【虹のプレリュード】
濃密なドラマがわずか90頁前後に詰め込まれています。
あとがきによると、1960年ごろに「少女サンデー」に連載していた『野バラよいつ歌う』という作曲家ものの一挿話をふくらませた物語のようです。『野バラよいつ歌う』は作曲家を大河ドラマのように描いていく予定だったが雑誌が廃刊になったので中断されたと書かれています。
本作品については政治的に生々しいドラマなので内容に関しては深く触れるのは遠慮したいと思います。
音楽にしろ文学にしろその他の芸術にしろ、平和だからこそ楽しめるのですね。私は子どもの頃、21世紀の未来は戦争も貧困もなく人類は平和に過ごしているだろうと思っていました。しかし現実に迎えた21世紀はそうなっていませんね。むしろ悪くなっているような。
野ばらよいつ歌う
https://tezukaosamu.net/jp/manga/343.html
https://sakuhindb.com/jmanga/Nobarayoituutau/review_n.html
【カーテンは今夜も青い】
宝塚のような劇団を舞台にしたミステリー。
作品内では筋は成り立っているのですが、時間軸を長く考えてみると、整合性がどうなってるのかと不思議になってきます。私はしつこく考える方なのでいつ入れ替わったのかなどと色々整合性を考えてしまいます。そういう思考法はミステリーではタブーなんでしょうか。
【ベニスの商人】
手塚治虫流に脚色されています。手塚版シェークスピアも色々と読みたかった。
カーテンコールというのでしょうか、最後のコマで主要登場人物達が礼をしているのがいい。
手塚治虫は役者を演技させているつもりでマンガを描いていたようだから、意識の上では全ての作品の完結時にカーテンコールのシーンを思い描かれていたのかもしれませんね。
【孔雀貝】【白くじゃくの歌】
変な人や悪人が出て来て翻弄されてグダグダした展開。
本書の「あとがき」で手塚先生は
「男性漫画家が、ほとんど少女漫画を描かなくなってから、もうずいぶんになります」
と書かれています。
手塚作品にも少女漫画があり、本書はそういった作品を収録したもののようです。
少女漫画は少年向きマンガと画風も作風も違って、独特のものがありますね。
読者対象を考えて少年マンガと少女マンガを描き分けていたのでしょうか。
ところで私は子どもの頃週刊少年チャンピオンを読んで、とりみきさんの『バラの進さま』を見て、何で少女マンガが載ってるんだと思いました。何となく画風が少女マンガ風に思えたのです。後にそのギャグの傾向にすごくはまって掲載作品の中で一番好きな作品になったし、その後もとり作品を読むことになったのです。
●ブクログ
https://booklog.jp/item/1/B00JPXE5VI
https://booklog.jp/item/1/4062606704
●読書メーター
https://bookmeter.com/books/182687
https://bookmeter.com/books/636463
公式サイトによる解説 https://tezukaosamu.net/jp/manga/327.html
ショパンの本棚
手塚治虫『虹のプレリュード』
https://chopinbook.com/221/
手塚治虫【どろんこ先生】【ぐうたろう千一夜】
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/10/01/203426
手塚治虫【新選組】(ネタバレ注意!)
https://sfklubo.blog.jp/archives/21860861.html
【アンケート実施中です!ご協力お願いします!】
地球の温暖化を実感しますか?(2023年07月~09月調査)
https://blog.with2.net/vote/v/?id=240342
黒い色以外のパソコンを使いたいと思いますか?
https://blog.with2.net/vote/v/?id=233333
あなたは速読ができますか?
https://blog.with2.net/vote/v/?id=231449
↑人気blogランキングにご協力お願いします。m(_ _)m
↓また、ご意見ご感想・ブックマークなど頂けましたら励みになります。
コメントやはてなスターもお待ちしております。m(_ _)m