大河小説＋自己啓発＋スピリチュアルを手軽にサラッと

作者: パンタ笛吹
出版社/メーカー: ヴォイス
発売日: 2000/05
メディア: 単行本
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　この本、2000年12月3日にジュンク堂難波店で買ったというメモがある。
　それから読むことなく本棚の目立つ場所に８年以上ずっと並べたままになっていた。
　その間、ビートたけしの超常現象番組か何かで著者のパンタ笛吹さんが
「ミステリーサークルは人間が作っていた！」
と暴露していて、あああの本の、とは思ったがそのまま今まで放置してきた。
　今回なぜか手にとって読んでみることにした。
　
　本当に小さな薄い本で、20もの小さなコラムが並んでいる。
　各章、著者のパンタ笛吹さんの幼い頃から今に至る体験談と、そこから導かれる教訓のようなもので成り立っている。
　このパンタ笛吹さんの体験談というのが波乱万丈でものすごい。大河ドラマである。教養小説（ビルドゥングスロマン）にできそうなほど濃い人生を送っている。
　しかもサクセスストーリーであり、それに成功哲学・自己啓発的要素やスピリチュアルの要素も入った充実ぶり。
　これだけのてんこ盛りの充実した内容が手軽にサラッと読める20のコラムにまとまっている。
　
　付録には
「毎朝聴くと元気で幸せに一日が遅れる　アファメーションCD」
というシングルCDが付いている。
　そんなに長くないので毎朝手軽に聴けるイメージトレーニングのCDである。吹き込みはパンタ氏自身ではなく女性アナウンサーだったらよかったのに。
　BGMはパンタ氏自身が吹いているオカリナだろうか？非常にいい。何ていう曲だろうか？このオカリナ曲を収録したCDが欲しい。
　
　

　[rakuten:book:11174004:image]　

　
ようこそパンタズワールドへ
　　http://www.csd.net/~panta/pnews.html
　
　この本を読む限り、パンタ氏はニューエイジ系というかスピリチュアル系のような気がしたが、ミステリーサークルやサイババやアガスティアの葉を批判したりしている。
　かと思えば某掲示板でオカルト商法だと批判されたりしている。本当だとしたら怪しい人であるが、真実のところはよく分からない。
　私も根は信じやすい人間である。
　とりあえず本書はよくできている。
　特に良かった部分を２箇所。

　聴覚器官と同じように人間の脳も、注意を集中したものからメッセージをさがしてくるしくみになっているのです。
　ですから、自分の過去の不幸なできごとにフォーカスしたり、今のマイナスな状況にフォーカスすると、あなたは世界一みじめな人間になってしまいます。
　ところが、自分の過去に起こった「いいこと」にフォーカスすれば、いろんな楽しかったことを思い出すでしょう。（略）
　ほら、あなたの人生もなかなか捨てたものではないことに気づくでしょう。

　もし、あなたが「幸せでない」といつも感じていたら、そのマイナスのエネルギーは別の人にも伝染していくって知っていますか？そうなると、あなたのまわりはマイナスのエネルギーでいっぱいになって、幸せの奪い合いが始まります。その結果いつもキリキリ、カリカリした人間関係になってしまうんです。
　でも、あなたが意識をまわりの人に向けて、みんなの幸せを考えながらふるまえば、あなたのまわりは幸せでいっぱいになります。そうして得た幸せは、簡単に壊れることはなく、また、もっと上のレベルの「十分な幸せ」を得ることもできるのです。