OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

吉川英治『三国志(一)』についてつぶやいた(1)

 三国志(一) 桃園の巻 (新潮文庫)
  
 新潮文庫版が順次刊行、ということで、これを機会に挑戦することにしました。
 字が大きいので読みやすいですね。
 今後は文庫本の字はこれくらいの大きさを標準にしてほしい。
  
 読んでいる時に思ったことなどをつぶやいていきます。
  
P7)序文に「久保天随氏の演義三国志を熟読」の記述が。
  
P25)西南方に妖猫の眼のような星。虹色の暈がぼっとさしている。
「世の中がいよいよ乱れる凶兆だ。」
と、近頃しきりと世間の者が怖がっている星である。
  
……占いに興味ある私としては、興味ある記述です。
 こんな星占いの方法はあるのでしょうか。
 星が目立って光るのは、科学的に見て、超新星の爆発か何か?それに連動して地球上に悪いことが起こるというのでしょうか。
三国志』における星占いの方法、一体どんなものなのでしょうか。
         
P43)劉備の人相骨がらを見て、暗黒の国に楽土を創てる帝系の血を引いた者、と判断した廃寺の老僧。
 人相判断を勉強する者として気になる記述。
 劉備は後に蜀漢を建国するが、最後は私怨により無謀な戦争を行って晩節を汚したようなところがある。
 人相は未来を予言するのではなく、未来の可能性を判断するものだろう。
          
P47)黄巾党の祖・張角は薬草を取りに行った山中で南華老仙から太平要術三巻の書を授けられ、勢力を伸ばしていった。
「悪心を起す時は、天罰たちどころに身を亡ぼすであろう」
と注意されていたのであるが、結局その通りになってしまった。
 南華老仙も人を見る目がなかったのだなあ。
 どうせなら黄巾族が盗賊行為を行い始めた初期の頃に現れて張角に天罰を与えて下さったら良かったのに。
 迷惑な話である。
   (↑2月16日は56ページまで読みました。)
   
p84)黄巾賊につかまり、馬に乗って逃げた劉備だが、追いつかれて絶体絶命の危機。これを救った張飛。一人で黄巾賊をやっつけて滅茶苦茶強い。しかも劉備が黄巾賊に取られた剣と茶も返してくれると、非常に紳士的。張飛初登場の印象は、強くていい人で紳士的。
   (↑2月17日は87ページまで読みました。)
    
P94)劉備が行商の旅から故郷の家に戻ると、寝台や箪笥を始め、めぼしいものはなくなっていた。
 黄巾賊との戦いに軍資金が必要なので税の取り立てが厳しくなったのだという。
 法人税減税に電気代値上がりに復興税に。昔も今も一般庶民が税金を取り立てられる悪政の構図は変わらないなあ。
   
P99)母への土産に高額な茶を買ってきた劉備。しかしこのような状態だと、腹の足しにもならない贅沢品の茶より、腹の足しになる食料品や、生活の役に立つ日用品の方が良かったのではないかと思ったりする。
  
P111)今はむしろを売って暮らしてはいるが、何と劉備前漢の景帝の皇子・中山靖王劉勝の末裔だった!!景帝の玄孫に当たる。
 貧乏暮らししていた劉備も家柄が良かったのですね。我々一般庶民が『三国志』を読んで感激して真似しようとしてもそんなうまいこといくわけないのです。
  wikipedia:玄孫
   
P119)劉備の家の桑の木を見て「霊木じゃ。いい友達が訪ねてくるよ。」と予言した魯の李定(羊仙)。易を学ぶ者として、こういったキャラが気になる。
   (↑2月18日は138ページまで読みました。)
   
P143)「童学草舎」なる寺子屋を開き、他念なき村夫子となっている関羽雲長。
 なかなかうまくいっているようです。私などは政治や軍事に関わるよりこういった生活が理想ですね。
 その少し前、再会した劉備張飛が語り合ったという廃苑もまた、気になる場所です。
  
「何とかいう学者が池をほって、聖賢の学校を建てたが、時勢は聖賢の道と逆行するばかりで、真面目に通ってくる生徒はなかった。
 学者は、それでも根気よく、石橋に立って道を説いたが、市の住民や童は、(気狂いだ)と、耳もかさない。それのみか、小賢しい奴だと、石を投げる者もあったりした。
 学者は、いつのまにか、ほんとの狂人になってしまったとみえ、ついには、あらぬ事を絶叫して、学苑の中をさまよっていたが、そのうちに蓮池の中に、あわれ死体となって浮び上がった。
 そういう遺蹟であった。」
   
 この気の毒な学者と関羽の運命を分かつものは何だったのでしょうか。
 私なんかは関羽のような豪傑ではないし、そんなカリスマ性もないので、どちらかというとこの名のない気の毒な学者に近いと思います。
 できるだけ関羽様に近づけるよう、勉強して力を蓄えていかねば。
 そのためにも、まずは吉川三国志の読破です。
  
 この安定した村夫子生活も、短気で血気盛んな張飛が役人とトラブルを起こしたことを機に終了の決断。
 1日で後始末をつけ、劉備の下へ。しっかりした君子だ。
 しかし関羽張飛は性格が正反対なのに、どうやって知り合い、義兄弟となったのだろう。
   (↑2月24日は179ページまで読みました。)
  
P179)桃園の誓い。この辺から始まる『三国志』も多い。
 今までの展開は吉川英治の創作なんでしょうか?
  
P197)財政不如意の劉備一行に財政支援を請け負った豪商・張世平と蘇双。彼らの援助なくしてその後の劉備はない。彼らのその後はどうなったのであろうか。蜀漢建国後、報われたのだろうか。
   (↑2月27日は204ページまで読みました。)
        
 三国志(一) 桃園の巻 (新潮文庫)
    
吉川英治三国志新潮文庫版 についてつぶやいた】
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/archive?word=%2A%5B%BB%B0%B9%F1%BB%D6%5D
       
■[三国志]吉川三国志に挑戦するぞ!
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20130205/p1
   
wikipedia:三国志 (吉川英治)
  
wikipedia:三国志


      

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