- 作者: 細谷功
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2007/12/07
- メディア: 単行本
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第1章で地頭力を定義しています。
その過程で、人間の知的能力について述べられていて、これが興味深い。
曰く、人間の知的能力には三種類ある。
知識・記憶力、
対人感性力、
そして地頭力。
3つの軸を使ったグラフを使って説明されていて分かりやすい。
従来の会社社会では、先の2つの軸(知識・記憶力と対人感性力)が重視されていたという。
しかしネット時代では知識・記憶力はコンピュータに代用が効く。
今後は知識/記憶力の軸より地頭力の軸が大事で、「軸の転換」が求められている、と。
「地頭力」に必要な3つの思考力として、
「結論から考える」仮説思考力
「全体から考える」フレームワーク思考力
「単純に考える」抽象化思考力
が例を挙げて詳しく説明されている。
確かに、これらを使って説明されると分かりやすい。
会議などでも、これらが欠けると駄目な会議となり、これらを意識すれば成果が出るのではないだろうか。
日常生活で、他人と関わることがある場合、これらの思考力を意識すれば効果がてきめんに現れるのではないかと思われます。
また、今の日本の政治が停滞しているのは、これらに欠けているからでないのだろうかとも思われます。
小泉純一郎や橋下徹といった、ワンフレーズポリティクスといいますか、単純に大風呂敷広げた(詐欺的言動ともいう)政治家が人気なのも、この悪用みたいなもんでしょうね。さすが詐欺師は悪用がうまい。
「地頭力」を鍛えたり、面接試験で「地頭力」を試すためにフェルミ推定が使われている、ということで、フェルミ推定について説明されています。
地頭力を構成する思考力全般について詳しく説明されていて、それを読むだけでも非常に役に立つと思われます。
しかし、それに多くのページを費やしたため、フェルミ推定の例題については、必要最小限の掲載にとどまっています。
他の例題を知るために、他の類書も読んでみたいですね。
インターネットの発達によって、考える力を持った人と「コピペ族」との間で格差が広がる二極化が進んでいく、という警鐘も述べられています。
検索エンジンの飛躍的発達による情報の氾濫や消費者参加型の時代の到来によって、「素人」の活躍の場が圧倒的に増えてきた。
ただしあくまでも、
「自分の頭を使って考えることのできる素人であれば」
という条件付きである。
考える力を発揮すれば膨大な情報・知識を活用して指数関数的に増幅させ、従来型の専門家を圧倒的に凌駕することがあっという間にできる時代になった一方で、「コピペ族」と化して思考停止してしまえば、何も考えなくてもよい時代にもなりつつある。
確かに、経済的には負け組かもしれない。
人生にも負け組かもしれない。
経済にも人生にも負けてしまった負け組でも、思考力だけは負けてしまってはいけないのだ。
負け組の最後の砦は思考力。
とりあえず、まず本書を読んで、それからフェルミ推定を勉強して思考力を鍛えよう!
ハルマゲドン接近!
思考力を鍛えて底辺から這い上がるんだぜい!
合い言葉は下克上・階級闘争だぜい。熱いぜ!
wikipedia:フェルミ推定
■[日々の哲学]脳の退化から格差社会、プチ奴隷制へ……?
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20070321/p1
■[自己啓発]問題解決力をつける本 全ての問題が解決できるとは限りませんが
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20120310/p1
■[自己啓発]越中詩郎芸人に学ぶお金を稼ぐ習慣術
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20110327/p1
■[日々の冒険]お金を稼ぐ読書術 自己啓発書を卒業し、10倍実践する
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■[自己啓発]紙1枚に書いてアイディアを出す方法
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