麒麟がくる　第24回「将軍の器」 - OLDIES 三丁目のブログ

第24回「将軍の器」
　　https://www.nhk.or.jp/kirin/story/24.html

　松永久秀（吉田鋼太郎）が血気にはやる若い連中を抑えていたはずが、何かの手違いで若い連中が将軍足利義輝（向井理）を殺害してしまった。
　世代も違うし住んでる場所も違う。
　同志は意思疎通を密にしないとどうしても意見の行き違いが出てきます。
　我々もこういうドラマを見て教訓として意思疎通の重要性を再認識しないといけません。
　このドラマでは松永殿の視点からのみ描写されていて、三好一派の立場からの描写は一切ありません。
　三好一派は意思疎通ができない正体の分からぬ侵略者的立場です。
　三好一派の間でどのようなドラマが展開されていたのか。
　ここは後日にドラマ化してほしいところです。

　反乱軍は義輝の末弟・周暠を殺害する一方、覚慶（滝藤賢一）は幽閉するにとどめました。
　この扱いの差は何だったのでしょうか。
　ところで、将軍の居室は畳敷きではなく板張りでした。これじゃ刀を刺すことはできません。
　アニメ一休さんに描かれた将軍義満の居室とも大きく違って質素な部屋ですね。
　
　しかし光秀は朝倉家の家臣ではないのだからどこに行くのも自由ではないだろうか。
　何で許可がいるのだろうか。
　鎖国状態だから一般人でも国を出るのに許可がいるということなのだろうか。

「俺が憎いか。なら撃て。弾は入っている」
と光秀（長谷川博己）に銃を渡す松永久秀（吉田鋼太郎）。
　まさかこれで本当に撃つことはないだろうと思ってしまうのは、私が戦後民主主義の文脈で育って来たからか。
　人権尊重の戦後民主主義下では、このようなシーンでは撃たないことが多いように思います。
　私が読んできた小説やマンガや見てきたＴＶや映画などではそういうことが多かったように思うのです。
　よって潜在意識下には生命の尊重が叩き込まれてきたと思います。
　しかし、戦後民主主義の文脈を外して考えると、それが成り立つのでしょうか。
　親子でも殺し合いしていた戦国時代では、意外と簡単に殺し合っていたのかもしれません。
　さらに戦前では、天皇陛下の前では人の命は鴻毛よりも軽しという思想が教育されていました。
（自公維新日本会議政権は憲法を改悪して戦前体制を復活しようとしていますが、右傾化になびく空気を読まない私は断固反対です。）
　
　近衛前久（本郷奏多）が伊呂波太夫（尾野真千子）を望月東庵先生（堺正章）の家に訪ねて来るエピソードは、現実味が薄い少女ギャグマンガチックなシーンだと思います。
　まあツイッターで盛り上げるためにはこういうシーンも必要だし描けるし演じられるというデモンストレーションなんでしょう。

　三好一派が担いだのは足利義栄。何と「よしひで」と読むそうだ。
　時あたかも同じ名の首相が誕生。タイムリーな展開だ。
　義栄政権は短命に終わるそうですがｗｗｗｗｗ
　

　光秀も三淵藤英（谷原章介）や細川藤孝（眞島秀和）とようやく再会したというのにあまり話がはずんでいない様子。
　三淵藤英は「光秀どのがどう思っているか想像がつく」と言っていました。
　私も雑談が苦手で雑談がうまくなる本の類いを色々買って読んできました。
　雑談技術の知識だけある私としては、本心はどうであれここは調子を合わせて盛り上げなくてもいいのかなと思いました。
　さらに、カウンセリングの知識はありませんが、初めて会った光秀に心を開いて悩みを正直に告白した覚慶（滝藤賢一）に対して、何か安心できるような言葉をかけることはできなかったのかと。
　初対面の人から悩みごとを打ち明けられるというのは、そういう雰囲気がある人なのでしょう。それに応えてあげてほしかった。
　しかし次回以降急展開していくのでしょう。
　
　今まで一人きりで登場していた朝倉義景（ユースケ・サンタマリア）の隣に一人の側近が控えるようになったぞ。
　渡辺勝じゃない山崎吉家（榎木孝明）だ。文武に優れた有能そうな人物だ。
　この方が隣に座ったせいか、朝倉義景が突然政局に興味を持って動き始めました。
　山崎吉家とわざとらしい会話をして光秀の報告を求めた結果の空振りが見事。
　しかしまだまだこれから。朝倉義景＆山崎吉家コンビの今後の動きに期待したい。
　
　
　　　　