2012年1月にこの本についてブログで紹介しました。
■[日々の哲学]低線量・内部被曝の危険性 世界はこうしてダ・マ・サ・レ・た!
https://diletanto.hateblo.jp/entries/2012/01/08
実は草稿では2回分書いていたようです。
1回分公開してから2回目は放置してありました。
ブログの草稿用にレンタルしていたはてなグループが1月末でサービス終了になるので調べていて、この草稿が残っていたことに気付きました。
捨ててしまうのはもったいないので、ここに掲載しておきます。
草稿では、本書の「はじめに」を紹介していました。
日本の放射線被曝の「専門家」たちのほとんどは、先に述べたような非科学的で、現実の現象を説明できない、原発推進派にとって有利な、逆に放射能汚染にさらされる市民にとってとても危険な理論をマスコミも利用して押しつけようとしています。
原発推進派は原発の安全性神話は崩れたので、「電力不足」による企業活動低下と日常生活の不便さをキャンペーンし、他方で被曝による障害をとても低く評価することを原発生き残りの戦略としているように思われます。
被曝は怖くないというキャンペーンの中心は、低線量被曝がたいしたことはないというものです。
低線量被曝の程度を巡って、
1)福島県立医科大学副学長山下俊一氏や放射線関連学会のように障害を極めて低く見積もり、子どもにまで20mSvを押しつけようとしたグループ、
2)それよりもましで、極めて低い線量でも発がんなどの障害はあるだろうとする「しきい値を認めない」国際放射線防護委員会(ICRP)の意見を表明するグループがあり、これは世界の医学会での主流です。
3)それに対し、より科学的立場にたっているのが欧州放射線リスク委員会(ECRR)であり、低線量被曝の危険性を訴えています。
……と、3つのグループに整理されています。
2)の国際放射線防護委員会(ICRP)が世界の医学会での主流、と書かれています。
しかし、検索してみると、原子力兵器や産業寄りだという批判もあります。
内部被曝を過小評価しているとか、「低線量被ばく後にある疾患が発症すると、その原因は放射線によるものではないと結論される。」という指摘があります。
つまり、最初から結論ありきで、都合が悪い結果はなかったことにする、ということです。
検索してみると、色々と出てきます。
wikipedia:国際放射線防護委員会
wikipedia:欧州放射線リスク委員会
一般社団法人 サイエンス・メディア・センター
ICRPとECRRそれぞれの勧告について
http://smc-japan.org/?p=1941
ICRPですら疑わしいのに、1)の立場は論外でしょう。
そもそも、彼らの立場は、医学者・専門家としてどうでしょうか。
専門家ですら色々と意見があり分かれる問題のことです。
普通の誠意ある医師ならば、例え自分は安全だと思っても、より慎重側に立って、
「私は安全だと思いますが、危険だという意見もあるので一応注意して下さい」
というのが誠意ある態度ではないでしょうか。
最初から安全と決め付けるのは誠意ある態度ではありません。
病気になるかならないか、それは理論で決めるものではありません。
実際に現実を見て結果で判断するべきものです。
「福島では癌は増えない」
と断言している“専門家”もいるようです。
そのようなこと、この人が勝手に決めるものなのでしょうか。
実際に数年後にならなければ分からないことです。
「数年後に実際にならないと分からない」
というのが真の科学的立場ではないでしょうか。
数年後の現実を見て判断するべきことを断言するとは、この人は超能力者でしょうか?未来を予言する能力を持っているのでしょうか?それとも、詐欺師?少なくとも、まともな判断力を持った医師や科学者ではないことは確かです。
というか、福島県では調査を行わないようです。むしろ一番必要なのに。
確かに、調査を行わなければ増えるかどうか分かりませんなあ。
つまり、最初から結論ありきの非科学的態度なんですね。
★阿修羅♪ > 原発・フッ素19 > 875.html
全国の患者調査から福島を除外 「被ばく隠しでは」/県「多忙、人手なく」 「異常数値出れば、独り歩き」(東京新聞 特報部)
http://www.asyura2.com/11/genpatu19/msg/875.html
ソーシャルニュース Ceron.jp[セロン]
【福島】患者調査 福島を除外「被ばく隠しでは」 県民から疑念の声 | SAVE CHILD
http://ceron.jp/url/savechild.net/archives/14728.html
超常現象肯定派や疑似科学より圧倒的に
悪質なのは御用学者(安全デマ肯定派・低線量被曝健康法肯定派)
世界はこうしてダ・マ・サ・レ・る!?
……ということで本書の目的。
医療問題研究会が、薬などで培ってきた批判的評価の方法を基礎に、世界で公表されている放射線被曝についてのデータを可能な限り集め、それらを科学的な立場で検討しています。
医療問題研究会が中心になって作成した書ということです。
医療問題研究会
エビデンスに基づく保健・医学・薬学(EBM)の実践的研究を!
http://ebm-jp.com/
……ということで、巻頭の推薦文とはじめにを紹介しました。
ぜひ本文も読んでみて下さい。
MotoJazz
国・東電・全てのマスコミが口を揃える理由 - ICRPの欠陥
http://blog.livedoor.jp/jazzim/archives/2728921.html
ブクログ https://booklog.jp/item/1/4863770189
■[日々の哲学]低線量・内部被曝の危険性 世界はこうしてダ・マ・サ・レ・た!
https://diletanto.hateblo.jp/entries/2012/01/08
■[日々の冒険]内部被曝時代に必須の初歩的栄養学
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20111114/p1
■[日々の哲学]最も悪質なニセ科学 原発事故で考える
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20111108/p1
■[学問]図説 基礎からわかる 被曝医療ガイド
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20111216/p1
“内部被曝からいのちを守る なぜいま内部被曝問題研究会を結成したのか”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20160126/p1
↑人気blogランキングにご協力お願いします。m(_ _)m
↓また、ご意見ご感想・ブックマークなど頂けましたら励みになります。
コメントやはてなスターもお待ちしております。m(_ _)m