- 作者: 安井寿磨子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/10/15
- メディア: 単行本
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主人公は町工場の9歳の女の子、すまこ。
お姫様や魔法や動物と会話などのファンタジーではなく、町工場の生活に根差したリアリティあふれる物語。
一つ間違えば大けがという町工場の現実も描かれています。
堺市堺区の住人にとってはおなじみの地名が登場するのでより一層リアリティを感じます。
高須神社の近くの坂道で自転車の練習をするっていうんですけど、どのあたりなんでしょうか。まだ不案内なんでちょっと見当つきません。
すまこちゃんは幼い頃から芸術家肌で、自分のゆっくりしたペースだとか一人で想像する時間を大切にしていたんですね。
現実的な父親との違いも描かれていて実感できます。
私もそんなタイプの子どもだった。
これがうまく成長していれば私も芸術家や学者になれたかもしれなかったのに。
思春期に自分の完全否定という悪夢の道に陥り、再起不能になるまで徹底破壊してしまった。
作者の安井寿磨子さんの実家は日本でたった一軒の自転車補助輪工場という。
私が使っていた補助輪もこちらで作られたものだったのかな。
補助輪というのは三輪車を卒業してから自転車に乗れるまでの一瞬の間使われるはかない存在。
はかないが、子どもが成長する過程で大切な思い出となるもの。
オタマジャクシの脚だとかカエルの尻尾のような存在か。
高齢化が進む社会。補助輪を子どもだけのものと考えずに、お年寄りも気軽に利用できるような風潮になればいいですね。
実際お年寄りの自転車というのは非常に危険なものです。
転倒して大腿骨折なんかすればおおごとになります。
のんびり加減が面白い 高須神社停留場(大阪府、阪堺電車阪堺線)
http://www.asahi.com/travel/hitoekigatari/TKY201106270147.html
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