OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

風と雲と虹と 第48回 坂東独立 坂東独立政権の理念とビジョン

 

  


 将門(加藤剛)は国府にやって来た民人達を安心させる。
 下野から来た兵達は、戦争の脅威をなくすために坂東一帯を治めることが必要だと提案。
 

 いいタイミングで興世王米倉斉加年)が登場し、板東八ヶ国の豪族に送る檄文とやらを読んでみせる。
 


 その檄文は田原藤太(露口茂)にも届く……って、誰が届けたんですか?
 藤太はこの檄文が届く前に那須に行ったということにして、将門側にも国府側にも与しないことにする。
 これ、将門が常陸国府の藤原惟幾(横森久)・為憲(中島久之)親子に鹿島玄道(宍戸錠)の引き渡しを要求された時に興世王にアドバイスされて取ったのらくら引き伸ばし戦法に通じます。
 藤太は将門と興世王を二人合わせたようなもんです。こういう人物が態度を示さず存在しているというのは将門にとって脅威です。
  

 下野守国司・大中臣全行(林昭夫)から印鎰を受け取る。
 興世王は将門軍の権威を示すために大中臣全行に対してかなり厳しく当たっていましたが、大中臣全行さんはかつて第29話で、将門に対して親切に尽くしてくれた方なので少し気の毒。あの時の誼でもう少し友好的に扱っても良かったのでは?
 
風と雲と虹と 第29回 脅える都”
   https://diletanto.hateblo.jp/entry/tairanomasakado29
 

 上野も難なく平定。
 

 その夜、早くも将門と興世王との間に将来の見通しについての違いが明らかとなる。
 除目を行って組織を整えたい興世王に対し、そういう堅苦しい組織が嫌いな将門。
 

 総社の巫女・小米(池波志乃)が神がかり、八幡大菩薩の言葉を伝える。
 当時の人々はこういうシーンを見ると驚いたことでしょう。
 神を名乗ったとしても邪神ということもあり得るので「審神者」というリテラシー判断が必要です。
 こういうことで万能感を持ってしまって独裁的になり失敗する……というのはおとぎ話のパターンのように思います。
 将門は軽々しく惑わされてはいないようですが、他の人の思惑というものもあります。
 好事魔多しといいます。今後用心しないと……と、その後の歴史を知っていると分かるのですが、実際に当事者となるとなかなか難しいでしょう。
 

 伊予では、将門に呼応して反乱を決心した藤原純友緒形拳)が伊予守・紀淑人(細川俊之)を呼び出す。
 
 反乱を決行してとりあえずうまくいったのですが、早くも将門陣営内に将来像・方向性に対する見通しの相違が表面化。
 将門はじめ他の方々は今現在のことを考えるのに必死で将来のことを考える余裕はないのだと思います。
 そして興世王だけが将来像のイメージを持っているのですが、他の方々から見ると先走りしているように見えます。
 しかし、組織を維持していくためには興世王のように考える人も必要かと思います。
 ここは将来像について議論してコンセンサスを取っておかなくてはなりません。
(そういえば『新選組!』では土方歳三山本耕史)が組織図を作成することが好きで原田左之助山本太郎)から「あんたも好きねえ」と言われていた。山本歳三は興世王のトリビュートか!?)

 wikipedia:新選組!
 
 まあ激動の渦中にいると現在の対処にやっとでそういうことを考える余裕もないのでしょうが、ここは大事なことではないでしょうか?
……と、ドラマの視聴者である私は上から目線で勝手なこと言っています。
 こういうドラマを見て将来似たような境遇に陥った時にあわてないようにシミュレーションしておくことが大事なんですね。
 とは言っても私には今後チャンスはあるのでしょうか?

 そして、一応は坂東を平定したかのように見える将門軍ですが、他の坂東平氏はどうしているのでしょうか。
 まず、坂東平氏の総家・国香(佐野浅夫)の後継ぎであり将門追討使である貞盛(山口崇)の軍団が無傷で存続しています。
 国香の弟・良兼(長門勇)は亡くなりましたがその幼い後継ぎ達は健在です。
 良正(蟹江敬三)も健在です。
 そしてそれらの伯父叔父達の家は源氏と縁組みしています。
 源氏の総家・源護(西村晃)は健在であるし、その息子達は将門との合戦で亡くなりましたが、護の娘達は平氏の嫁となっています。
 これら坂東平氏と源氏は未だ将門の潜在的脅威として存続しているのではないでしょうか。
 そして平氏の内紛で中立を守った良将(小林桂樹)はこの成り行きをどう思うのでしょうか。
 機嫌を損じて将門の敵に回ることはないのでしょうか。
 さらに、良将の家に避難していた将門の母 正子(新珠三千代)はどうなったのでしょうか。
 人間の関係は網目のようにつながっているので、なかなか単純にはいきません。
 少しの変化だと思っていても増幅されて影響が出ることもあります。
 独立宣言の良いところで終わりにしたら気楽なところですが、最終回に向かってあとDVD1枚、観るのが辛いところですが、将門と共に駆け抜けたいと思います。
  
 

海と風と虹と(上)

海と風と虹と(上)

  風と雲と虹と NHK大河ドラマ・ストーリー

雑記帳
 大河ドラマ風と雲と虹と』第48回「坂東独立」
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戦国放題 こたつ城
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14風と雲と虹と76 過去ログ
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SRS光速読法はまるで禅問答


 本を1冊購入するだけでたった5日間でSRS速読がマスターできるわけないだろう!
 それが可能ならSRSの教室や通信講座を高い学費払って受講する必要がないではないか!
 そりゃ5日間合宿でもしてマンツーマンで教えてもらえればマスターできるかもしれませんが。
 速読術はそんな甘いもんやおまへんのや。
 こういうタイトルをつけるのもいかがなものか。明らかにタイトル詐欺です。
 SRS速読は速読法マニアの私はデビュー当時から知っていました。
 開祖の栗田昌裕師が一種の超人で、速読法にとどまらず健康法等色々な分野を内包しているので私も信奉者になって著書が出るたびに購入し、高いSRS通信講座も月賦を使って受講しました。
 当然、マスターできず。
 いくら開祖がスーパーマンでもその方が作った講座を受講したら必ずマスターできるというわけにはいかないのです。人間には超えられない違いがあるものです。悲しいけど、それが現実なのです。

 川村・若桜木式や七田式はじめ、他の流派の速読法の本は速読法をマスターできはしなくても読めば読んだなりに何か得るものがあるのですが、SRSの本はあまりにも抽象的過ぎるというか高レベル過ぎるというか、読んでも速読をマスターできないことはもちろん、あまり役に立ったという気にならないという印象。それでも開祖の超人ぶりがありがたく思えてしぶとくお布施して売り上げに貢献していたものです。一種のカルト宗教信者です。
 例えば本書で紹介している訓練法として「手相の知識をもつ」というのがあります。
 観察力や潜在意識を開発するのにいい訓練だそうです。
 は?そんなこと突然言われても余りにも抽象的過ぎます。
 SRSは一事が万事こんな感じなのです。
 しかし、実は私は手相はじめ占いの素人研究者でもあります。
 
万年週末占い研究青年の覚え書き
  https://iching.seesaa.net/
 
 確かに手相を知らない人からしてみれば訳の分からない訓練法でしょうが、手相を知っている者からしてみれば、実に含蓄に富んだ記述なのです。手相に通じることは速読に通じる!みたいな。
 本当に手相に通じると、画相といって知りたいことが絵になって見えるそうです。これは手相の奥義でもあります。
……と、SRSの方法論は凡人からしてみればあまりにも高度過ぎますが、深読みすれば非常に奥深いもので、まるで禅の修行のようです。
 

 
 wikipedia:栗田昌裕
 
SRS研究所 http://www.srs21.com/
Twitter https://twitter.com/kurita88
 
ブクログ  https://booklog.jp/item/1/4837925618
読書メーター  https://bookmeter.com/books/8343622
  
“「栗田式」超呼吸法―息を変えれば自分が変わる”
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/20160330/p1
■[自己啓発]30万円の速読講座から脱落した私が勧める速読訓練ソフトは、これだ!!!
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20150623/p1
■[自己啓発]日本における速読術草創期の歴史(個人史・トラウマ・ルサンチマン含む)
  http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20100920/p1
  
他にこんな速読の本を読んできました
  https://booklog.jp/users/diletanto?tag=%E9%80%9F%E8%AA%AD&display=front

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風と雲と虹と 第47回 国府占領 季節外れの大雷雨

 

  


 使者として常陸国府を訪れた三宅清忠(近藤洋介)は将門(加藤剛)が陳情に来ることを伝える。
 



 藤原為憲中島久之)は孫子の兵法を持ち出してゆっくり待ち構えていれば良い、と作戦を立てる。
 貞盛(山口崇)は「孫子は知らないが現実はそんなにうまくいくか」と疑問を呈する。
 しかし為憲はドヤ顔で「心・配・ご無用!」
 
 双方布陣して合戦開始!
 為憲は「連環の陣」とか言って孫子の兵法を気取るが兵の士気も低いし所詮は机上の空論。
 簡単に蹴散らされる。
 始めから非協力的だった貞盛は早々に見限って撤退。
 


 

 国府に到着した将門(加藤剛)は図に乗った国司・藤原惟幾(横森久)に大・激・怒!!
 そして季節外れの雷雨に。
 この雷雨の中、将門の館では鹿島玄道(宍戸錠)がついに絶命。
 

 常陸国府の近くに住んでいた源護(西村晃)は雷雨の中、詮子(星由里子)と小督(多岐川裕美)に連れられて逃げ出す。
 息子達に先立たれ没落途上にある源護はやつれて見えます。
 このドラマでは源護は最初から生きの悪いミイラのような演技でした。
 西村晃さんは1983年に二代目黄門様として登場された時は若く颯爽としていました。
 そこが役者の演技のすごいところです。
 

「誰か来た。隠れなければ!」
と源氏父娘が隠れた後に登場したのはオキちゃんだった!
 

「合戦を見たかったが遅かった」
と参上。合戦が終わったのに鎧を着ています。
 2020年の『麒麟がくる』第2話では鎧を着ずにやってきた娘婿の土岐頼純(矢野聖人)に対して斎藤利政(本木雅弘)が大激怒していましたね。
 
麒麟がくる第2回「道三の罠(わな)」”
   https://diletanto.hateblo.jp/entry/2020/02/01/193050
 
 もはや引き返すことはできない、坂東独立しか道はない、という事態に進展しました。
 
 ところで、将門が常陸国府を征服すると激しい雷雨が始まりました。
 今の感覚では不吉ではないかと思うのですが、興世王米倉斉加年)は火雷天神の加護の証だと言い、
螻蛄婆は「時が来た、風が吹き始めた」と言います。物は思いようですね。将門のやっていることは反乱なのだから、雷雨はむしろいいことなのかもしれません。
 とはいえ、歴史的に見ると、将門の乱は結局は鎮圧されるのですが。

 弟と再会したのもつかの間に武蔵(太地喜和子)は伊予の藤原純友緒形拳)にこれまでの状況を伝えに行くと言う。
 私は武蔵は純友の伝言を将門に伝えに来たのかと思ったのですが、そうではなかったようです。
 今回もけら婆(吉行和子)から純友に
「身内に気をお配りなされ」
という伝言を託されていました。
 だから武蔵は純友とけら婆の間を仲立ちしているようです。
 それにしても藤原純友は前半はもう一人の主人公と言っていいほどよく出ていましたが、最近はほとんど登場しませんね。
 紀淑人(細川俊之)が登場して伊予の情勢が小康状態というのもあるのでしょうが、その小康状態の裏でもけら婆が憂慮しているように色々な思惑が進行しているように思うのですが。
 
 今回の合戦で、藤原為憲中島久之)の空回りは見事でした。
 机上の空論の孫子の兵法を振り回し、孫子というより三国志馬謖状態でした。
 地に足がつかず理屈が先行するとこのような失敗をしでかすことになるので注意しないといけません。
 それに対して貞盛の老獪さは立派です。
 今まで最前線で戦った経験もなく逃げたり後詰ばかりだった割には為憲の欠点を的確に見抜き、改善点も分かっています(言いはしなかったけど)。
 さすが今まで負け戦をしぶとく生き抜いてきただけあります。
 でも実際に合戦に参戦するわけではないんだな。貞盛は軍事評論家タイプなのです。
 で、この名軍事評論家と田原藤太(露口茂)が組んで将門の敵になると非常にまずいことになることが予想されるわけです。

 

  風と雲と虹と NHK大河ドラマ・ストーリー

雑記帳
第47回「国府占領」
  http://sicambre.at.webry.info/201006/article_16.html
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風と雲と虹と」7(40~46)
  http://kotatu.jp/hyo/sakuhin/masakadozakki/40-46.htm

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NHK大河ドラマ平将門』『藤原純友
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