日本の戦国時代における中国地方の“三国志”を描いたNHK大河ドラマ『毛利元就』。
『毛利元就』を再見する企画、とうとう5年目に突入してしまいました!
(過去ログ)
https://diletanto.hateblo.jp/archive/category/毛利元就97
【今回の流れ】
前回、毛利攻めに襲来した尼子詮久(高嶋政宏)の大軍がまさかの大敗!こんな状態だったのが
(before)
↓
(after)
こんなになっちゃいました。
戦は風じゃ!とこれを機会に攻め込もうと意気込む大内家の面々。
しかし、尼子経久(緒形拳)にぬかりはなかった!
(以下、個人的覚え書きメモ。ネタバレ注意!)
大内家に人質に出されていた長男・隆元(上川隆也)の帰国が許される。
出立の前日、隆元は内藤興盛(小野寺昭)に挨拶に向かう。
陶興房(夏八木勲)亡き後、父上は自分の出番だと張り切っているが、私は以前の父の方が好きじゃったと寿(大塚寧々)は言う。
「己の番が回って来るまでひたすらに耐えた父上をご立派とは思えませんのか」
「あの木で鳴いておるセミは、長いこと長いこと土の中で耐えて
夏が巡って来るのを待っておったのじゃ。
さればこそ命を限りにはりきって鳴く」
陶興房亡き後、内藤興盛がはりきっているというのは分かります。
確かに大内義興(細川俊之)時代は、義興・陶興房・内藤興盛がトリオで軍議をするシーンがありました。
しかし大内義隆(風間トオル)・陶隆房(陣内孝則)の代になると、内藤興盛が外れて義隆&隆房のシーンが圧倒的に多くなっています。
義興時代からの重臣なのだから上の方の立場のはずなのに、現時点での内藤興盛の立場は、どうなっているのでしょうか。
「己の番が回って来るまでひたすらに耐えた父上をご立派とは思えませんのか」
これはいいフォローです。これは実は隆元の父・元就をも表しているんですね。
しかし、それに続いて内藤興盛を「セミ」に例えるのはいかがなものか。
何せセミは鳴くだけで現実的に強い虫ではない。いわば“口だけ”の虫。しかも1週間ほどの短命。
本人はうまいこと言ったつもりでも、実はよく考えてみると苦笑ものの発言だったという例。
隆元は真面目だけど実は天然だったという意味を込めた内館牧子さんのセリフではないでしょうか。
ところで、内藤興盛の口髭は、鼻の下で二つに分かれているタイプ。
おしゃれに見えますが、人相学的には良くないという説も。
廊下で加芽(葉月里緒菜)に遭遇。加芽は内藤家にいたのか!?
「海の向こうの挨拶じゃ」
「加芽は 先々の目途が立たぬ時に男を逃げ場にする気は毛頭ござらぬ。
隆元どの 男もおなごも いい働きをしておるさ中であればこそ 愛しおうて良いのじゃ」
なかなかいい心がけです。そういう強い心を持った人がビジネスで成功するのかもしれません。
秋も深まったある夜、毛利元就(中村橋之助)は万願寺の高僧から招きを受ける。
見事な絵を描く絵師が元就に絵を見せたがっているというのだ。
絵師の正体は尼子経久(緒形拳)だった!
「わしは そなたと同じ時に生きて 面白かった。」
「はかりごと多きは勝ち 少なきは負ける。
たたかいの世に生きる 男のありようだ。」
敵ながら尊敬し合っているとはいいライバル関係です。
戦国武将のライバル関係というと武田・上杉ばかり有名ですが、毛利・尼子そして大内を加えた西日本三国志ももっとメジャーとなってほしいですね。
しかし絵は尼子経久が描いたのでしょうか。もしそうならすごい芸達者だ。
ところで満願寺というと、第6話に登場したあのお寺なのでしょうか。
■[毛利元就97]大河毛利元就 第6回 恋ごころ
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20130215/p1
厳島の大内家本陣に呼び出される毛利親子。
「開けて正月、出雲へ向かう!」
「いま一年 待たれるべきと思うております」
なるほど元就の言うことはもっとも。しかしこの時点でそう言われても大内家も引っ込みがつかないでしょう。
大内家が尼子攻めを決定する前に、手紙をつかわすなり陶隆房なり内藤興盛なりに直接会って根回しをしておくべきでした。そもそも息子の隆元ですら驚いています。親子の間ですら意思統一していないのでは到底親会社の説得は無理でしょう。
というかやはりこのシーンに内藤興盛はいませんね。
尼子経久の指示により、吉川興経(京本政樹)が偽りの投降。
しかし元就や志道広良(中村梅雀)は半信半疑。
興経の投降が偽りだと視聴者には種明かしされていて明らかなんですが、ここは明らかにせずに視聴者に
「本心か、偽りか?」
「経久の策とは何か?」
と考えさせる「What did he it」の描き方にする方法もあったと思うのですが、ここは犯人が分かっている倒叙ものの描き方できましたか。
尼子詮久(高嶋政宏)は将軍・足利義晴から一字をもらい、尼子晴久と改名。
大内を騙しておびき寄せて返り討ちじゃ!一兵たりとも逃すな!!
「大殿の死を大内はもとより あらゆる方面に直ちに伝えて下され」
「己の死さえも策略に使う人よ」
(追記)いつもは黒っぽい着物を着ている経久が珍しく白い着物を着ていると思ったら、死装束だったのか。
「尼子を攻める!」
「天下を!」「天下を!」「天下を!」(内藤興盛もいる!)
死せる経久、生ける大内を動かす!見事に策に引っかかった大内陣営。このまま無事で済みそうにない。
↑見逃していた・忘れていた重要なシーンを再確認しよう!
名作を見直すことは大切だ。
毛利元就97 過去ログ
https://diletanto.hateblo.jp/archive/category/毛利元就97
■[毛利元就97]NHK大河ドラマ『毛利元就』検定〜〜〜〜〜〜!
(2)http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20180115/p1
(1)http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20130119/p1
夜盗虫の朝寝坊
■[録画鑑賞][『毛利元就』]#25「尼子経久死す」
http://d.hatena.ne.jp/yotomusi/20051108/p5
鬼神が残した冥土の土産・・尼子 経久
http://www7a.biglobe.ne.jp/~onmyousansaku/tunehisa7.htm
wikipedia:毛利元就 (NHK大河ドラマ)
wikipedia:毛利元就
wikipedia:毛利元就 誓いの三矢
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