OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

白ゆき姫殺人事件 やはり私は古典的作品の世界に逃避したい



 白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫) 白ゆき姫殺人事件 (集英社文庫) 

 ある日、電車の中で主婦と思しき人が単行本を読んでいました。不思議なレイアウトの本で、ツイッターのタイムラインのようなものや雑誌や新聞の記事のようなものが挟み込まれていて、その人は時々そういったページを参照していました。
 面白い趣向の本だ、これは一体何かと観察して、ようやく湊かなえ『白ゆき姫殺人事件』だと判明しました。
 それで私には珍しく現代の流行作家である湊かなえさんの作品を読んでみました。今回読んでみて思ったことは、確かにタイムラインや記事はストーリーの補助とはなりますが、それ自体に手がかりがあるわけではありません。それを省いて読んでも意味は取れます。
 しかし、今後はこういった実験的な演出を取り入れた作品が増えていくのも面白いと思います。

 作品については私自身も子どもの頃から対人関係が分からず周囲となじめずうつ病になって人生を転落してしまったタイプなので、城野美姫や谷村夕子と似たようなタイプです。
 もし私が何か事件の当事者になって私の過去を知る者がインタビューされたら何と言われるか、想像するだけで絶望的な気分になります。
 本作品ではツイッターに似たようなSNSサイトの嫌な雰囲気も描かれています。私はツイッターやブログでもリアル生活と同じような状態なので、本作品を読んでいるといたたまれなくなってきます。私の体験や境遇に余りにもリアル過ぎて、他人事のようには見られません。
 集英社文庫版の解説は、映画版の監督の中村義洋さんが書かれていて、なかなかいいことが書かれています。
 ネット上のネタバレなどを見ると、映画版では原作に描かれていないオリジナルのいいエピソードがあるようですが、作品自体が今の私の神経にこたえるので、映画版は見ないだろうと思います。
 私にとってはリアルな現代を舞台にした設定はきつすぎます。
 そういった意味で、今後はやはり古典的作品や古い時代を舞台にしたミステリーを中心に読んでいきたいと思います。

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 wikipedia:白ゆき姫殺人事件
 wikipedia:湊かなえ


ネットの海の渚にて
 映画「白ゆき姫殺人事件」を見たのでレビューや感想など(ネタバレあり)
  http://dobonkai.hatenablog.com/entry/shirayukihime-satsujinjiken
「白ゆき姫殺人事件」ネタバレ感想〜とんでもなく運のない姫だった
  https://www.tsuwari-hanako.com/entry/shirayukihime-movie
【ネタバレあり注意】白ゆき姫殺人事件についての
  https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13137766933
※ネタバレです※ 映画白雪姫殺人事件を見てきたんですが
  https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14126960049
『白ゆき姫殺人事件』についてです。ネタバレ
  https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10127043985


ブクログ
 http://booklog.jp/item/1/4087451585
 http://booklog.jp/item/1/4087714594
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