(科学季評)コメ騒動と、まほろばの里の抵抗史
— 三丁目の書生(20世紀少年少女SFクラブ) (@aryamashoukai) 2025年9月28日
米作、私たちを形づくる文化 山極寿一
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米作に日本の環境文化の視点を 私たちの心のふるさと
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>高畠町は「まほろばの里」と評され、東北の高天原(たかまがはら)といわれる古代史跡が点在する里山だ。はるか昔から米作を中心としたなりわいによって暮らしを支えてきた。自治自律の精神に富む住民たちが、江戸時代から米沢藩による年貢徴収と専売制の圧政に離脱運動を起こすなど、抵抗の歴史がある。
>高畠町では20代の若い農民38人が立ち上がり73年に「高畠町有機農業研究会」を結成。「もうかる農業」と「出稼ぎ」をやめて「自給農業」への回帰を目指した。原さんによれば、健康、安全、環境が合言葉だったという。中心を担ったのが農民詩人の星寛治さんだった。
>72年、ストックホルムで行われた国連の「人間環境宣言」に感銘を受けた星さんは、商品ではなく自給のための作物づくりを始めた。化学肥料や農薬を一切使わず、自然との調和、生き物のいる村づくり、自給農業の推進、農民と消費者の健康を守る食べ物づくりを目指した。最初は収量が落ち込んだが、3年たつと土壌がよみがえって細菌やミミズなどが発するエネルギーが充満してきた。凶作の年でも平年並みの収量が得られることがわかった。
>30年たち、水田周辺は生きものの楽園になり、コメだけでなく果樹や野菜の安全性と高い栄養価が証明されるようになった。東京の小学校や大学の学食とつながり、災害時に都市住民を受け入れる関係を築いている。有機農業の価値は環境のみならず人の心のつながりも強化してきたのだ。
>中国までは人間以外の動物しか仏性の対象にならなかったが、日本では植物や山や川まで仏性をもつことになり、この塔ができた。日本哲学を唱えた梅原猛さんは、水源地としての森や生き物を尊ぶ心は米作の文化によって生まれたと述べている。高畠町は日本のアンデルセンとたたえられる児童文学の浜田広介さんの生地だ。
>そこには先に述べた農業詩人の星さん、私の敬愛する屋久島の農民詩人の山尾三省さん、アメリカの流域で自然保護活動を続ける詩人のゲーリー・スナイダーさんたちが唱える「生命地域主義」が映し出されている。
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山極寿一さんの「科学季評」。色々と興味深いキーワードが頻出しています。
上廣環境日本学センター https://ujes.jp/
星寛治 清水弘文堂書房著者紹介
https://www.shimizukobundo.com/hoshi-kanji/
バイオリージョナリズム(bioregionalism)「生命地域主義」「生態地域主義」
https://www.zeri.jp/cen/news/2025/07/02/4727/

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