麒麟がくる　第7回「帰蝶の願い」

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　　麒麟がくる前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)　
　
　前回、徒歩で京から美濃に向かった光秀（長谷川博己）と駒（門脇麦）が早くも美濃に到着。
　一体何日かかったのだろうか。
　織田信秀（高橋克典）が斎藤利政（本木雅弘）に和議を申し入れる。
　その条件として帰蝶（川口春奈）を嫁に差し出せと。
　これは逆ではないか。和議を申し入れた織田方が人質を差し出すとか、お互いに人質を出すとかしないと公平ではない。
　斎藤家だけ人質を出す条件では、斎藤家が従属的ということになるのですが。
　斎藤家も人質を要求してもいいと思うのですが。
　これ、歴史的にはどういう風に解釈されているのでしょうか。
　
　松永久秀（吉田鋼太郎）の礼状が道三に届いていたそうで、それが光秀の発言権を増すことになったと。
　久秀は登場しなくても存在感出しています。
（その後の京都の情勢はどうなっているのでしょうか？細川晴元（国広富之）は只事では済まされないと思うのですが）
　
　尾張との和睦のメリット・美濃の未来像を語る道三。
　一方、道三の嫡男・高政（伊藤英明）は美濃の国衆と共に和睦に反対する。
　立場によって着眼点は違います。
　それぞれの立場によって正義があります。
　後はどう正当性をプレゼンテーションして多数の同意を得るかですね。
　平和や発展を主張した道三の方は説得力ありました。
　ただ、尾張と和睦すると海が手に入るというのはよく分かりません。取らぬ狸の皮算用になりはしませんか。
　和睦すると港を共同利用するとか租借を申し入れるということなのだろうか。
　尾張と交易して海の幸を沢山手に入れるという意味なのだろうか。
　一方、高政グループの方はビジュアル的に難あり。視聴者に対してプレゼンにマイナスになったかと思われます。
　確かに彼らの主張も一理あります。
　近くの敵と和睦することで余計な敵を抱え込んでしまうという重要なテーマを内包しています。
　これも秤にかけて検討するべき重要問題だと思います。
　しかし高政の態度は少々難ありだったし、稲葉良通（村田雄浩）を始め国衆の連中も怖そうなオッサン揃いで仲間となるに躊躇しそうな集団です。
　もっと殊勝な態度だったら説得力あったのに。
　この脚本的には道三の方が正しいことをイメージしているのでしょう。
　それにしても、織田家や土岐家の内情に精通している道三にしてみれば、足元の息子や国衆の反目に気付かないとは。
　灯台下暗しとはこのことです。
　光秀だけではなく、嫡男の高政ともっとよく話し合うべきでしょう。
　　
　帰蝶が出した結論は、光秀に三郎信長（染谷将太）を判定してもらうということ。
　なかなかドラマ向けのいいアイディアです。
　うまい演出ですね。
　しかし、人間には多面性あり、外面が良くても内面が悪い場合もあり、場面によって傾向が変わるということも多いものです。
　今の世で本当に結婚について考えるのであれば、長い期間付き合って相手をよく見極めることが必要でしょう。
　
　　　　
　

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— 市井學人(護憲派ディレッタント） (@aryamashoukai) 2020年3月6日