堺市には地サイダーはないんかっ！松葉サイダーとは？

　某Ａ新聞で地サイダーの記事が載っていた。
　
地サイダー　泡立つ人気（07年９月18日）
　
　写真付きで紹介されているのは
　
ありまサイダー
仁手古サイダー
オリツルサイダー
バンザイサイダー
　
　我が堺市は古くから栄えていたので、地サイダーもあって良さそうなものだが、これがないようである。
　堺に活気があったのは仁徳天皇陵やら自由都市の会合衆やら浜寺の海水浴場や泉北臨海工業地帯あたりくらいまでか。何だか今は停滞しているような気がする。
　今から思えば、浜寺の海水浴場をつぶして臨海工業地帯をぶっ建ててしまったのが長期的には失敗だったのではないだろうか。
　確かに一時は大工業地帯が産業の中心だった頃はあったのだが、今は一巡して、観光資源が貴重な資源となる時代である。今は、大工業地帯なんかより、お洒落な観光資源が地域のブランドイメージになっている。高級なブランドイメージがあった浜寺海水浴場を潰してしまったのはもったいないのではないか。
　少し前、関西ローカル局の深夜番組で、個人が所蔵していたビデオテープを放送するという番組があった。その番組で、戦前の浜寺海水浴場の賑わいを特集した回があった。浜寺は堺のブランドイメージを高めていた重要な観光資源だったのである。
　
■[堺]『黄金の日日』と堺の郷土意識　http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20040609
　
　堺には地サイダーがないんかっ！と思っていたら、最後に大きく紹介されていた京都の松の葉サイダーが、堺に関連していた。
　
　京都の料理旅館の女将・Ｏさんは、夏になると自家製の松の葉サイダーを仕込む。子どもの頃母親がよく作ってくれたものだが、作り方を教えてくれない。自分で思考錯誤してようやく母親が作ったサイダーと同じ味にでき、母親に差し出した。

　母はほめてくれ、「作り方を教えたら、まねしただけだったはずや。人生そんな甘いもんと違う。自分で工夫してやることに価値があるのが人生や」と言って笑い、そしてわあっと泣いたという。

　いい話です。こんな血と涙の末に継承された松の葉サイダー。昔の人はすごいものです。
　
　そして、そのＯさんから製法を伝授され、商品化した企業が堺市の企業というのである。
　
食品企画会社エス・エフ・スピリッツ　http://www.sfspirits.com/
（ブログ）Slow Foods Journey　http://www.sfspirits.com/diarypro/diary.cgi
　
　ブログでは、この新聞記事のことや松葉サイダーについても書かれている。
　
朝日新聞掲載です・・・・・・・・・・・・・
　　http://www.sfspirits.com/diarypro/diary.cgi?no=172
松葉サイダー篇　http://www.sfspirits.com/diarypro/diary.cgi?field=3
　
　ブログ記事によると、この短い新聞記事を書くために、非常に多くの取材がされたようである。多くの取材の末のこの記事。松葉サイダーの性格詳細データを書き込むことはできなかったが、最も感動するエピソードに焦点を当てたいい記事でした。新聞記事とは俳句と同じで省略の末できるのか。新聞記事の作り方の一端を垣間見ることができた。
　
　実は私個人としては、子どもの頃から泡物が苦手で、サイダーやコーラなど、炭酸飲料が苦手だった。むしろ気が抜けて甘くなったくらいの方が好きで、少し前泡の出ないコーラが出て話題になった時、支持したものである。
　だから今でも、炭酸飲料などより乳飲料など甘くて泡の出ない飲み物の方が好きである。（フルーツオレやフルーツサワーなどには目がない）
　しかし、地サイダーのようなレトロな駄菓子屋的話題は大好きであり、今後もチェックや応援を続けていきたい。
　　
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