- 作者: 南雲吉則
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2012/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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江戸時代の江戸の町人の食生活についての記述が興味深いですね。
「手一束」といって、手に入る大きさの魚を「皮ごと骨ごと頭ごと食べる」「一物全体」「丸ごと食」がバランスの良い完全栄養だとのこと。
当然、野菜も「葉ごと皮ごと根っこごと」。
江戸時代には実の部分だけを食べていた殿様が栄養失調で早世し、葉や皮を食べていた下々の者が長生きするケースも多かったとか。
命を無駄にしないという観点からも、今後は食糧不足となることが予想されるという観点からも、「一物全体」の考え方、もっと知られるべきですね。
「マクガバン・レポート」が元禄期以前の日本の食事を高く評価していることにも触れられています。
明治時代の陸軍では、米を精製した白米を食べていたことからビタミン不足で脚気で亡くなる人が多かったとか。
一方、海軍では、欧米の水兵に脚気がいないことから、洋食を導入したところ、一人も脚気になる人はなく、それ以降、洋食中心だという。
別に洋食にせんでも、白米を玄米にした世界一健康的な和食ならもっと良かったのにとも思いますが、戦時における軍人さんの食事には和食より洋食の方が向いていたのかも。
現在日本は平時だから和食の方がいいと思います。
「砂糖の取りすぎが体を老化させ、寿命を縮める」
という指摘も怖い。
チョコレート菓子を減らさねば。
というか、チョコレートはいけないんでしょうか。
チョコレートはポリフェノールが含まれて健康にいい、ということで、一時期チョコレート健康法だとかココア健康法というのが流行しましたが。
健康法といえば、お茶、コーヒー、紅茶も駄目だそうです。
茶道は日本の文化ではないですか。
お茶が健康に悪いのなら、日本人は健康に悪いものを文化として高めてきたということになるのですが、果たして?
花粉症を治すという驚きの方法も書かれています。
減感作療法を個人で行う方法とか。
このトピックだけで健康雑誌の一つの記事になりそうですね。
「あらゆる生物は、自分が生きるために必要なぶんしか食べません。
いたずらに殺生をすることはないのです。
それを人間だけが、自分たちの勝手なエゴによって、必要以上に命を奪います。」
「かつて人間の生活する領域は非常に小さかったわけですが、鳥や獣の生活域を侵すようになっていったことでさまざまな感染症も増えてきました。
それと同時に地球はどんどん砂漠化し、ほかの動植物が滅びてしまいました。
この割合で人間が繁殖を続け、地球上のあらゆるものをむさぼり尽くしていけば、次には人間が滅びていくことは間違いないでしょう。」
「少なくともお腹がすかないのに食べたりすることはやめ、小食が健康にもたらす効用について気がつけば、それだけでも、ずいぶん私たちをとりまく地球環境が変わるのではないでしょうか。」
確かにその通りですね。
今後人類が直面するのは、食糧危機・水不足・エネルギー危機。
放射能汚染も拡大していきます。
このような事態に対処する自衛策は、物をあまり食べず・消費しないことでしょう。
さらに、
平成26年4月1日 消費税8%
平成27年10月1日 消費税10%
が追い打ちをかけます。
否応なく一日一食生活を行わざるを得ない状況が来るかもしれません。
国が国民の健康のことを考えて一日一食の環境を整えてくれた
……って、違うか。
栄養学からエコロジー、社会経済まで、考えることはたくさんつながっていきます。
■[健康]「空腹」が人を健康にする
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20120614/p1
平成26年4月1日 消費税8%まであと何日? http://counting.hatelabo.jp/count/40440
平成27年10月1日 消費税10%まであと何日? http://counting.hatelabo.jp/count/72110
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