今朝10時からNHK−FMで、「FMシンフォニーコンサート」の再放送をしていた。
昨日放送したベートーベンの『交響曲第五番』である。
いつもながら、吉松隆の解説が興味深い。
少々早口でせかされたように話している感じがするが、話していることは薀蓄に富んだ興味深い内容である。
「FMシンフォニーコンサート」の解説者といえば、山本直純も思い出す。
メリハリのあるダイナミックな口調で、時にピアノで曲の一節を紹介しながらの解説が、音楽全般の知識がない私にはクラシック入門として最適だった。
吉松隆の解説もまた楽しみである。
特に今回は曲が短かかったこともあり、ベートーベンの『第五番』や交響曲全般に対する吉松流の薀蓄がたっぷりと聞けた。
この曲を『運命』と呼ぶのは日本だけだとか。
ダダダダーンというフレーズは古くからあったが、これをモチーフに展開して曲を作ったのはベートーベンが最初だとか。
ギリシア文字の5はVであってこれはビクトリーのVだから、第二次世界大戦中には“ダダダダーン”は勝利の合図として使われていたとか、実はモールス信号でも“ダダダダーン”は勝利を意味するとか。
また、音楽家にとって創作の主力はオペラにあり、交響曲はオペラの付属の扱いから発展したとか。
交響曲成立に関わったハイドン、モーツアルト、ベートーベンを信長・秀吉・家康に例えたのは面白い。
オペラで収入を得るのが主力だった当時、オペラが評価されず不遇をかこっていたベートーベンが商売を度外視して自らの才能を発露させたのが交響曲だったとか。
交響曲第5番と第6番は同時に初演されたが評価されなかった、ということは芥川也寸志の音楽エッセイで読んだことある。
しかし、第9番は初演から高く評価されたということも読んだことある。
吉松隆さんが言っていたことをつらつら書いてしまった。
面白い薀蓄を聞けば、話したり書きたくなってくる。
音楽に詳しい人にとっては常識の当たり前のことかもしれないが、特に詳しくない私にとっては興味深いことなのである。
日曜2時からの「FMシンフォニーコンサート」はクラシック音楽入門として最適の番組である。
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