風と雲と虹と　第25回風の決意 - OLDIES 三丁目のブログ

　
　今回、坂東の将門パートに加えて伊予の純友パートも大きな展開を迎えます。
　そのため登場人物が多く、ＯＰのクレジットも早送りかと思うくらい目まぐるしく変わります。
　ＯＰ画像もいつもは馬の動画なのですが、今回は止め絵になっています。

　平良正（蟹江敬三）との戦に勝った将門（加藤剛）。
　将頼（高岡健二）は追撃して屋敷を焼き払おうと主張するが、将門はそこまでする必要はないと引き上げる。
　ここで後顧の憂いを断っておけば後が楽だったのに。
　その優しさが後であだになるのです。
　

　将門の勝利を喜ぶ貞盛（山口崇）を苦々しく思う侘田真樹（藤巻潤）は諫言する。
　マキさんは登場当初の頃は将門に好意的だったと思うのですが、最近は国香（佐野浅夫）との主従関係を優先させて貞盛に仇討ちをけしかけています。
　貞盛が理を尽くして将門との和平論を説得してマキさんを再び将門派に転じさせることはできないんでしょうか。
　マキさん一人を説得できずして世間を説得できませんよ。
　

　良兼（長門勇）はまた詮子（星由里子）に合戦を催促される。一時は激怒したが結局は将門との対決を決意。
　これ、詮子と離縁して将門と和睦するという道はなかったのでしょうか。
　貞盛や良文（渡辺文雄）がこのつかの間の戦後期に和平交渉をしていればどうなったのでしょうか。
　何と言っても将門の妻・良子（真野響子）は良兼の娘なんですから。
　坂東平家が親将門の貞盛・良兼・良文（渡辺文雄）で結束するという道もあったのではないでしょうか。
　良正がいるから無理か。
　だから一気に良正を殺しておけばその後の合戦は防げたかもしれないのです。
　

　伊予の国へは大中臣康継（村上不二夫）が海賊追捕使としてやって来ていたが、早々に動こうとはせず、綿密な調査活動を行っていた。
　純友（緒形拳）にくらげ丸（清水紘治）と鮫（丹古母鬼馬二）が報告に来る。
　海賊の頭目の一人・大浦秀成（中丸忠雄）の館に海賊追捕使の間者が二人忍び込んで一人は斬られ、一人は逃げ帰ったと。
　それを聞いた純友はそろそろ潮時だと決意する。
　

　海賊追捕使・大中臣康継（村上不二夫）。
　前任者の佐伯清辰（渥美国泰）は兵は神速を貴ぶタイプでしたが、こちらは前回の追捕使敗戦の調査に時間をかけるという、なかなかの頭脳派タイプ。
　腐敗した朝廷ながらも追捕使にはそれなりの人材が選ばれている模様。
　大中臣康継は調査の結果、伊予国府の調査報告が事実とは違う、海賊と通じている気配があると指摘。
　調査力もなかなかのもの。
　　

　純友の弁明はやがて政権批判へとなっていく。
「今日、天下もろもろの悪の根源はいずれにあるか。
　その責任は朝廷と都の高貴な方々こそその元凶であるとここではっきりと申し上げる」
　純友は今日限りで辞任すると宣言して退出。
　

　我に返った藤原正経（寺田農）は
「純友を捕えて全ての責任を押し付けよう」
　大中臣康継は「お前らの力は借りん、俺がやる」と部下に純友の捕縛を命じる。
　しかし純友は一足先に海路で脱出したのだった。
　

　けら婆（吉行和子）は伊予担当、鹿島玄明（草刈正雄）は坂東担当になったみたい。
　玄明に藤原純友にそっくりだと言われた将門は衝撃を受ける。
　

　良正は良兼に、農繁期で忙しい６月に奇襲をかける作戦を提案。
　良兼は坂東武者としてモラルに反すると一度は断るが、詮子と良正に押し切られてしまう。
　　

　玄明から６月の奇襲戦法を聞いた将門は、農作業中の農民を動員せず戦える者だけで戦うことを決意。
　ちょっとあり得ないほど馬鹿正直すぎる対応ではないでしょうか。

　伊予も坂東もいよいよ大波乱が起こりそうです。
　ところで、将門の都勤め時代に上司だった大中臣康継（村上不二夫）が第二の海賊追捕使に任命されています。
　いかにも公家風だった康継には荷が重いのでは、何かの間違いではと思ったのですが、意外としっかりしていました。今後どう活躍するのか期待します。
　藤原忠平（仲谷昇）の家人にはもう一人、藤原子高（入川保則）もいます。
　彼も海賊退治で名を上げているということでしたが、なぜ子高でなく康継が選ばれたのでしょうか。
　子高が色々理屈をつけて康継に押し付けていたりして。