なぜか上巻より先に下巻を購入。
先に読んだ海外版(全1巻)では解説がしょぼいと酷評しました。
“ホームズ贋作展覧会 解説に不満”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2019/05/18/210450
しかし本巻では新保博久さんによる解題と、
パロディ翻訳史さんぽ 付=長編・短編集リスト 新井清司
がついていてgood!
新保さんの解題は作品の背景がよく分かる。
やはり短編アンソロジーにはこういった解題があるとより楽しめます。
パロディ翻訳史も史料的価値高し。
こういった貴重な記述が含まれていると読了後に古本屋に売らずに所持しておこうというインセンティブが高まります。
やはり文庫本の付加価値は優れた解説ですよ。
◆葉桜の迷路 阿刀田高
碁を打ちながら和尚が事件を解決。飄々とした感じが良い。このシリーズ、読んでみたい。
◆シャーロック・ホームズの内幕 星新一
星新一は「解説を必要とするような難解な、あるいは不出来な作品ではない」と書かれているようだ。しかし、
「ミステリィの古典を材料にして新しいショート・ショートをつくる試み」という雑誌の企画に応えたもの
パロディ雑誌『マッド』風のイラストで飾られていた
というような情報を知ればもっと作品が楽しくなる。
難解でない、良く出来た作品でも解説・解題の類いがあればもっと深く広く楽しめると思います。
◆ガリバービル家の馬 中川裕朗
ホームズ物とガリバー旅行記を組み合わせたハチャメチャパロディ。解説の新保氏も書かれているように「まさに怪作と呼ぶべきだろう。」
◆ダンシング・ロブスターの謎 加納一郎
トリックは分かった。しかし、具体的な手順については疑問が残る。果たして本当に実行可能なトリックなのか?
それはともかく、ホック氏シリーズというのがあるのか。面白そう。
◆名探偵誕生 柴田錬三郎
少々うまく行き過ぎのような気がする。
◆新赤髪連盟 鮎川哲也
なるほど。現実でもありそうな事件だ。
◆赤馬旅館 小栗虫太郎
江戸川乱歩や海野十三らが声優を務めるラジオドラマの脚本として小栗虫太郎が創作したシナリオ。少々重苦しい。
◆狂った蒸発 山村正夫
ホームズそっくりに変身して頭脳も良くなり、美女医とも付き合い始めるとはうらやましい境遇の主人公。その後、長編シリーズに発展したという。
ブクログ https://booklog.jp/item/1/4309402674
読書メーター https://bookmeter.com/books/36217
“ホームズ贋作展覧会”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2019/05/18/210450
“迷探偵シャーロック・ホームズ/最後の冒険”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20131205/p1
“マンガ版・ホームズパスティッシュ『ホームズ』”
https://diletanto.hateblo.jp/entry/20041217/p1
ホームズの「贋作」には、有名作家の筆によるもの&マニアックな作品がいっぱい!
https://renote.jp/articles/4289
日本の作家が挑んだ『シャーロックホームズ』パスティーシュ作品
https://matome.naver.jp/odai/2148922332197595501
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文庫本の巻末の解説は充実している方がいいと思いますか?
http://blog.with2.net/vote/v/?id=188282
過去の作品を編集してアンソロジーを発売する場合、解説を付けてほしいと思いますか?
http://blog.with2.net/vote/v/?id=200512
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