OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

何で重なるのだ!〜2008年

 某A新聞の日曜の読書欄で、切り抜き保存したい記事が裏表重なった時に記録しておく試み。 
 2007年下半期の記録は以下のページで。
 
■[日々の哲学]何で重なるのだ
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20070710
 
【2008年1月6日の裏表バッティング】
 寓話寓話) VS みなさん、さようなら
 
 前者は、連載コラム「たいせつな本」―保坂和志(上)で取り上げられた本。
 かなりの長編のようだが、一気に読んだとか、読み終えた後覚えていなかったとか、本書に触発されてデビュー作を書き始めたとか、何だかすごそうな雰囲気である。
 ほとんど読まれずに絶版になってしまったが、この小説の素晴らしさを証明するために仲間を募って個人出版し、増刷することができたという。
 たったこれだけの文字数のコラムでも、ドラマを感じることができた。
 この「たいせつな本」という連載コラムは、色々な人が自分にとって大切な本について思い入れを書くというもの。毎回読み応えある。
 さて、私にとっての「たいせつな本」とは、一体何だろうか?
 
 この日切り抜いた記事は、上の2つを含めて全部で6つ。6つのうち2つが裏表重なっていたから、33%の重なり率である。
 
【2008年1月13日の裏表バッティング】
 元老西園寺公望―古希からの挑戦 (文春新書) VS 社会起業家という仕事 チェンジメーカー2 & 「社会を変える」を仕事にする――社会起業家という生き方 &そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生 & フェアトレードで買う50の理由
 
「著者に会いたい」という連載コラムに取り上げられた前者と、テーマが共通する複数の本を紹介する連載「話題の本棚」が裏表で重なってしまった。共にスペースが大きく、裏表で重なるレイアウトになっている。
 この日切り抜いた記事は、上の2つを含めて全部で3つ。3つのうち2つが重なっていたから、66%の重なり率である。
 
【2008年1月27日の裏表バッティング】
 綺想迷画大全 VS 心の科学 戻ってきたハープ
 
 前者の書評と、後者の広告がバッティングした。後者も面白そうな本で、もっと話題になってもよかったのでは?ぜひ読んでみたい。
 この日切り抜いた記事は、上の記事のみ。100%の重なり率である。
 
【2008年2月10日の裏表バッティング】
 三四郎 (新潮文庫) VS ひげがあろうがなかろうが
 
 連載コラム・たいせつな本 で柴田翔さんが『三四郎』を取り上げていた。私にとってもこの作品は大切な本で、専門のメルマガを創刊したほど。 
 ●『三四郎』な人生論  http://sanshirou.seesaa.net/
 いつもの如く放置状態。更新せねば。
 その裏面には、斎藤美奈子女史の「謎めいた設定に反権力の静かな意志」という見出しの書評。
「児童文学界の巨匠が放つ久々の長編だ。しかし民話のように見えるのは表層だけで、これはとてつもなくスケールの大きい冒険譚(たん)であり、少年の成長譚でもある。」
「本書には前身となる作品がある。1970年に出版された『ひげのあるおやじたち』がそれ。」
「反権力の静かな意志を底に秘めた骨太な物語。大部の著だが、小学生から大人まで引き込まれること請け合いっ。」
 読みたくなる煽り文句。こんな文章が書きたい。
 
【2008年2月17日の裏表バッティング】
 ブッデンブローク家の人びと〈上〉 (岩波文庫) VS Y氏の終わり (ハヤカワ・ノヴェルズ)
 
 先週に続き、「たいせつな本」と裏の書評が重なった。「たいせつな本」の裏の書評は、フィクションというか小説というか、目を引きやすい本が掲載されやすいのではないか?
 
【2008年8月10日の裏表バッティング】
 「近代の超克」とは何か VS 若い人に語る戦争と日本人 (ちくまプリマー新書)
 
【2008年8月31日の裏表バッティング】
 ルポ“正社員”の若者たち―就職氷河期世代を追う VS [非公認] Googleの入社試験
前者「正社員とは名ばかりの彼らは、すこしばかりの雇用の安定と引き換えに殺人的多忙を強いられ、その働き方におよそ見合わない賃金にあえぐ。」
「日本経済はいくぶん好転した。それは若者たちを搾取するシステムが整備された結果ではないのか。魂のこもった告発のルポである。」
後者はビジネス書を紹介する連載コラムでの紹介。こういった難問奇問を作った方は、自分が回答者の立場になると、模範的回答を言うことができるのだろうか。
 この日切り抜いた記事は、上の記事のみ。100%の重なり率である。しかし何でよりによってこの記事がこの記事と裏表の位置に来ているのか。いつもながら不思議である。
 
【2008年9月21日の裏表バッティング】
 乱歩の軌跡―父の貼雑帖から VS 線と面の思考術 ワンパターン発想を打破する頭のトレーニング
 後者はビジネス書を紹介するコーナーで紹介されていた。
 前者は江戸川乱歩に関する本。この日、文庫新刊コーナーで『怪人二十面相・伝 (小学館文庫)』(小学館文庫)が紹介されていた。この本、以前にも別の出版社から出版されていた。確かどの版だったか、出版時の新聞広告で見て面白そうだと思ったが、そのままになっていた。本は読みたいと思った時に読まないといけない。
 怪人二十面相・伝 1989年 新潮社
 怪人二十面相・伝 (ハヤカワ文庫JA) 1995年 早川書房
 完全版 怪人二十面相・伝 (ふしぎ文学館) 2002年 出版芸術社
 
 映画化されるらしい。 http://www.k-20.jp/
 
【2008年11月9日の裏表バッティング】
 知りすぎた男―ホーン・フィッシャーの事件簿 (論創海外ミステリ) VS 幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341)) & もっとも美しい対称性
 古典的名著が裏表でバッティング。チェスタトンの新訳を瀬名秀明が思い入れたっぷりに紹介。「木曜の男」は創元推理文庫の目録で何度も見ていたなあ。いつかは読んでやろうと目録を見続けて結局読まずじまい。私の人生は全てがこんな調子。
 裏面は森達也が連載コラム「たいせつな本」で挙げる『幼年期の終り』。森さんは福島正実訳のハヤカワ版を愛読とか。隣に科学書『もっとも美しい対称性』。論説副主幹という尾関章の書評がうまい。
 私は最近自然科学への関心をあきらめ、運命学に専念することにした。四柱推命を少し勉強しているが、自然科学では当然の対称性が全くない世界に呆然。運命学とは完全に非対称の世界である。だから人の運も非対称なのか。
 なお、『知りすぎた男』の書評の下に掲載の『一粒の柿の種―サイエンスコミュニケーションの広がり』(評・香山リカ)も興味深かった。少し前の私なら切り抜いて保存していたろうが……。古典的名著&自然科学啓蒙書のタッグが裏表でバッティングしていたというのも面白い。 
 この日切り抜いた記事は、上の記事を含めて4つ。75%の重なり率である。
 
【2008年12月7日の裏表バッティング】
 血だるま剣法・おのれらに告ぐ VS ガリレオの苦悩
 またまた連載コラム「たいせつな本」と右上位置の書評が裏表でバッティング。
 荒俣宏さんの読書にかける熱意と選択眼。荒俣宏は一日にしてならず。残念ながら自分にはそのようなバックボーンがない。荒俣宏のような人生こそ生きがいのある人生ではないかとつくづく思う。
 この日切り抜いた記事は、上の記事を含めて4つ。のみ。50%の重なり率である。
 
 




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