麒麟がくる　第19回「信長を暗殺せよ」

麒麟がくる
第19回「信長を暗殺せよ」
　https://www.nhk.or.jp/kirin/story/19.html
　
　　麒麟がくる前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)　

　今回のタイトル「信長を暗殺せよ」は斎藤義龍（伊藤英明）の視点に立った見方です。
　光秀の立場から見ると「信長暗殺を阻止せよ」なのです。
　つまり今回の主人公は義龍ということなのか？
　
　　
　
　アバンタイトルでは織田家の家庭問題について前回の続き。
　子どもには個性があるから、個性に合った育て方をしないといけませんね。
　家庭でも難しいのに、学校だともっと難しい。
　人を育てるのは大変です。
　
　越前では朝倉義景（ユースケ・サンタマリア）が光秀（長谷川博己）に上洛を命じる。
　家臣でもない光秀が何で選ばれたのでしょうか。
　義景には頼りになる側近はいないのでしょうか。
　
　足利義輝（向井理）は前回よりやつれて精彩を欠いているように見えました。
　それが時の経過・老い・挫かれた希望と絶望感を表現しているのでしょうか。
　
　義輝将軍に能の鑑賞を命じられた光秀。
　私ならよく分からなくて途中で寝てしまいそう。
　当時の武家階級は能は基礎教養だったのでしょうか。
　
　まさかの斎藤義龍（伊藤英明）との再会。
　２年のうちにかなり貫禄がつき、度量も大きくなったように見えました。
　やはり地位が人を作るのでしょうか。
　邪魔だった家族を一掃して落ち着いて考えて反省も入っているように思えます。
　上洛中の信長の暗殺まで計画して、父親譲りの謀略にも長けている。
　もしこのまま義龍が病死せずに長命を保っていたら美濃の国はどんな国になっていたのか。

　そしてそんな斎藤義龍に釘を刺した松永久秀（吉田鋼太郎）の交渉力もすごい。
　こういった交渉力が必要ですね。
　
　
　
　松永久秀を介して義龍に呼ばれる光秀。
　義龍は何で裏で光秀が動いていると悟ったのでしょうか。
　そもそも三淵藤英（谷原章介）配下の者が義龍の暗殺計画を知り、その報告時に偶然光秀が居合わせたというのも都合が良すぎる展開。
　そして松永久秀の交渉に何で光秀が同行しているのでしょうか。
　よく考えれば都合良すぎるのですが、物語をスムーズに展開させるためにいかに自然に見せるかが制作側の腕の見せ所です。

　そして義龍が光秀に持ちかけた交渉。
　現在の状況に例えると、派閥争いで追放された有能社員がアルバイトで食いつないでいると元の会社から復帰を持ちかけられたというような状況です。
　生活や家族のことを考えると渡りに船という話です。
　ここで光秀が断ったのは不自然ではなかったので、物語制作に破綻はないということでしょう。
　まあ歴史的に見ても光秀は美濃に戻っていませんので。
　あれだけ敵視されていたのに復縁を望まれるとは、光秀の人格も能力も優れているということです。
　これくらいの人物になるように心掛けなければなりませんね。

　信長（染谷将太）は義輝将軍に謁見後、松永久秀（吉田鋼太郎）を訪ねたようです。
　久秀が自分を助けてくれたことを知ったのでしょうか。
　それとも、京の実質上の支配者に面通りしたという意味なのでしょうか。
　それなら主家の三好長慶（山路和弘）も訪れたのでしょうか。
　もう一つの権威・天皇陛下も訪れたのでしょうか。
　
　光秀は何をしたいのか分からないようですが、信長を助けるために必死で動いたのだから答えは出ています。
　越前で浪人しているくらいなら、何で安全なルートを通って尾張に行って士官しないのでしょうか。
　信長が「尾張に戻る」と言った時、「私もお供します」と言って一緒に着いて行ってもよかったのに。
……まあ、歴史上の展開がそうなっていないから。