主人公の染谷俊太郎(成田凌)は子ども時代から映画、というより活動弁士が好きでモノマネもよくやっているという設定。
今でいえば俳優や芸人にあこがれるようなものです。
その俊太郎が子ども時代にあこがれていた活動弁士・山岡秋声(永瀬正敏)に再会!しかし彼は「今後は映画に活動弁士は必要なくなる」と思い込んで燃え尽き症候群の熟年期うつ病を発症してアル中になっていました。
確かにその後の映画からは活動弁士はいなくなりましたが、活弁の行為そのものは落語や講談と同じく、立派な語りの芸で、これはこれとして今でも独立した芸として成り立つのではないでしょうか。
この映画のパンフレットには活動弁士は落語や講談や浪曲の流れから生まれた、というようなことが書かれていて、アナウンサーやリポーターもその流れにある、という説も披露されています。周防監督は「ライブパフォーマンス」とまで書かれています。現在注目されているYouTuberなんかもその流れに含めてもいいのではないでしょうか。
映画では主人公の俊太郎中心に描いているのですが、子ども時代にはなかった映画女優になってスター活動弁士の嫁になった栗原梅子(黒島結菜)も何気にサクセスストーリーを歩んでいます。
山岡秋声師匠は最後、青木館の再建に協力されないのでしょうか。これが潮時だと思って活動弁士をやめる決心をされたのでしょうか。まだまだできるのに。自分が好きで選んだ道をもっと信じてもいいのでは?
映画の初めの部分は主人公二人の子ども時代が描かれています。
この子ども時代のパートもなかなか味わい深く、NHKの大河ドラマでは何回か使って描かれるところ。
特に栗原梅子(黒島結菜)の子ども時代は大人時代とイメージがそっくりでした。パンフレットには役者さんについて詳しく記されているのですが、なぜかこの子役さん達について記されていません。
そういえば、ヤクザの用心棒の巨大な男を演じた人(黒沢映画の羅生門綱五郎のような役)についても載ってません。あれは本当の人間が演じていたのでしょうか。まさかCG?
映画では最後、青木館が橘組の嫌がらせで映画フィルムを滅茶苦茶にされてしまいます。
窮余の策として無事な部分を組み合わせて脈絡のない映像に語りを入れて無理やり映画に仕立て上げます。
これなども今行っても一つの芸として通じるのではないでしょうか。
この映画は活動弁士という今では珍しくなった芸人について描いており、舞台となるレトロな服装や建物や風景についても楽しめ、もちろんストーリーも波瀾万丈。
実は今でも活動弁士をされている方々はおられます。
この映画を機会に活動弁士という芸に注目が集まればいいですね。
なお、活動弁士監修として澤登翠師、活動弁士指導として片岡一郎師・坂本頼光師がクレジットされています。活動弁士は現在も健在なり!だからこの映画を機会に注目が集まればいいですね。
wikipedia:澤登翠
wikipedia:坂本頼光
wikipedia:片岡一郎
wikipedia:徳川夢声
wikipedia:駒田好洋
wikipedia:活動弁士
公式サイト
https://www.katsuben.jp/
https://twitter.com/suofilm
wikipedia:カツベン!
ヤフー映画
https://movies.yahoo.co.jp/movie/367966/
映画コム
https://eiga.com/movie/88605/
ぴあ映画初日満足度ランキング発表!第1位は『カツベン!』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001436.000011710.html
wikipedia:ジゴマ
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