アニメ版『三丁目の夕日』、サンテレビにて毎朝7時半より再放送中!
意外と埋もれた名作なので、記録を取るのも有意義かと思い、視聴レポートを行います。
第2回
●秘密の宝物
サブちゃんが縁側の下に隠している宝物入れ。中には大人には価値の分からないガラクタが。
一方、陽一の家では亡くなった父に代わり、消防署員の新しい父親を迎えていた。
新しい父親になかなかなつかない陽一を見て、母親は亡き父親の思い出の品を処分してしまう。陽一はゴミ箱から父親の形見の灰皿を救い出し、父親からもらっていたピストル型のライターと本の間に挟んでいた亡き父の写真とともに宝物入れに隠す。
陽一はサブちゃんと一緒に宝物入れを隠す。
しかし数日後、二人の宝物入れは消えてしまう。お互い相手が犯人だと思った二人は喧嘩する。
帰り道、義父に会った陽一は逃げようとして転んで泣いてしまう。事情を知った義父は陽一の母親に「過去は大切にして新しい生活を築いていこう」と提案。
陽一の母親は「私の宝物」と言って箱を出す。中には亡き先夫の思い出の品が入っていた。
二人の宝箱を取っていったのは、ガラクタ集めが趣味の犬だった。
その後陽一とサブちゃんと仲直りし、新しい父親からもらった消防車の部品を宝物だとして見せている。「また持っていかれないようにしないとな」と言っているので、犯人が犬だと分かったのだろうか。
亡き先夫の思い出の品を残す一方で、愛用の灰皿を処分しようとした陽一の母親。
まあ私も煙草は嫌いだから、分からぬでもない。
●日光写真
写真のネガを使って日光写真を写す一平。
しかしその写真は母親の水着写真。マザコンなのか。ちょっと趣味が悪い。
ユウちゃんも一平の真似をして、ネガを使って日光写真作成に励むが、成功したのは1枚のみ。写ったのは若い女。しかしユウちゃんには記憶がない。
そうだあれは寒い雪の日、家に来て追い返されていた人。
でもそれ以前に、もっと以前にも会ったことあるような懐かしい感じの人……。
しかしユウちゃんには真相はわからず、結局日光写真は破いて捨てることに。
ユウちゃんの母親に関する悲しいエピソード。
追い返されて返る彼女を窓から見ているユウちゃん。
『サザエさん』では描かれないような悲しいエピソード。そんな話もサラリと軽く・ドライに描いているのが『三丁目の夕日』のすごいところです。
日光写真を商売道具に使う一平の頭をどつき、耳をつかんで引きずっていくトモエさんもすごい。
自分の境遇に気付かないユウちゃんと比べて商才にたけた一平の頭脳は飛びぬけているが、その一平もマザコンやし、最後にはどつかれて耳をつかんで引きずられていって、やっぱり子供やなあ。
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第3回
●運動会
運動会が近づいてきた。運動が得意のサブちゃんは、勉強が苦手だから運動会では活躍するぞ、と張り切っている。選手のクラス代表も複数種目を掛け持ちし、前日の夕食にはトンカツを奮発してもらい、家族や親戚の大応援団を編成してもらう。
800メートル走の前にはプレッシャーでガチガチになり、途中、バナナの皮に滑って転ぶが見事一等賞に。その後、400メートル走、200メートル走、100メートル走、障害物競走でも1位を独占。
「勉強が苦手な子でも頑張れば一等賞をもらえた昔の運動会」
というナレーションが最後に入る。
プレッシャーによる悲劇もなく、無難にハッピーエンドに終わったエピソード。
たまにはこんなあっさりしたエピソードもいい。
最後のナレーションは、最近運動会では差をつけないために徒競争では並んで走る、という噂を意識したものだろうか。この噂は本当なんだろうか。
私自身は体育の授業と運動会は大の苦手で、本当に嫌いでした。
運動会が近くなると、連日“運動会の練習”というのがあり、これが嫌で嫌で仕方ありませんでした。
大学教養課程を終えて専門課程では体育の授業がなくなり、これでようやく体育の授業から解放された、良かった良かったと思ったくらいです。
人には好き嫌いや向き不向きがあります。本当に自分に合った道を選んで長所・適性を伸ばしていくことが人生を有意義にする鍵だと思います。
今から言うのも何ですが、進むべき道の選択を誤って時間も活力も無駄にしてしまった私の人生。悔やんでも悔やみ切れない。
●風車
一平君を尊敬しているユウちゃん。一平と遊ぶと本当に面白い、と心酔しています。
学級会で、口うるさい女の子が給食を残すのは良くない、と提案するが、一平が反対するとユウちゃんを始め皆が賛成する。女の子はユウちゃんを一平の“金魚のフン”だと非難する。気にしたユウちゃんは今日から一平から独立すると決意し、一人で遊ぶことにするが、一人で遊んでいても楽しくない。
そこへ風車を持ったインチキくさい男が現れ、風車で催眠術をかけてユウちゃんを誘拐する。男はユウちゃんに身代金要求の手紙を書かすが、ユウちゃんは以前一平と“スパイごっこ”をした時の暗号を使って場所を知らせ、一平は暗号を解読し、事件は解決する。
ジャイアン的なガキ大将とは違い、リーダーシップを発揮して中心人物となる一平君。
こんな子、確かにいますね。
学級会で優等生的な発言をしている女の子は、第1回第1話に出てきたガリレオではありませんでした。
このハッピーエンドではないはっきりしない終わり方をした第1回第1話がその後の『三丁目の夕日』を暗示しているように思います。だからあの話の主人公だったガリレオが気になるわけです。今回、一平君に論破される優等生の役としてはガリレオが最適のように思うのですが、やはりガリレオは帰ってこなかったのでしょうか。
……と思っていたら、次のクラス全体シーンにガリレオらしき人物の顔が!回復して戻ってきていたのでしょうか。
風車で催眠術にかけるなんて、何て古典的な方法なんだ。
ラスト、仲直りしたユウちゃんと一平達は風車を回して遊んでいます。
だからこのエピソードのタイトルは『風車』。
風車はユウちゃんがかかった催眠術の小道具でもあり、ユウちゃんの不安定な心情の象徴でもあるのだろうか。とにかくタイトルが『風車』となったのは意味深のような気がします。
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第4回
●パパはお金持ち
父親の事業の失敗により、北川美加はそれまでの豪邸からボロ家に引っ越してくる。
それまでの絵に描いたようなお嬢様的生活とのあまりの落差に文句を言って両親を困らせる美加。しかし、仲良くなった大木戸ミチコが亡くなった母の代わりに父親を助けているのを見て改心する。
失業。このアニメでもこんな生活が描かれるのです。
現在、昭和30年代とは生活は大きく変わりましたが、失業という点についてはより深刻になったのではないでしょうか。
いつもの中心人物である一平・サブちゃん・ユウちゃんは今回は転校生の北川美加に
「みっちゃんみちみちウンコたれて〜」
と歌ってからかうのみの登場。
この歌、昔から一般的に広まっていた歌だったのでしょうか。
私が子どもの頃、この歌は鳥山明のマンガ『Dr.スランプ』で、主人公のあられちゃんが冗談で一回だけ歌っていたので知っていたのですが、あの歌は鳥山明がギャグで考えたのではなく、昔からあったものだったのでしょうか。
●道草
にわか雨に降られたふたばは雨宿りをきっかけに、その家に一人暮らししているおばあさんと仲良くなり、毎日道草して遊びに行き、お手玉やあやとりなどを教えてもらう。
ある日、いつものようにおばあさんの家に行くと、雨戸が閉まったままになっている。
家の中に入って調べると、おばあさんは寝床の中で眠ったまま死んでいた。
死を描いた『三丁目の夕日』淡々と子供の世界を描いているようで、結構深いテーマを扱っています。
しかしここで描かれているような、和服を着て、子ども達にお手玉やあやとりやおはじき遊びを教えてくれるような、マンガに描かれるような典型的なおばあさんは現在でも存在しているのでしょうか。
現在はおばあさん世代でもお手玉やあやとりを知っている人は少なくなっているのでは?
また同じように、和服を着て帽子をかぶって下駄を履いて杖をついて「コリャーッ」とどなるような、典型的な“おじいちゃん”も少なくなっているのでは?
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【アニメ版『三丁目の夕日』を応援しよう会 バックナンバー】
■[日々の冒険]『三丁目の夕日』再放送開始!(サンテレビ)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060406
■[学問]のび太くんはいつ成長するのか
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041003/p2
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