ピカピカのぎろちょん (fukkan.com)
トラウマSFとしてカルト的人気の名作です。
ある日突然「ピロピロ」が始まり、子ども達は「ぎろちょん」を作って、野菜を切断して遊びます。
「ピロピロ」とは一体何なのか?
最後まではっきりしたことは明かされず、
読者は、不条理な世界に放り出され、取り残されてしまいます。
しかし、考えれば考えるほど、「ピロピロ」は2013年の日本を予見したものではないか、と思えてきます。
例えば7月29日、麻生太郎副総理が、憲法改悪を目指す政治的な団体の会合で発言しました。
「憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。
だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。 」
http://digital.asahi.com/articles/TKY201307310772.html
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/politics/update/0801/TKY201307310772.html
憲法改悪を目指す集まりでのこの発言。
早速、ニュースサイトやツイッターでも紹介され、心ある人々が批判のコメントを投稿しました。
ところが、その一方で、自民党支持者、自民党ネットサポーターなども、麻生氏擁護のコメントを書き込むのです。
こんな明らかにアウトな暴言でも、屁理屈と詭弁で逆の意味に解釈し、「誤解された」「マスコミが曲解した」と詭弁を弄するのです。
こんな詭弁でも、コメント欄に数が並べば、それなりに説得力があるように見えるのです。
時間がなくて普段は政治関係の記事を読まない人が、たまたまこういった詭弁が並んだコメント欄を見ると、
「何だ誤解なのか」
「マスコミの曲解なのか」
と思ってしまうかもしれないのです。
「嘘も100回言えば本当になる」とはよく言ったものです。
良識ある人々は勇気をもって発言していかなければなりません。
これは言論戦なのです。
確かに、たかがネット上での争いです。
ネットを見ない一般の働き人や子どもたちには別世界の次元での争いです。
普通の人は何も変わらない日常生活を送っています。
それでも、ネット上では、憲法を巡って、思想と言論の自由を巡って、熾烈な言論戦が戦われているわけです。
これこそ、「ピロピロ」であり、「ピロピロ」と「反ピロピロ」の激しい戦いなのではないでしょうか?
そういえば、「TPP反対」を政権公約として政権をトレモロした自民党ですが、
ある日気づいたら、「TPP参加」に変わっていました。
誰も気付かないうちに変わっていたのです。
↑フェイスブックやツイッターで削除されると噂もある画像
ある日気付いたら、96羽目のハトが殺され、9本目のイチョウの木が倒され、黒い高い塀が築かれているかもしれません。
黒い高い塀の中には、ギロチンが置かれ、まつろわぬ人たちが処刑されているかもしれません。
(それは軍法会議か、日本版FEMAかも知れません)
誰も気付かないうちに、少しづつ、少しづつ、進行しているのかもしれません。 (ピロピロ)
憲法を改悪されないためにも、改憲派の詭弁に惑わされないためにも、ワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わった歴史について、学ぶことが必要なのかもしれません。
「ピロピロ」は2013年の日本で、既に始まっているのです! (ピロピロ)
これだけの問題作、持ち上げて神棚に祀っておくのはもったいない!
今のような時代こそ、著者がが意図したこと、伝えたかったことを
徹底的に分析・解釈する必要があるのではないでしょうか。
【ピカピカのぎろちょん 佐野美津男・中村宏】
http://sfclub.sakura.ne.jp/sano01.htm
http://sfkid.seesaa.net/article/371097516.html
ウィンザー通信
「誰も気づかんうちにワイマール憲法がナチス憲法に変わってた。あの手口学んだらどうかね」麻生副総理
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/86129000f5179d4587bc62cdbbef9493
(追記)
この記事↓に対する言論戦も“ピロピロ”の好例でしょう。
【(今こそ政治を話そう)秘密法とどう向き合う 憲法学者・長谷部恭男さん】
http://t.asahi.com/diyc
開戦2日目にして、御用ネットワークの連携があったのか、中規模著名人が言論弾圧に加担するつぶやきが増えてきました。
シラっとした感じで言論の自由を揶揄・冷笑するようなコメント、許せません。
一般庶民が勇気を持って発言しなければいけない。
これは“ピロピロ”であり“市街戦”なのです!
- 作者: 佐野美津男,中村宏
- 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
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