「5分」で人生を変える時間術―お金とツキはあとからついてくる
- 作者: 逢坂ユリ
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/04
- メディア: 単行本
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著者の逢坂ユリさんは勝ち組・上流・経済強者に分類される方であろうが、行動や考え方がまるで違う。
そしてそんな世界には、そのような住人が多く住んでいるものらしい。逢坂さんは「よくできる友人から教えてもらった方法」というのを幾つか紹介している。こんな人達が大勢集まってしのぎを削っている世界なのだ。
勝ち組・上流・経済強者であり時流に乗っている人の行動や考え方がどんなものであるか、その一端を本書で逢坂さんが明かしてくれた。
残念ながら現在の私は負け組・下流・経済弱者に分類されるであろう。本書を繰り返し読んで行動や考え方から改めて改善していかねば。
逢坂さんは外資系金融機関で活躍した後、独立。
外資系金融機関では営業をしていたようだ。
営業職は人間力の総合勝負であり、その人物の全てが測られる。最も難易度が高くて、最も普遍性のある職種である。営業ができれば、他のどんな職種でもやっていける。
私も大学生の頃、著名学者の書いた自伝的な本を読んだことがあった。
佼成出版社から『学問の〜』というタイトルのシリーズが出ていて、それらの多くは他の出版社から文庫版となって復刊された。
学問の創造(学問の創造 (朝日文庫))
↑福井謙一著。古本屋で入手した文庫版が非常に面白く、含蓄に富んでいたので、その後類書を探して読むことになった。
学問のすすめ―わが人生のロゴスとパトス (学問シリーズ)(学問のすすめ)
↑梅原猛著。本書の初版がシリーズ第一作という。私は改訂新版を読んだ。
梅原猛の著書も面白く、一時色々と集めていたことがあった。
学問の発見(生きること学ぶこと (集英社文庫))
↑広中平祐著。集英社文庫版で読んだ。確か広末涼子がキャンペーンした最初の夏のキャンペーンだった。
学問への憧憬
↑竹内均著。知的生き方文庫から別のタイトルで文庫化されたのを読んだ。
自然科学の総合を目指しているとか書かれていて、こんなことをやってみたいと思ってみたりもした。
天は二物を与えたるで、これら大学者が書かれた本は非常に面白く、含蓄に富み、奮い立たされた。
しかし、学究の道に入ることができずに負け組の道を歩むことになってしまった現在、これらの本で描かれている世界は、いくら入りたくても入れない、私などが門前払いされて相手にもされない特権階級の別天地の形而上の世界の話である。
形而上の学問の世界は人が日常生活している世界とは次元が違うのである。
だから、戦争が始まったことを知らずに大学で研究していた、という浮世離れしたエピソードもあるくらいである。
それに対して、形而下である金融界の営業の話は、いくら世界が違う勝ち組の世界とはいえ、人が日常生活している一般の世界とは地続きの世界なのである。勝ち組と負け組の間には大きな距離と壁があるにせよ、次元まで違うことはない。
つまり何が言いたいかというと、大学者の書いた本は必読書指定されて読書感想文の課題図書になることもあるが、営業職の人が書いた本も、それとは違った意味で人生を考えさせるものではないだろうかと。もちろん単なる金儲け中心主義で内容の薄いのもあるだろうが、超一流の人が書いた本はそれなりの内容が伴なっているのではないだろうか。
営業職で活躍していた逢坂さんの体験に基づく記述は、非常に実践的である。
実際に社会に出ている人はもちろん、社会に出る前の大学生や高校生が読んでも得るところは大であろう。高校生の夏休みの読書感想文の課題図書に推薦したいくらいである。
社会の最前線である過酷な営業現場で一流の営業職がどのような仕事をしているのか。
社会に出る前の学生が本書を読むことで、将来社会に出た時、自分がどのような職につき、どのように仕事をしていくのかイメージトレーニングすることができる。
また、本書を読むことで仕事のみではなく実生活の充実にも示唆を与えられるだろう。大学や高校生活を有意義に過ごすためにも必読である。
大学時代の私はうつ状態のことが気になって、ふさぎ込んだ心理状態の改善のことしか考えられなかった。社会に出てどんな仕事をするかといったことなど考える余裕はなかった。
内面のことが気になっても、内面のことばかり考えていても解決に至らないことがある。もっと大きな世界のことに考えを廻らせることも必要。
私は高校や大学時代に本書を読みたかった。
逢坂ユリのオフィシャルウェブサイト http://www.aisakayuri.com/
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