麒麟がくる　第15回「道三、わが父に非（あら）ず」

麒麟がくる
第15回「道三、わが父に非（あら）ず」
　　https://www.nhk.or.jp/kirin/story/15.html
　　
　　麒麟がくる前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)　

　戦国時代らしく人間関係の醜い争いが頻出した第１５話ですが、その前に第１４話で思い付いたことを。
　深芳野（南果歩）が入水自殺したというのなら、河原で倒れていたのはやはりおかしいんではないか。
　状況を見ると、誰かに殺害されて河原に放置されたと考える方が自然ではないのかと。
　ミステリーマニアの皆様、どう思われますか。
　
　それで１５話ではついに斎藤利政（本木雅弘）が剃髪して道三と名乗り、高政（伊藤英明）に家督を譲る。
　これに正室の子で高政の弟にあたる孫四郎（長谷川純）や喜平次（犬飼直紀）が不満を抱く。
　今回初登場ですが、高政に腹違いの弟が二人もいたのですね。
　孫四郎も信長と同じく、顔をゆがませて表情豊かに話します。
　生意気そうな演技が良い。
　その弟の喜平次は竹千代（岩田琉聖）タイプで、利発さを感じます。
　帰蝶（川口春奈）も正室・小見の方（片岡京子）の子らしい。
　小見の方の子たちは結構個性的な人材が揃っています。
　斎藤家の子どもたちの間では小見の方Ｇ３人ＶＳ高政という図式があった模様。
　高政が一人仲間外れになっていたとなると、いじけるのも無理はない。
　孫四郎にしてみれば、高政との争いは兄弟喧嘩の延長のつもりだったのかもしれません。
　しかし冷静に考えると、現実の社会での派閥争いは空気を読むことが大事です。
　もはや美濃は高政が実権を握っています。
　孫四郎は今まで大事に育てられていたので政治や社会の現場の情勢をあまり知らないのではないでしょうか。
　帰蝶（川口春奈）からけしかけられて軍団抗争やる気満々のようですが、現実を見なければならない。
　今争っても勝ち目はないのです。
　我々はこういったドラマを見て勉強して将来勝ち目のない人事抗争をすることのないよう、賢くならないといけません。
　この斎藤家の兄弟げんか・家庭内不和はドラマ的には面白いテーマなのですが、煩雑になるので今回のドラマでは今まで描かれていませんでした。
　いずれ美濃斎藤氏をテーマにした作品が出てきてほしいですね。
　というか、今回のキャストでスピンオフ特別編として作成して頂けないか。
　
　　　　　
　
　尾張で信秀（高橋克典）・信長（染谷将太）の「弾正忠家」と勢力争いをしていた清洲織田家・織田彦五郎（梅垣義明）。
　道三や高政に反信長を持ちかけたり駿府の今川と組んだり斯波義統（有馬自由）を討ち取ったり色々と暗躍していましたが、呆気なくだまし討ちされました。
　今思えば彦五郎（信友）のチャンスは前回１４話で信長が村木砦の戦いに出かけた時だったと思います。
　地理に慣れない美濃勢が守る那古野城を攻撃して信長軍を背後から襲っていれば勝てたのではないかと。
　しかし今回、このシチュエーションで彦五郎を討てば、刺客の信光（木下ほうか）も無事ではいられないはず。
　すぐさまお付きの者に斬られるというのが自然ではないでしょうか。
　このシーンは帰蝶の活躍を引き立てるために脚色しているのではないでしょうか。
　
　しかし、何でこのドラマでは「ヒコゴロー」と呼んでるのでしょうか。
　ウィキペディアでは「織田信友」で出ています。
　彦五郎は幼名で、元服後は実名を名乗るのでは？
　検索しても「織田彦五郎」で出てくるのは麒麟がくる関係のサイトばかりです。
　逆に言うと、今回の大河で「織田彦五郎」の知名度が上がったということ。
　しかし「ヒコゴロー」では重みがなく何か軽々しい。
　むしろ可愛い感じ。
　しかし演じている方はむしろ悪代官風。「ヒコゴロー」というイメージじゃない。
　名前とビジュアルのギャップが印象に残る方でした。