OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

SFに殺人事件に仏教にコミックソング 老若男女 懐メロ倶楽部 vol.5

♪【5月28日 ミュージック・プラザ ポップス】♪
   http://www.nhk.or.jp/mp2/pc/01mon/index.html
Today's Special は【 郷ひろみ 特集 】。
 
03. ハンダースの想い出の渚 / ザ・ハンダース
(1975年)
 加藤茶や左ト全や高見山キャンディーズらの物真似をしながら歌っていく。クール・ファイブの時はバックが「ワワワワー」とコーラスを入れる芸の細かさ。ザ・ワイルドワンズの曲のカヴァーということだが、私は元の曲を知らないし、そもそも「ザ・ワイルドワンズ」なんていう名前は初めて聞いたくらいの音楽初心者である。また、この曲で物真似されている方々もほとんど知らないので、物真似がどの程度似ているのかよく分からない。しかし、曲自体は面白くて心地よかったし、物真似しながら歌っていくというアイディアも面白い。
 1番と2番の間に淀川長治さん(いくら私でもこの方は知っている)が登場するのが面白かった。
 しかしこんな曲がリクエストされ、放送されるというこの番組は貴重である。
 
ザ・ハンダース 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B9
 

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07. 林檎殺人事件 / 郷ひろみ & 樹木希林 
作詞:阿久悠  作曲:穂口雄右 (1978年)
 
 タイトルだけは知っていたが、聴いたのは今回が初めて。殺人事件とその捜査という変わったテーマを歌っている。作詞者は阿久悠である。現在日曜朝に放送しているミュージック・メモリーでもいずれ放送するだろうか?
 阿久悠は本当に色々なテーマを歌にしているな。天才肌の作詞者ではなかろうか。この記事の下の方でも書いているが、SF股旅物まで書いていらっしゃる。
 現在テレビを付けてみれば、お笑いバラエティや殺人事件をテーマにしたドラマが多い。しかし歌のテーマとしては、コミックソングや殺人事件をテーマにした歌は少ない。もっと色々なテーマを歌にすればいいのに。
 
 この歌は郷ひろみ樹木希林が歌っているということだが、ラジオがチャチなのか、ほとんど郷ひろみの声しか聞こえてこない。それだけ郷ひろみが生きのいい時代で、声が太くて通っていたということか。
 ドラマ『ムー一族』の中で歌われた劇中歌だそうである。このドラマの名前も初めて聞いた。学研のオカルト雑誌のようなオカルトドラマかと思えば、コメディーのようである。面白そうだ。
 
うたまっぷCOM http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=56817
かじやんのヒット曲&チャートレビュー 林檎殺人事件[2006年08月27日(日) ]
  http://blog.oricon.co.jp/kajiyan/archive/504/0
ムー一族 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%83%BC%E4%B8%80%E6%97%8F
 
10. 2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン- / 郷ひろみ
作詞:売野雅勇  作曲:井上大輔1984年)
 
2億4千万の瞳”とは、何を意味するのだろうか。当時の日本の人口が約1億2千万人だったということか。
 この曲がTVで流れていた頃は音楽にほとんど関心がなかったので(現在も同じような状況だが)、何だか仏教の思想を思わせるフレーズだと思っていた。その次に続くフレーズが「エキゾチック・ジャパン」だったので、熊野古道や京都仏教界か何かの観光ソングかと思った。
 実際は、国鉄のキャンペーンソングだったようだ。
 しかし「2億4千万の瞳」も「エキゾチック・ジャパン」も印象的なキャッチフレーズである。
 仏教の諸行無常や輪廻転生などの思想に通じる大きなテーマを歌っているのだと思っていたのだが、いま改めて歌詞を見ると、どうやら夜景の中の男と女を歌っているようだ。これだけならばよくある情景なのだが、
「出逢いは億千万の胸騒ぎ」だの「生命のときめき」だの、ちょっと大げさかもしれないが当人にしてみればそれくらい重要な事件なのだろう。こんなドラマチックな言葉で形容・祝福される関係とはいいですね。
……で、そんなドラマチックな恋物語と「エキゾチック・ジャパン」がどこで結び付くのか。冷静に考えてみると唐突ともいえるし、しかし当人達にしてみれば、これこそがふさわしい形容ともいえる。日本どころか、宇宙で形容しないと足りないと言うかもしれない。
 この曲は、「何大げさなことを言ってやがる」などという茶化し・冷やかしが入る隙が微塵もない・完璧に完成された、まさにエキゾチック・ジャパンな曲であろう。
 
うたまっぷCOM http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=36026
偏食イモムシ  ■[音楽全般]じゃぱ〜ん!
  http://d.hatena.ne.jp/pokoron/20070414/p1
  
♪【5月27日 ミュージックメモリー 】♪
「股旅’78」 (橋 幸夫) 詞:阿久悠 曲:井上忠夫 1978年
 
“SF股旅物”だそうだ。江戸時代の旅人がタイムスリップして1978年の東京にタイムスリップする、というコンセプトで作られた曲。
 阿久悠の詞には物語を感じさせされるものが多いが、これなどはその最たるものだろう。
 コンセプトは非常に面白いのだが、聞いてみるとちょっと説明調が過ぎるという気がした。それに短い。
 1番では、トンネルの中を走っていたら頭がクラクラしてタイムスリップしていた、ということを歌い、2番では、1978年の東京の情景を描写。次にどんな冒険をするのかと思いきや、これで終わり。折角の素材なのに、状況説明と情景描写だけで終わっているのはもったいない。
「サウスポー」では説明なしにいきなりマウンドに立って背番号1のすごい奴と対峙しているのである。ところがこのタイムスリップした旅ガラスは、説明だけで終わって冒険をしていない。肝心なのはこれからなのに。折角のSF大作がプロローグだけで終わってしまったという感じ。
 この歌や設定を使って小説やマンガや映像作品ができそうなのだが。
  
阿久悠オフィシャルホームページ あんでぱんだん より 
  http://www.aqqq.co.jp/favorite_song/fsc08.html
いかもの趣味 いかものレコード
  http://homepage1.nifty.com/igex/ikamonorecords.htm
レコード・コレクション みたらし屋 君はレコードために死ねるか
  http://www.ne.jp/asahi/sgmori/mitarashiya/shineruka/html/matatabi78.htm
 
★老若男女 懐メロ倶楽部 目次
  → http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20070529
   




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