会話劇ミステリー。 名探偵安藤一郎の見事な尋問です。 安藤探偵が活躍する他の事件を描いた作品、あるのでしょうか。 【オカアサン 佐藤春夫】 仙人のような鳥売りのお爺さんからオウムを買ったところ、色…
新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫) 呪われた一族氷沼家を襲う悲劇ザ・ヒヌマ・マーダー。 物語時点は四代目の蒼司・紅司兄弟の代になっていますが、氷沼家の因縁は初代・誠太郎の時代から始まります。 誠太郎の時代からの因縁について、探偵役の一人・奈…
薔薇への供物 (河出文庫) 薔薇に関する12のフェティッシュで耽美的で不思議な短編集。 中井英夫版・『夢十夜』であり『世にも奇妙な物語』。 巻末に「薔薇の自叙伝」という17ページにも渡る自作解説が収録されています。 これがまた氏独特の文体で味わい深い…
物語は、週末の閑散とした院内カフェの描写から始まります。 お客は、常連客2人と初めて訪れた藤森夫婦の4人。 そこでちょっとした事件が起こります。 物語はその後、そこに居合わせた人々を描いていきます。 藤森朝子さん・孝昭さん夫婦の介護・闘病問題。…
コーヒーと恋愛 (ちくま文庫) ブックオフで帯付きで売ってたので購入。最近は文庫本も価値のありそうな帯なら付けたまま販売するようになったのだろうか。今後は帯を外さずに売ってほしい。帯のない本なんて、ミルクと砂糖を入れないコーヒーのようなもんだ…
FeBeのオーディオブックで読了。 「耳で読む本」オーディオブック探偵小説アルセーヌルパン 底本は1922(大正11)年発行の 【婦人パンフレツト第八輯】アルセーヌ・ルパン 、出版社は 婦人文化研究會 、訳者は婦人文化研究会ということです。 当時はご婦人が…
トクマノベルズ大活字マガジンについて、過去3回書きました。 ■[速読読書]東京地下鉄殺人事件 トクマノベルズ大活字マガジン(3) http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20160405/p1 ■[速読読書]隅田川殺人事件 トクマノベルズ大活字マガジン(2) http://d.hatena.n…
命売ります (ちくま文庫) 自殺に失敗した山田羽仁男が三流新聞の 求職欄に広告を出す。 「命売ります。お好きな目的にお使い下さい。」 すると、次から次に不思議な依頼人が現れ、不思議な出来事に巻き込まれ……。 このような広告に反応するのは、当然、裏の…
文豪のミステリー小説 (集英社文庫 や 39-2) ミステリーという観点から編まれた短編小説のアンソロジー。 こんな試み、面白い。 (収録作品) 琴のそら音:夏目漱石 手首:大佛次郎 白髪鬼:岡本綺堂 出来ていた青:山本周五郎 真昼の歩行者:大岡昇平 あや…
心に太陽を持て 素晴らしくキャッチーなタイトル。 似たようなタイトルで思い出すのは、 心に冒険を@酒井法子夢冒険 です。 wikipedia:夢冒険 それはともかく、本書冒頭に、 『心に太陽を持て』 歌詞 青少年文化の会 作曲 團伊玖磨 の楽譜が掲載されていま…
坊ちゃん忍者幕末見聞録 (中公文庫) オビ付き画像はこちら ↑オビがある方が締まりがいいですね。最初からオビを想定した表紙デザインなのか? 『吾輩は猫である殺人事件』の奥泉光さんが描いた作品ということで、いつ坊ちゃんやその登場キャラが登場するか、…
『吾輩は猫である』殺人事件 (新潮文庫) 単行本出版当時、話題になりましたが読み通す自信がなく敬遠していました。 このたび、意を決して読み通すことができました。 【あらすじ】 珍野苦沙弥先生撲殺される! 上海の塵芥捨て場の古新聞で事件を知った語り…
事件が起こる前、レアティーズとハムレットはお互いどう思っていたのでしょうか。 恋人の親や兄弟姉妹とは仲良くしようというのは婚活の常識ですが、この王家と家老家の間にはそのような常識はないようです。 一方、クローディアスはホレイショーのことをど…
うらなり (文春文庫)作者:小林 信彦文藝春秋Amazon 昭和9年、銀座四丁目で古賀先生(うらなり)は堀田先生(山嵐)と再会する。 カフェでお互いのその後や近況を交換し、古賀先生は帰宅後、寝る前に今までの人生を振り返る。 うらなり先生の視点から見たもう…
みんなの少年探偵団 少年探偵団シリーズといえば、私の失敗人生の象徴ともいえるシリーズ。 いつか必ず発表順に全部読んでやろう、少年探偵団員のリストも作成しよう、と意気込んでいたのですが、 結局、その機会は来なかったのです。 順番にこだわらず、読…