先日、録画していた「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を3日間かけてようやく観ることができた。
「2005年11月5日に公開された『ALWAYS 三丁目の夕日』の続編」
「2007年1月にクランクイン」
「2008年11月21日に日本テレビの金曜ロードショーで地上波初放送」
ということで、3年前に製作されて1年以上前に放送されたものだった。相変わらず行動が遅い。
K-20 怪人二十面相・伝 http://www.k-20.jp/
の映画公開のCMも流れていた。この映画も観たい。
ということでこの映画ではやはり茶川竜之介(吉岡秀隆)・石崎ヒロミ(小雪)・古行淳之介(須賀健太)の3人の関係が中心に展開される。原作のマンガでは脇役の茶川先生が若くなって主役を務めているという、原作とは違う世界観の物語である。
まず大きな問題となるのは、古行淳之介君をどこで・誰が育てるのかということ。
実の父親である王手興産社長・川渕康成(小日向文世)と茶川先生のどちらを選ぶのか、という争いが繰り広げられる。
映画ではどちらか一方・どちらかを選べばどちらかを捨てる・という二者択一の選択という風に描かれていた。
しかしこれは、「どちらも選ぶ」という選択を取れないものかと思うのである。
住むのは実の親である川渕の家で。しかし茶川先生や三丁目の人達との人間関係も継続し、気が向けばいつでも訪れることができる。休日前や学校が長期休暇の時はお泊りも可能。
こうすれば経済的にも安定し、人脈にも幅ができて庶民感覚の分かる経営者となれる。長所を補い合う一番いい選択・これぞ大岡裁きだと思うんだがな。誰かが提案すれば良かったのに。それじゃ映画にならないか。
しかし、よもやの石崎ヒロミのUターンで、さらに状況は複雑に。
ヒロミさんが大阪の大橋(渡辺いっけい)の後妻を選ぶか、不安定な立場の作家を選ぶか、これも大きな問題である。これは私が口出しできる問題ではない。
しかし茶川とヒロミが同居を始めるとなると、淳之介君はもはや身を引くべきなのである。
「3人で一緒に暮らす」
というのが常々口に出す淳之介の夢で、この映画でも最後まで口にしていた。はからずもこれは現実のものとなってしまったが、これはあってはならないことなのである。
淳之介がいる限り、茶川とヒロミの間はプラトニックな間であることを強いられるのである。これは茶川にとってもヒロミにとっても不自然なことなのでないか。
淳之介は茶川やヒロミの連れ子ではない。実の父親が育てると言っているのであるから、そこに戻るべき存在である。現実と願望は違うのである。
そこで最後の頼みが川渕社長。
「お兄ちゃん達の邪魔になるからお前はこっちに来い」
と強引に引っ張って来ることを期待した。ところが何で急に気が変わったのだろう。
茶川・ヒロミが同居することになった以上、淳之介君にとって取るべき道は、実家の社長宅を中心にして茶川宅との間を自由に行き来する生活しかあり得ないと思うんだがな。
私が上に述べた意見に対して同意できない方もいるかと思うが、とりあえず私の考えはこうなので。こう考える人間なのだ。私が茶川先生ならそう思うし、淳之介君だったとしてもそう思う。もしヒロミだったら……?女じゃないので分からない。
芥川賞受賞に接待費がいるという件、おかしいと思ったわい。やはり詐欺だったか。しかしまさか六さんの幼馴染・中山武雄(浅利陽介)が関係していたとは。
事実が明らかになった時、露悪的な今のドラマや映画なんかでは星野六子(堀北真希)、ピーンチ!の瞬間である。詐欺師の元締めがさっさと退散し、武雄が謝罪に来る展開はやはりこういった世界観の映画なのだ。
鈴木美加(小池彩夢)が何でこの家には風呂がないのか、と文句を言いながら銭湯に行く場面があった。
この時代、内風呂のある家はまだ少なかったのだろうか。バスオールなんてのもあったらしい。
■[日々の哲学]懐かしの内風呂バスオール
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060209/p1
ところで、この時代のトイレはどんなのだったろう。トイレのシーンなんてあまり映画やドラマや小説で描かれることはないので、ちょっとした盲点になっている。吊り手水なんてのがあったらしいが、見たことない。今回の映画でも登場せず、映画においてトイレは盲点という事実を重ねた。
■[日々の哲学]吊り手水と昭和30年代
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20070422/p1
それから、公式サイトで提供されていた日めくりカレンダーブログパーツ、今後も毎年提供したらいいのに。似たようなブログパーツがないものか。
http://www.always3.jp/appli/blogparts/
……ともかく、この映画は素晴らしかった。
続編は期待外れに終わることが多いとか言わないで、今後もシリーズ化すればいいのに。寅さんや釣りバカのように。酷評されて終了するまで、ボロボロになるまで作り続けるんや。寅さんや釣りバカや裸の大将や北の国からのように継続できないものか。
レトロ万歳!懐古趣味万歳!
現実にも未来にも希望が持てない私は懐古趣味に逃避するのである。
wikipedia:ALWAYS 三丁目の夕日
wikipedia:ALWAYS 続・三丁目の夕日
wikipedia:三丁目の夕日
公式サイト
http://www.always3.jp/05/
http://www.always3.jp/
■[日々の冒険]美化される?昭和30年代
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060507/
■[学問]のび太くんはいつ成長するのか
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041003/p2
■[日々の冒険]アニメ版『三丁目の夕日』を応援しよう会(6)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060605/p1
■[日々の哲学]エアコンのデザインは進化したのか!?
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20071030/p1
■[日々の哲学]昭和がふっと顔を出す
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060629/p1
※メルマガ始めました。
易経六十四卦イメージ記憶法 ガンダム編
http://iching.seesaa.net/
↑人気blogランキングにご協力お願いします。m(_ _)m