●秘密諜報員045 オズボーン作 久米みのる 文 小松崎茂 絵
突然、小学館の【ワイドカラー版 少年少女世界の名作】を拾い読みしていこうと思い立ちました。
まず最初に読もうと思ったのは、たまたまタイトルを見つけて面白そうだと思った【秘密諜報員045】です。
こんな面白そうな知られざるスパイ冒険作品が埋もれていたのかと思って読んでみると、フィクションではなく実話でした。
この全集には文学作品だけではなく、「ノンフィクション」や「伝記」など、バラエティに富んだ内容の読み物が収録されているのです。
それで本作品は、英国のスパイ045号ことドッド・オズボーンおじさんが戦後に語った回想談を久米みのる先生が訳したもの。
「署長は、くつのかかとが、おしりにあたるほどのスピードで、逃げていってしまった。」
なんて、今では見られない古風な表現です。こういった古き良き言い回し、今使ってみると新鮮なのでは?
で、オズボーンさんは敵の工場を爆破したり鉄橋を爆破したりと大活躍。
こういう行為はチャップリンも言ったように、平和な世に行うと犯罪なのですが、戦争の世に敵に対して行うのはいいこととなるのです。
つくづく、戦争はもう終わりにしてほしいものです。残念ながら2023年になっても戦争はなくならないどころか、日本が戦争に喜んで参加しかねない好戦的で殺伐とした空気が充満しています。
戦争はなくならなくてもせめて【軍国主義】の正当化だけはしない世の中であってほしいものです。
閑話休題、オズボーンさんは裏切りにあってピンチを迎えます。食糧もない船で脱出するのですが敵の艦隊に砲撃されて絶体絶命の危機!そこに大あらしがやってきてどさくさ紛れに逃げ切りますが、今度は食糧不足で漂流です。しかし運はオズボーンに味方します。こんな危機を乗り切ったからこそ、日本の子ども達がこのオズボーン船長の体験談を読む平和な戦後を迎えたのです。
オズボーンさんは第二次世界大戦終了後、海軍を退職して退職金でヨットを買って死の海サルガッソーに迷い込んでまたまた窮地に追い込まれ、九死に一生を得る経験をします。
「さて、しょ君、これで、わたしの話はおしまいだ。わたしはこれから新しい船で世界一周の航海に出る。また生きて帰れると思うよ。なにしろわたしは、世界一運のいい男なんだからね。」
●ブクログ https://booklog.jp/item/1/B000JBQ356
●読書メーター https://bookmeter.com/books/3365693
ameqlist 翻訳作品集成
ドッド・オズボーン Dod Orsborne
https://ameqlist.com/sfo/orsborn.htm
アカガメ号航海記
ドット・オズボーン『冒険への航海』
https://blog.goo.ne.jp/eno-sima/e/f1fe2fa7d4be9a232b4c27640ddde8bb
古本よみた屋
偕成社 少年少女世界のノンフィクション15
冒険船長オズボーン オズボーン
ヨット世界の海をゆく スローカム
久米穣 訳 鈴木登良次 絵
https://yomitaya.co.jp/?p=34911
[wikipedia:久米穣]
[wikipedia:小松崎茂]
ドッド・オズボーンは2023年5月現在、ウィキペディアに項目がありません。
上にリンクしたブログ「アカガメ号航海記」様による著書紹介によると、オズボーンは日本軍に囚われたことがあるようです。
偕成社の少年少女世界のノンフィクション、小学校の図書室にありました。
「流れる星は生きている」やひめゆり部隊の巻を読んだような記憶があります。
『冒険船長オズボーン』はなかったように思います。
それはともかく、この今では忘れられたかに思われるドッド・オズボーンさんを発掘して新たなブログの記事としてネットに挙げたということで、本書を読み返す意義はあったと思います。
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