OLDIES 三丁目のブログ

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サンデークラシックワイド ブラームス交響曲チクルス

 4月からのNHK-FMの番組改編によって第2日曜の吉松さんの交響曲番組は毎週日曜夜になったようで色々番組編成も変わっている。
 これは日曜昼の最後の吉松さんの担当の回となったのだろうか。

サンデークラシックワイド〈FMシンフォニーコンサート〉
放送日 :2008年 3月 9日(日)
放送時間 :午後2:00〜午後6:00(240分)

(番組内容)
                         吉松  隆
                         高関  健
 − シンフォニーコンサート −

交響曲 第4番 ホ短調 作品98」     ブラームス作曲
                      (40分43秒)
交響曲 第2番 ニ長調 作品73」     ブラームス作曲
                      (45分19秒)
「大学祝典序曲 作品80」          ブラームス作曲
                      (10分00秒)
           (管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団
                     (指揮)高関  健
  〜東京・サントリーホールで収録〜
                   <2008/1/17>

交響曲 第3番 ヘ長調 作品90」     ブラームス作曲
                      (36分29秒)
交響曲 第1番 ハ短調 作品68」     ブラームス作曲
                      (46分40秒)
「悲劇的序曲 作品81」           ブラームス作曲
                      (13分10秒)
           (管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団
                     (指揮)高関  健
  〜東京・オーチャードホールで収録〜
                   <2008/1/20>

 ブラームスの4つの交響曲を2曲ずつ、2日間に渡って演奏したのを4時間で一気に放送。
 指揮者の高関健さんが登場、番組司会者の吉松隆さんと色々話していたのが面白かった。
 演奏の順番が4、2、3、1となったのは、1番と2番を同日に演奏するのは辛いためで、一番盛り上がる1番を最後にしたとか、フラット系とシャープ系を交互にしたためだとか。
 吉松さんも、冒頭が印象的な4番を最初に持ってくるの理にかなっていると同意。改めて考えると、この順番以外にはありえないのではないか、と。
 大カラヤンもこの順番で演奏したとか、トスカニーニは番号順に演奏したので、オーケストラにとっては大変だっただろう、とか。
 
吉松「ブラームスは形にはなりやすいが、独特の重厚さとか渋さとか、楽譜の通り演奏してもブラームスの良さは出ない」
高関「テンポや強弱をよく考えてやらないと楽譜通りにはいかない」
 
(第4番について)
高関「複雑な構造。やっている時は一番面白い」
吉松「冒頭が素晴らしい。さりげないような、その後の広がりを感じさせるような。
 交響曲の冒頭でこういうメロディを描くとはなかなか面白い。」
高関「4楽章のパッサカリアの処理が難しい」
吉松「古風なような、斬新なような不思議な音楽」
  
 ブラームス:交響曲第4番 ブラームス:交響曲第4番 
 
(第2番について)
吉松「避暑地の、軽井沢的なというか、独特な自然の、ベートーヴェンの『田園』なんかとはちょっとまた違う美しさというのがある曲」
「やさしさがある反面、終わりが“ジャン!”と終わる」
「最後がわりと堂々と終わるというのが不思議なバランス」
高関「4曲の中で一番第1楽章が重たい」
吉松「指揮者によっては4楽章を力づくで無理やり盛り上げることがある」
高関「今回は楽譜に即してまじめに演奏しました」
吉松「ブラームスは、“ここまでやっていいのか、いや、いかんいかん”というタイプだったのでは?」
高関「スコアの端々にそういうところが見られます」
  
 ブラームス:交響曲第2番&第3番 ブラームス:交響曲第2番
 
(第3番について)
高関「技術的に描き方が一番難しい。特に3楽章が」
吉松「ブラームス交響曲2番と3番は、個人的に個性がはっきりしない。どの楽章も激しく始まっているようで最後はおとなしく終わっているように。ドイツの国民性だろうか。
 昔からおとなしめに演奏されていたのだろうか」
高関「2極化しているんじゃないでしょうか。フルトベングラーのように激しいのと、ブルーノ・ワルターのように抑えて演奏するのと。
 今回はブルーノ・ワルター流でいきました」
  
 ブラームス:交響曲第3&4番 ブラームス:交響曲第3番
 
(第1番について)
高関「音楽的にしついこい。取り扱いに困る」
「フィナーレのテンポの設定が難しい」
「今回はすんなりと演奏した」
「生まれたままの1番」
 
 ブラームス:交響曲第1番 ブラームス:交響曲第1番
 ブラームス:交響曲第1番 ブラームス:交響曲第1番(45年/47年録音)
 
(全部聴き終えて)
高関
「意図したことができていることとできていないことがありました」
 
「今回は理性的なものを目指しました」
 

 2日間の演奏は、アンコールを含めると共に1時間38分。意図しなかったが偶然そうなったという。
「まさに神がかり的」(吉松)
 
 ブラームス:交響曲全集 ブラームス:交響曲全集
 
 アマゾンリストマニア ブラ1聴き比べ
 ↑私もこのように色々と聴き比べたいものだ

Brahms交響曲第1番「第1楽章」 1/2 http://www.youtube.com/watch?v=PvvNFD1uLtI
Brahms交響曲第1番「第1楽章」 2/2 http://www.youtube.com/watch?v=JYY91SUR9B8
Brahms交響曲第1番「第4楽章」 1/2 http://www.youtube.com/watch?v=XmLaUjSltA0
Brahms交響曲第1番「第4楽章」 2/2 http://www.youtube.com/watch?v=X6z2B-PRL2A
 
大作曲家にケチを付けるようで気が引けるのですが、どうしてブラームス交響曲第...
  http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1014697995?fr=rcmd_chie_detail
■[日々の冒険]ブラームスの優雅な生活&ベートーヴェン交響曲第10番』
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20070311
■[日々の冒険]エルガーとドイルは同時代人
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20070304
■[日々の冒険]クラシック入門番組「FMシンフォニーコンサート」
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20051010
■[日々の冒険]カリンニコフ:交響曲第1番ト短調
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060312
  




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