橋下徹大阪市長が敵対する学者を論破する政治討論ショーを見て、議論に勝つことが正しいことの証明なのかという疑問・問題意識を持つに至ったことを前回書きました。
■[日々の哲学]議論で勝つ方が正しいのか
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20120206/p1
そのような問題意識を持って新聞を読んでいると、ある文章が目に入りました。
ニュースの本棚
あさま山荘事件から４０年 鈴木邦男さんが選ぶ本
http://book.asahi.com/reviews/column/2012020500005.html
最高幹部として死刑判決を受けた永田洋子の『十六の墓標』は第一級の歴史的資料だが、反省と懺悔（ざんげ）ばかりが目について、つらい。だったら何故あんな事をやったんだ、と叫びたくなる。
『あさま山荘１９７２（上下）』（彩流社・各１９３７円）を書いた坂口弘（死刑判決が確定）は森恒夫、永田洋子に次ぐ幹部だが、粛清を止められなかった。高橋檀（まゆみ）は『語られざる連合赤軍』（彩流社・１８９０円）でこんな分析をしている。
「坂口の、自分の思考を言葉で表現することの苦手な、朴訥（ぼくとつ）な性格を考えれば、永田が森の表現力に気持ちを動かされたことは何となく納得出来るのです。表現力というより、状況を素早く言語化してその場の雰囲気をリードしていく森の特性に永田は憧れを感じたのかも知れません」
極限状況で、森だけが〈言葉〉を持っていたのだ。懲役２０年の刑に服して出所した植垣康博は、さらに「森は人の欠点を見つける天才だった」と言う。
「状況を素早く言語化してその場の雰囲気をリードしていく特性」
とは、まさに橋下大阪市長の持つ能力ではないでしょうか。
そして、
「自分の思考を言葉で表現することの苦手な、朴訥な性格」の人は、橋下と議論すると負けてしまう。
「日本の極限状況で、橋下だけが〈言葉〉を持っているのだ。」
という状況。
そして、
「橋下は敵の欠点を見つける天才である」
連合赤軍については興味もないし全く分かりませんが、森恒夫という人物も議論が強かったんでしょう。
だから革命家たちのトップに収まることができた。
議論で強いことイコール正しいことなのか。
議論の勝ち負けよりももっと本質的な部分で判断する必要があるのではないか、よく考えてみる必要があるということが分かる事例なのではないでしょうか。
閉鎖的、排外主義的で、人の話を聞かず、異なる存在を許さず、感情的に罵倒し、小さな同一性だけを守ろうとする社会。まさに現代は、「連合赤軍化する日本」ではないか。
まさに、良く言っても悪く言っても橋下は革命家であり、維新の会は革命の合法無血版。
確かに革命的革命ではある。
但し、それが多くの国民にとって良い革命なのかどうか、もう一度落ち着いて考える必要があるのではないだろうか。
そういえば鈴木邦夫氏も朝生でブレイクした方ですね。
この方は着実に息の長い活動されていますね。
低気温のエクスタシーbyはなゆー
〔考察〕B層有権者を狂喜させる「橋下徹新党」の卓越した戦略
http://alcyone-sapporo.blogspot.com/2012/02/b_15.html
ひょう吉の疑問 ハシズム現象 橋下徹は救世主のようになってしまった
http://blog.goo.ne.jp/akiko_019/e/5fe061330bf2accb30ef862ef26b5347
■[日々の哲学]議論で勝つ方が正しいのか
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20120206/p1
■[日々の哲学]タレント独裁者のバラエティ独裁制
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20111122/p1
■[日々の哲学]無軌道戦士ハシズム
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20111128/p1
■[Twitter]脱ハシズムに一票 のつぶやき
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20120201/p1
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