ある新聞の5月7日に、「もったいないお化け正体は」という記事が載っていました。
読者の疑問にサルのモンジローが調査するというコーナー。
今回の質問は、子どもの頃見た、もったいないお化けが出てくるTV番組について。
まずモンジローは、水木しげる記念館に調査に行くが、分からない。
次に京都の国際日本文化研究センターの小松和彦教授に聞きに行く。
社団法人公共広告機構(AC)の広告ではないか、と回答。
もったいないお化けがテレビで放映されたのは、82年12月から。しかし放映期間などは
「古い作品なので、正確なところはわからない」という。
このCMのことは、私もよく覚えている。
改めて調査が必要なほど古いものだったとは。
しかも、放映期間など正確なところも分からなくなっているとは。
こんな身近なところから、歴史の風化である。
http://www.ad-c.or.jp/data/vol1/1982/1982.html
公共広告機構のCMといえば、もう一つ、好きだったCMがあります。
「島は宝島だった」?
“宝島”かどうかは定かではないのですが、「島は〜だった」で始まるCM。
繁栄していた島が今では無人のゴミだらけの島となっているCMです。
最後のシーンで、体育館に転がっているバスケットボールがアップになります。
この島は軍艦島だったんですね。
http://www.ad-c.or.jp/data/vol1/1981/1981.html
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しかし、身近な疑問というのは面白いものだ。
はるか昔になると、身近という感覚がなくなってしまうが、時間的・距離的に近いほど身近さを感じさせる。特に子どもの頃がテーマになると、「あった、あった」という感じで面白い。
今回の話で似た話題として、以前、『探偵!ナイトスクープ』で、パルナスのCMや変声期レコードが調査対象になったことがある。
これらも、私にしてみればはっきりと覚えている事実なのだが、それらを知らないという人もいて、改めて調査の対象になるのである。
事実は一つといいますが、記憶というものは薄れていき、歴史というのも常に変化・変質と継続とのせめぎ合いであります。
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