メルマガ『日本の名作を読みながら速読力を身に付ける』
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大分たまっていますが、4月6日〜4月29日の『人間失格』を読み終えました。
普段なら多分読まないであろうこの小説をテキストに速読訓練できたことに感謝。
【『人間失格』感想】
この物語は、ある人物の書いた手記の前後に作者のコメントをつけた形式となっています。
「あとがき」があるのに救われます。
この「あとがき」があることで、暗い気分が少しは薄められます。
しかし、やはりこの物語は暗いものです。
最初、人は拳骨を握ったまま微笑はできない、とかいう細やかな指摘があり、こういった感性、よく分かると思いながら読んでいました。
手記の筆者が不本意ながら道化を演じるという心理も、よく分かります。
太宰治の作品はこういった敏感な心情を細やかに描いているんだな、と思いながら読んでいると、手記の筆者がどんどん泥沼にはまっていき、恐ろしくなっていきます。