OLDIES 三丁目のブログ

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拒食症と拒睡眠症

 

ピンチをチャンスにかえる心療内科 (悠飛社ホット・ノンフィクション)

ピンチをチャンスにかえる心療内科 (悠飛社ホット・ノンフィクション)

 
 病気になることも、今まで見えてこなかったことが分かってきて、ある意味で、自分が生きてきた人生を見直すチャンスでもあるらしい。
 しかしこれは、冷静に自分を分析できてこそ。
 病気になってそのまま沈む一方ではピンチをチャンスに変えるどころか、ピンチを抜け出せずにそのまま終わってしまう。
 実は私も中学3年頃から心身がおかしくなり、そのまま回復することなく10年以上キリキリ舞いし、とうとう人生を転落して棒に振ってしまいました。
 だからこそ、本書のような失敗から学ぶような知識を知っておくのも必要なことかと。
   
 最初に、拒食症に至る精神病理が色々と分析されています。
 一見不可解な症状が説明、解明されています。
 場違いかも知れませんが、「奇跡体験アンビリバボー」などの心霊特集を思い出しました。
 私は超常現象や心霊現象を扱った番組が好きで、よく見ていました。
 不可解な心霊現象について、霊能者が説明し、霊を成仏させたりするのを見て、分かったような気になっていました。
 何でも説明が付くとすっきりするもんです。
       
「優秀な子は自分を律することができるので、勉強や運動でがんばってきたのと同じことをダイエットにも当てはめてしまいます。いったんこうと決めたら、食べるものは自分で全部計算し、食べたい気持ちをむりやり抑え、強迫的に痩せていきます。そして、そのことによって満足感を得るのです。」
     
 この説明に非常に感ずるところがあります。   
 私の場合、偏執的傾向は食事制限に向かわず、睡眠制限の方に向かいました。
 それなりに優秀で野心家であったので、読みたい本ややりたいことが沢山あり、そのため、睡眠時間を減らすことで活動時間を増やそうと思いました。
 酒井洋や藤本憲幸などが書いた短眠法の本を信じ、実行しようと無謀な挑戦を延々と10年以上続けました。
 私が短時間睡眠にかけた努力は、カルト宗教信者並みだったでしょう。
 残念なことに、私はロングスリーパーで、短時間睡眠は無理だったようです。
 それによって心身共にボロボロになり、人生から落伍してしまいました。
 アホなハウツー書やマニュアル本を信じる人はギャグの種にされることが多いのですが、本当にそうですね。
 私もアホな短時間睡眠の本を本気で信じて実行しようと10年以上無駄な努力をしたせいで、貴重な思春期・青年期を棒に振り、人生から落伍したわけです。
  
睡眠開発計画weblog
 人生が破綻する!「朝90分人生を滅茶苦茶にする法」
  http://sfclub.seesaa.net/article/249034144.html    
■[自己啓発]ビジネス書を巡る悲喜劇ドタバタドラマ
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121215/p1
     
 本書でも色々な人の事例が紹介されています。
 事情は人それぞれです。
 当然、私にも事情はありました。
 本書1冊で私の事情が説明できるものではありません。
 事情は人それぞれなのです。
       
心療内科で重要な治療のひとつに、患者さんとの対話があります。この対話が心理療法なのです。相談できる相手に話を聞いてもらうだけでも、多くのストレスは解消します。」
     
 私が通った大学には心理カウンセリングがあり、通っていました。
 中年の男性カウンセラーが一人常駐していたのです。
 そこで今までの回想だとか色々話すのですが、私が何かを話した時、カウンセラーがいきなり激怒して頭ごなしに決め付けることを言われたことが2度ばかりありました。
 実はその後に続けたい言葉があったのですが、余りに驚いたので続けることができませんでした。  
 もし今の私なら、反論して続けられると思うのですが、当時は全く自信をなくして気力もなく心身ともに弱りきっていたので。
 こんないきなり怒られることは珍しいことだったので異様に思って覚えています。
    
 しかし今思うと、かのカウンセラーの態度は、カウンセラーとして失格ではないでしょうか。
 対話によってクライアントの気付きを引き出すのが仕事のはずなのに、激怒して自分の考えを押し付けるとは。
 ビジネス上のコミュニケーションマナーとしては確実に失格です。
 まあ私も才気走ったところもあって生意気でしかも躁うつ病で異常な精神状態だったので気に障るところもあったのでしょうが。
 しかし彼は本当にカウンセラーだったのでしょうか。
 心理相談所とかカウンセリングとかというのは建前で、実は別の目的があったとか?
(今思うと、学生のメンタルケア目的とうよりも、問題のある学生の監視が主目的だったのではと思えてしまいます)
    
 ともかくこんなインチキカウンセリングも受けたし、精神科にも通いましたが、短時間睡眠に挑戦し続け、睡眠不足で心身の混迷は続き、健全を回復することなく人生を転げ落ちていったのでした。
 精神的な問題は根本的な考え方を変えないと治療は難しいですねえ。
   
 ピンチをチャンスにかえる心療内科 (悠飛社ホット・ノンフィクション)
  

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