この本は豪華ですね。５人の共著ですよ。ジョイント速読法の本は大体が若桜木虔＆川村明宏の共著で書かれていることが多く、そこに一人のゲスト執筆者が来ることがあるのですが、本書は５人だから最多の執筆者数です。
本書は私が浪人して大学入試も近くなった頃に出版されました。例によって速読はマスターできなかったのですが、その他の受験に対する考え方やテクニックは大いに参考になりました。また、その後に受験する資格試験にも役に立って実質的な成果も上がったのです。
ただ、残念なことに私は中学３年の頃から精神に異常が出て高校時代にこじらせてその後何十年も異常な状態に苦しんだので、本来の精神状態では使用できなかったのです。もしこれが本来の精神状態で活用できていたらその後の人生はもっと向上したであろうし、もしかしたら速読もマスターできたかもしれません。しかしあの悪い精神状態でも何とか最低限の受験合格率と生活レベルを維持できたのは本書の方法論のおかげなのかもしれません。
第３章の受験英語対策の田浦龍雄先生の文章は、受験対策以外でも広い見識と教養にあふれていて非常に面白い。
何せフランス語の勉強のためにサルトルを対訳で読んだりアラン・ドロンの映画を見たりするくらいの方ですから。
こういう先生に予備校や大学で教われば視野が広がるでしょう。
第５章の理数系科目対策の浜田宏陽先生（熊本支部長）の文章は、さすが理数系だけあって鋭くてシャープです。必要なことだけをズバズバと断言されています。この考え方はその後理数系を学ぶ際に非常に役に立ちました。
なお、『まんが速読法入門』の舞台は熊本県であり、「浜田与無三」というインストラクターが登場しますが、この浜田インストラクターのモデルはこの浜田宏陽先生だと思われます。
（検索すると、熊本県で自然体験を通して子どもたちを教える活動に従事されている同姓同名の方が出てきますが同一人物かどうかは不明です）
“川本コオ『まんが速読法入門』舞台は熊本県！！”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2021/12/22/200434
第４章の古文対策の執筆者は稲村徳先生（東京教室顧問）。専門書も多く執筆されている古典分野の大御所。なぜこのお方が入っているのかいささか場違いな気がしますが、何と若桜木虔先生のお父上のようです。
さすがに古文はテクニックで解くものではないようで、他の科目のようなテクニック的な記述はなく、正統的な要点解説に終始しています。
復刊ドットコム 「稲村徳」の復刊リクエスト一覧
https://www.fukkan.com/list/rsearch?searchval=%E7%A8%B2%E6%9D%91%E5%BE%B3
“超速読”古文知られざる受験勉強法―ズバリ、古文この急所をつかめ! (マイ・ブック)
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現代国語に速読はどう対処するのか【私大受験のスーパー速読術】
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川本コオ『まんが速読法入門』舞台は熊本県！！
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2021/12/22/200434
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