＃真田丸　第8回　調略　避けては通れぬ道？

大河ドラマ真田丸 16枚組DVDボックス完全版全4巻全50話を収録堺雅人/大泉洋/長澤まさみ/竹内結子日本のテレビシリーズ

CFLL

【今回のあらすじ】
織田信長の死によって北条・上杉・徳川の草刈り場となった旧武田領！
真田家の当主・真田昌幸（草刈正雄）が選んだ道は、北条家で出世することでした！
そのためにまず上杉に偽りの投降をするのです！
そして上杉方の外様の重鎮・春日信達（前川泰之）の元へ真田信尹（栗原英雄）と信繁（堺雅人）を派遣して説得し、北条方に寝返らせようとするわけです！
しかしこの春日信達もさる者。さすがの信尹と信繁が色々手を尽くしてもなかなかウンと言いません！
ついに時間切れ間際となり、昌幸は見切り発車で北条氏直（細田善彦）の元へ投降しますが若くて血気盛んな氏直の返事は想像を絶するものでした！
しかも昌幸の寝返りは上杉方に知られることとなり、信尹と信繁も窮地に追い込まれます！
果たして真田家の運命は！？
そして昌幸の作戦は衝撃の結末を迎えるのでありました！！！

　真田信尹（栗原英雄）と信繁（堺雅人）は上杉方の春日信達（前川泰之）を北条側に寝返らせようとするが春日も立派な男でなびかない。こういう人間になりたいと思わせる好感度。
　

「少々理屈が立ちすぎたな。人は理屈で固められるとむしろ心を閉ざす」
　そうなんですか！これは含蓄あるお言葉。実は私は理屈で動くタイプで、他人もそれと同じで正しいことを理屈で説得すれば動いてくれると思っているタイプなのです。私に友人ができなくて少数派というか孤立しているのもそのためだったのでしょうか。そういえば選挙でも私の支持政党は少数派だ。
　

　

↑北条氏直（細田善彦）がイキっていると、北条氏政（高嶋政伸）が登場。
　

　

↑この氏政、愛想を使えるようだ。直接的な息子と対照的な性格。
　しかしこの親子の関係はどうなってるんだろう。
　氏直が必死で上杉と戦うというのに父親の方はのんびりと温泉旅行に行こうとしている。
　余裕なのかバカ殿なのか。そもそもご隠居するには早過ぎないか。
　

↑上杉軍が集結してる城で秘密に話せる謎の空間が存在していたようです。
必死の説得でついに春日信達が陥落。後から思うと運命の分かれ目は紙一重の差です。こういうシーンを見せられると、現実の世界での行動の教訓になるような気がします。
　そもそも真田昌幸（草刈正雄）の北条方への寝返りが判明した時、春日信達は信尹や信繁への友情から深く追究しなかったのですが、それがあだになりました。実の息子が簡単に実の父親を見限るはずはないのですから、もっと警戒するべきでした。

「これだけは言っておく。わしのようにはなるな。」
　確かに裏切る人にも裏切られる人間にもなりたくないですね。願わくはそういう事態に巻き込まれることのないように。

　昌幸の計画通り、北条は甲斐の徳川攻めに、上杉は反乱鎮圧に引き返したということになりました。
　しかしそれは偶然の結果であり、幸運にも恵まれたのではないでしょうか。
　北条氏直が上杉軍を目の前にして後ろから追撃されるリスクを冒して甲斐に向かうとは限らないのではないでしょうか。直情径行な猪武者なら目前の敵に向かって行く可能性が高いと思います。
　上杉軍が追撃戦という絶好の機会を逃して退却するというのも都合の良い結果です。
　まあ歴史上の事実はそうなってるようだからそうなのでしょう。
　歴史は時に不思議な動きをします。

「われらだけの国をつくるのじゃ」
「真田昌幸がその時思い描いていたのは、国衆たちの独立国家であった」（語り：有働由美子）
　その目的やよし。しかし手段が手荒かった。

「これら全て真田の策ではないか」と徳川家康（内野聖陽）。家康と真田家の因縁はここから始まったのか！？

　今回、主人公サイドのダーティな面が現れた回でした。主人公がこんなことしていいのか！？
　大河ドラマの主人公はいつも清く正しいわけじゃないのです。
『新選組！』でも主人公サイドが対立する派閥の新見錦（相島一之）を罠にかけて切腹させたことありました。新見錦が好きだった私にとっては無念な回。
この事件を仕掛けたのは土方歳三（山本耕史）と山南敬助（堺雅人）で、サブタイトルは「避けては通れぬ道」。
『真田丸』のこの回も「避けては通れぬ道」だったのでしょうか。