OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

矢代まさこの『枕草子』【コミグラフィック日本の古典】


  枕草子 (1983年) (コミグラフィック―日本の古典)


 清少納言中宮定子も美人に描かれています。今の画風はもっと違ったタッチになるのでしょうか。時代遅れと言われようとも、私は今風の絵よりこんな画風の方が好きです。
 内容は、シャキシャキした才女の歯切れのいいエッセイといった感。
 現在にも通じるところがあるように思います。
 ただ、才女で遠慮なくズケズケと言いまくっています。
 例えば、「すさまじきもの」の例として、
「ちごの亡くなりたる産屋」
が挙げられています。このような不幸ごとを挙げるのは適切なのでしょうか?少々反応に戸惑うような。
 さらに、待つ男のある女の家に男が来ないことも挙げられています。これは自虐ギャグになっていて、笑うべきところなのでしょうか。このマンガ版でもお笑い風に描かれています。
 ストーリーはあるようでないようで。
 冒頭、物語成立の説明のようなものがあり、終盤で藤原道隆が病没後、道隆閥の人々が都落ちしている章が描かれます。物語はそれで終わらず、その後も若き日の回想などが描かれ、後書きのような章が入って終わりです。
 なかなかドラマチックで濃密な展開でした。
 現代にも通じるところがあるので、現代語訳で読んでも面白そう。
 来年のNHK大河ドラマでは源氏物語がテーマのようで『源氏物語』がブームになると思いますが、『枕草子』も忘れてはならないと思います。


ブクログ https://booklog.jp/item/1/B000J7G7R4
読書メーター https://bookmeter.com/books/2050453


[wikipedia:枕草子]
[wikipedia:清少納言]

[wikipedia:藤原定子]
[wikipedia:藤原道隆]

 
[wikipedia:矢代まさこ]


わが君は
  https://note.com/yuki_p10/n/neccbde59e6aa

駿河屋(新版)販売ページ(表紙画像を拝借しました)
  https://www.suruga-ya.jp/product/detail/BO646348


  

    

      


暁教育図書の【コミグラフィック日本の古典】
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/10/07/193248

桑田二郎の『源氏物語』【コミグラフィック日本の古典】
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/09/30/195755

宮腰義勝の『好色五人女』【コミグラフィック日本の古典】
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/11/07/074839

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手塚治虫【地底国の怪人】

 最後に主人公ジョン君の助手・耳男が死ぬことが当時のマンガでは異例のことで読んだ子ども達に衝撃を与えたそうです。
 しかし、ジョン君とヒゲオヤジビルと耳男の3人で同じロケット列車2号に乗って同じコースを辿って地球の裏側に着いたのに耳男だけ死んでしまうのは何でなんでしょう?気絶していた二人と必死で運転していた耳男の違いだとか、身体の大きさの違いだとか色々理屈が考えられそうですが。
 地底国の女王は、前半と後半で顔が違っています。ウィキペディアによると、地上では人間の仮面をかぶっているという設定のようです。

 本作品は『アバンチュール21』というタイトルでリメイクされたようです。あらすじを読むと、『マリンエクスプレス』のような乗り物密室サスペンスのようです。これも読んでみたい。


 手塚先生のあとがきによると、本作品はベルンハルト・ケラーマンの『トンネル』にちなんで『トンネル』というタイトルにするつもりだったそうです。
 このケラーマンの『トンネル』は、私の母親の実家の本棚に並んでいました。母親のお父さんつまり私の祖父が読んでいたのでしょうか。これが手塚先生の愛読していた『トンネル』か、これはいずれ読まなくてはいけない、と思ったものです。ところがその後私は精神を病んで読書ができる状態でなくなり、母の実家も取り潰されてなくなってしまったのです。


ブクログ
  https://booklog.jp/item/1/B00JPXEQDU
  https://booklog.jp/item/1/B014VZ3JC0
読書メーター
  https://bookmeter.com/books/182615
  https://bookmeter.com/books/611946
  https://bookmeter.com/books/444371


[wikipedia:地底国の怪人]

公式サイトによる解説  https://tezukaosamu.net/jp/manga/269.html

藤子・F・不二雄は「こんなのありか!?」と仰天 手塚治虫が『地底国の怪人』で描いた斬新すぎる結末
https://realsound.jp/book/2023/02/post-1258361.html
 
藤子F先生も驚き!時代を変革した革命的手法は現代のスタンダードに!
地底国の怪人」を解説
  https://note.com/zenkan/n/n0cefa330ead1

手塚治虫が19歳で描いた“戦後ストーリー漫画の原点”『地底国の怪人』見どころ&復刻の舞台裏
  https://serai.jp/hobby/391066

【刊行記念・期間限定一部公開!】
『トンネル』(ベルンハルト・ケラーマン/秦豊吉訳)
識名章喜さん解説(部分)【2020年10月30日まで】
  https://note.com/kokushokankokai/n/ne2503e5286fb
 
  
手塚治虫【地球の悪魔(地球1954)】【大洪水時代】
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/10/29/204117
マンガ映画と吉川英治【フィルムは生きている】手塚治虫
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/10/23/072601
手塚治虫【どろんこ先生】【ぐうたろう千一夜】
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/10/01/203426

少年少女・ネタバレSALONO(ネタバレ注意!)
 海底超特急 マリン・エクスプレス ネタバレ感想
  https://sfklubo.blog.jp/archives/12884341.html
 手塚治虫新選組】(ネタバレ注意!)
  https://sfklubo.blog.jp/archives/21860861.html

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宮腰義勝の『好色五人女』【コミグラフィック日本の古典】

【コミグラフィック日本の古典】暁教育図書 構成・辻真先
 12 好色五人女 原作・井原西鶴 作画・宮腰義勝 1989年6月

 コミグラフィック日本の古典の刊行リストを眺めて異彩を放っているのがこの『好色五人女』と『心中天網島』です。一応本シリーズは中高生の古典学習用に企画されたと思うのですが(暁教育図書という教科書・教育書関連の出版社から出ていたので)、このラインナップは異色です。一体どんな風に紹介されているのか興味深いので借りてみました。
 
 
    
 
 
 何かイメージとしては、コンビニに並んでいる中高年オヤジを読者対象とした時代劇の劇画を読んでいるような感じ。私は『宇宙少年ソラン』のような絵は好きですが、こういう劇画風の絵は苦手です。とはいえ、今風の美少年美少女風の絵も苦手です。絵の好みが狭くて極端ですみません。
 本書の作画紹介記事によると、作画の宮腰義勝さんは手塚治虫のアシスタントだったようです。
 その後
「のち青年誌に転じ廓物を情熱込めて描いている」
と紹介されています。
 ほんまその通りで、アダルトな画風です。中高生向けというより中高年オヤジ向けではないでしょうか。こんな本が本当に中学や高校の図書室に並んでいたのでしょうか。
 まあ今の中高生は色々なものを見ているのだからこれくらいでは驚きはしないでしょうが、当時の中高生はまだまだ性に対して保守的だったような気がしますが。
 まあ本作品をあえてこういう作風で描いて出版した攻めた企画は評価します。
 当時の教育関係者や当時の中高生はどう思ったのか、反応を知りたい気がします。



ブクログ https://booklog.jp/item/1/B000J7GIM8
読書メーター https://bookmeter.com/books/421879


[wikipedia:好色五人女]

[wikipedia:井原西鶴]

[wikipedia:宮腰義勝]

[wikipedia:宇宙少年ソラン]


暁教育図書の【コミグラフィック日本の古典】
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/10/07/193248

桑田二郎の『源氏物語』【コミグラフィック日本の古典】
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