全て新エピソード!!
漫画で読む、ホームズ・パスティッシュ!
全てのシャーロッキアン、推理ファンに贈る
新・シャーロック・ホームズの冒険!!
各章50ページを超えるボリュームで、
充実の読みごたえ!!
日本人青年・大五郎の活躍! 時を超えての推理競演!
……なるマンガ本が、マンガ喫茶にありました。
◇◆『ホームズ』1巻&2巻
久保田眞二 ヤングジャンプ・コミックスBJ
2001年1月24日発行 ◆◇
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日本人青年・大五郎がパリ万博の帰りに寄ったイギリス・ロンドンで道に迷い、治安の悪い地域で危険な目に遭っているところをシャーロック・ホームズに助けられたのをきっかけに、ホームズの事件捜査を手伝うことになる……。
ホームズ原典版では、ホームズの助手はワトソンとなっている。
(訳により、ワトスンやウォトスンなどの表記もある。この漫画ではワトソン表記となっていた。)
いつも見慣れたホームズ&ワトソンのコンビに、日本人青年・大五郎が加わっているのだが、あまり違和感はない。
日本人青年という、日本人にとって身近な存在が加わったことで、より面白くなっている。
大五郎は、例のベーカー街遊撃隊のメンバーに加えてもらった、ということだが、はっきり言って遊撃隊より活躍しております。
ホームズやワトソンと共に行動し、捜査に積極的に関わってきます。
物語は、長じて大人となった大五郎が息子に若かりし頃のホームズとの活躍の日々を息子に語るという形式。
大五郎がわざと一部を省いたり、ホームズが秘密にしたままだったので大五郎でも解けなかった謎を、話を聞いていた息子が解明する、という二重の仕掛けがほどこされております。
実は、その息子というのは……。(おおっと、ネタばれ注意。)
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いやーしかし、ホームズものは時代や国を問わず色々と出ているようですが、日本ではマンガ版まで出ていたのですか。
日本のマンガの層の厚さが伺われます。
私は推理小説についてはあまり知りません。
『名探偵コナン』や『金田一少年の事件簿』といったミステリーマンガも知りません。
『〜殺人事件』といった、サスペンスドラマも一切見ません。
だから、推理だとかミステリーだとかトリックだとかいったようなものには全くの素人で甘口だということを断った上で評価すると、なかなかこのマンガには楽しめました。
トリックや動機や心理描写などについては一部飛ばしすぎだと感じたところもありましたが、本格トリックであります。
それに加えて、このマンガのセールスポイントを3つ上げるとすれば、
1 日本人青年・大五郎がどう活躍するか
2 ホームズ、そして時を超えて大五郎の息子との推理競演
3 そして何より、マンガでホームズパスティーシュを描いたこと
ホームズ原典版をマンガ化したものは何種類か出ていたようです。
オリジナルの新エピソードをマンガで出すという心意気がいいですね。
単行本は2巻までのようですが、もう新エピソードは発表していないのでしょうか。
このまま埋もれてしまうのは勿体無い作品です。
実は私はホームズの原典版も一度一通り読んだつもりですが、一部読んでいない作品があるかもしれないし、忘れてしまったエピソードもあるはずです。だから残念ながらシャーロッキアンを名乗る資格はありません。
熱心なシャーロッキアンは、このマンガをどう読むか?
ホームズ作品のコレクションに加えて損はしないと思うのですが。
本日、1巻の3話まで読みました。4話と2巻もまた読みに行くつもりです。
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