OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

腸脳力 とりあえず小食・和食・玄米・雑穀から始めよう

 

心と体を変える “底力” は “腸” にある 腸脳力

心と体を変える “底力” は “腸” にある 腸脳力

第3章 細胞から若返る最新免疫学
で、ヒトの免疫システムについて解説されています。
 実は腸が免疫機能に大きな働きをしていて、腸をキレイにする、元気にすることが、免疫力向上の鍵だということです。
 特に、食べ過ぎは腸に負担をかけ、腸を疲弊させ、免疫に関わる白血球の機能低下につながるという。
 アレルギーも、腸内にたまったゴミの影響で免疫のバランスが崩れることで起こりやすくなるらしい。

「睡眠をとっても疲れが抜けない」「いつも体が重い」というのは、年齢のせいというわけでは必ずしもありません。白血球に余分な仕事をさせるような生き方が、結果として細胞の機能低下をうながし、慢性疲労を生み出しているのです。」

 
よって本書では、少食を推奨し、特に朝食を抜くことを奨めています。
朝食を摂るか抜くかについての見解は諸説あり、必要だとする意見もありますが、本書のように不要だとする意見も多くあります。
それぞれの意見に至極もっともな説明があります。
どちらを採用するかは個人の考え方・重点の置き方によるでしょう。
どちらを選択するにしても、ただ何となくそうするのではなく、納得した上で意識的に行動した方が効果あるのではないでしょうか。
  
 小食がいいとはいっても本書では、やみくもな少食を奨めているわけではありません。
 栄養のある食事を効率的に摂食することを勧めています。
 理想的なのは、パン食や肉食が普及する以前に日本人が一般的に食べていた食事だそうです。
  
明治時代初期、ドイツ人医師ベルツは、人力車夫の体力に驚き、食生活について調べたところ、玄米や野菜中心の質素な食事内容だったとか。
 ためしに、栄養理論に基づいて牛肉を食べさせたところ、すぐにスタミナがなくなったということです。
 肉食は確かに成長を促す面がありますが、体に余計な負荷がかかる要素が多いということです。
  
 また、白米を精製することで、糖質ばかりの摂取となり、食物繊維やミネラル、ビタミンが不足し、腸に負担がかかり、ミトコンドリアでのエネルギー代謝に良くなく、細胞への栄養運搬がスムーズにいかないとのこと。
 こうした栄養欠乏を穴埋めしようとするために過食傾向となる。
 糖質中心の摂取では物理的な満腹感しか得られないため、常に何かを食べていないと体力が維持できなくなる。
 効率的なミトコンドリア系の代謝ではなく、非効率な解糖系の代謝となり、余裕がなくなる。
 肉体的にも精神的にも不安定となる。
  
 大正時代末、主食の米を玄米にするか分づき米や胚芽米にするかという「主食論争」が行われ、最終的には七分づき米が事実上の公定米になったそうです。
 ところが戦後の社会的混乱でうやむやとなり、食べやすく流通しやすい白米が流通するようになったという。
 さらにその白米すらも軽視され、アメリカの農産業界による「アメリカ小麦戦略」によって、パン食が普及していった。
 そして現在、がんや生活習慣病、アレルギー、うつなどが増加しているのが現状。
  
 「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活 アメリカ食は早死にする―ハンバーガー・フライドチキンはおやめなさい
 アメリカ小麦戦略―日本侵攻 (1979年) 
   
 伝統的な和食は食物繊維の量が多かったため、かつて日本人は欧米人の3〜5倍もの排便量があったと言われているようです。
  
また、お坊さんが食事制限をするのは、修業のためにいいことが経験的に分かっているから。
 肉食をすると特有の闘争心が湧いてきてスポーツなどではプラスに作用する。

しかし、日本ではこうした肉体的な強さだけでなく、昔から「品格」と呼ばれる一種の精神性も大事にされてきました。禅の世界で言えば、それは「悟り」を求める感覚にもつながるものでしょう。

   
 恋愛や心理的な行動について、肉食系・草食系という分類がありますが、その通りのようです。
 私はもちろん悟りや品格を重んじる「草食系」を目指したいものです。
 そもそも最近、肉を食べすぎると下痢になる体質になってしまったのだ。
   
    
 さて本書では、「感情」と「直感」について、生物の系統発生をたどっていくことから、非常に面白い仮説を提示しています。

 初期の脊椎動物は、単純な神経と消化管(腸)だけで生存していた。
 こうした原始生物は思索することはないが、生きている以上、何事か感じてはいたはず。
 つまり、生物はまず「腸」で感じている。
 脳が発達したからといって、こうした感覚が全てなくなったと言えるのでしょうか。
 ということで、感情(心)は「腸に宿っている」。
  
 それに対して、外部からの情報をキャッチする「直感」について。
 これは、尻尾(びこつ)の神経が受信しているのでは、という仮説が提示されています。
     
考える→頭(脳)
 感じる→心(腸)
  ひらめく→直感(尻尾)
   
 非常に面白い仮説だと思います。
  
 いくら自己啓発書やら成功本やらハウツー書やらを読んでも考え方や行動を変えないと人生は変わりません。
 私は今回、本書を読んで、食事に関する考え方や食べ方が変わりました。
 最近、空腹が体にいいという本が話題ですが、その理論的説明にもなっています。
  
 「空腹」が人を健康にする 「空腹」療法 一日一回おなかを空かせば病気が治る(ロング新書)
   
 私も少し小腹がすいてお腹が鳴り出したらチョコレート菓子をよく食べていました。
 今後はそういった習慣を改め、空腹を楽しむようにしていきたいと思います。
  
 白米より玄米が体に良いというのも納得。
 アメリカ小麦戦略というのもすごい。
 今は小麦やパンどころか、アメリカ牛肉丼、フライドチキン、ハンバーガーetc……。
 こんなジャンクフードばかり食べてりゃアメリカの家畜ですな。
 やはり日本人は伝統的な和食を食べるべきですね。
 よく憲法について「押し付け憲法だ」とごちゃごちゃ言ってる連中がいます。
 しかし、「押し付け食生活」こそ改めるべきなのではないでしょうか。
 どうせネット右翼はジャンクフードばかり食べてカルシウムが不足して脳がおかしくなってるんでしょう。
  
 それはともかく、日本人の主食は米。
 玄米、分づき米、胚芽米などが見直され、愛好者が増えていくといいですね。
 それが駄目なら、白米に雑穀を混ぜてもいいのではないでしょうか。
 ニーズが増えれば外食のメニューに分づき米や雑穀ごはんが増えていくでしょう。
 食生活について考え出せば、食糧自給率や農業生活にまで思考を広げていく必要があります。
 色々考えなければならないことが山積みです。
 まずはとりあえずその取っ掛かりとして、食生活の独立を目指す皆様、押し付け食生活を脱して和食を取り戻していきましょう!

   
★「生命科学情報室」公式サイト http://seimei-kagaku.info/
   http://d.hatena.ne.jp/thunder-r-labo2/
  
伝統と革新の街・京都ではたらく社長のblog
超能力者となり意のままに世界を操りたいあなたが実践すべきたった一つのコトとは
  http://kei-horii.seesaa.net/article/267700484.html
  
不透明なチカラですが、なにか? 本-73『腸脳力』
  http://futoumei.blog.fc2.com/blog-entry-177.html 
    
 ↓玄米についても色々な説が入り乱れています。
米食べすぎは体に毒!!あくまで「小食のサポート」という認識が不可欠。
  http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=260263
玄米は健康食と言われたが、健康な人が取りすぎて毒素もミネラルも排出され健康を害する
  http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=260195&g=123101
【玄米食フィチン酸に関して?−自然界にはフィチン酸は存在しません
  http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=260608
    
るいネット様で紹介されました。感謝!
  http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=265332
   
 アレルギーの9割は腸で治る! (だいわ文庫) 腸内革命―腸は、第二の脳である カイチュウ博士と発酵仮面の「腸」健康法 腸!  いい話 (朝日新書)
  
 病気にならない「腸」能力の引き出し方 (講談社+α文庫) 腸を鍛えてやせる!健康になる!―免疫力アップ ガンにならない! 漢方薬ガイド&放射性物質対策も 汚れた腸が病気をつくる―腸をクリーンにする究極的方法 ミトコンドリアのちから (新潮文庫) 
  

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