OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

「負けムードなんてなかった。僕らには○○という目標がある」

   ◇ ◆ ◇
「負けムードなんてなかった。僕らには優勝という目標がある」。
 8月14日、逆転勝利した後の谷繁選手のコメントです。
 神宮球場でのこの日のスワローズVSドラゴンズ戦は、7回を終わった時点で7対1。スワローズの6点リードです。
 しかしドラゴンズは8回表に4点、9回表に5点を取り、10対7の逆転勝ち。
 新聞の見出しは、
「幕際、竜神宿る」。
 
 上の谷繁選手の言葉は、この日の勝利の雰囲気を如実に表しております。
 我々が日常生活で遭遇する試練の際も、この気持ちで臨みたいものであります。
 つらい時、くじけそうになったとき、○○に好きな言葉を入れて自分を励ましましょう。

 中日ドラゴンズセリーグ優勝しました。おめでとうございます。
 上の部分、優勝が確定するまで保留しておきました。
 8月14日の時点では、他の球団でも、まだ優勝の可能性はありました。
 そして、他の球団も、「負けムードを感じさせない大勝利」を得た試合もあったことでしょう。
 優勝は、一日一日の努力の積み重ね。
 そして結果的にドラゴンズの勝利が他の球団を上回ったわけであります。

 開幕前にはあまり優勝候補として挙げられてませんでしたが、なぜか地道に勝ち続け、いつの間にか優勝しておりました。
 (ホームランを)打てないのに、なぜかダントツの優勝。
 2位の読売、3位のヤクルトには負け越しているのに、なぜかダントツの優勝。
 この優勝は、我々の人生においても示唆に富むのではないでしょうか。

 10月2日のある新聞の社説には、こう書かれていました。

 中日は巨人と対照的だった。本塁打の数は巨人の半分にも満たず、セ・リーグのびり。こつこつ点を取る守りのチームが、「4番打者」をずらりとそろえた王者を突き放した。
 相手は億単位の金を使って大型選手をかき集めたが、こちらはさしたる補強をせず、持てる力を生かし切った。経営の苦しい球団やスター選手の乏しいチームにとって、励みになるだろう。

 経営についての考察は、こちらの新聞で「教育的快挙」「中高年に自信」「カネより戦略」という観点から分析されております。
   http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20041002/mng_____kakushin000.shtml

 世論の後押しによる選手会のストにより野球が変わろうとしている時代にふさわしい落合ドラゴンズの優勝です。
 これからはナンバーワンではなく、オンリーワンの時代です。
 旧時代を象徴する古い体質のチームの人気に頼るのではなく、各球団がオンリーワンの魅力を持って輝くのがこれからのあるべき姿でしょう。
 落合ドラゴンズがこれからの野球のモデルケースとなってほしい。

 今年のドラゴンズの優勝を語る上で欠かせないのが、落合博満監督でしょう。
 蓋を開けてみれば、名監督だということが証明されました。
 色々な媒体で紹介されていた落合語録を読むと、プラス思考・誉める方面の発言が多いことに気付きます。
 選手の能力を見極めて引き出し、選手起用も結果を出しています。
 落合博満という人物に注目。

 しかし大切なのはこれからです。
 5年前のドラゴンズも、強いと言われながら日本シリーズでは負けてしまい、次の年には連覇できませんでした。
 昨年あれだけ強かった阪神タイガースも今年は残念な結果に終わっております。
 成功体験を持続するのは難しい。
 落合流運営術の正しさを証明するためにも、これからも勝ち続けることが要求されます。
 
「負けムードなんてない。私には○○という目標がある」

燃えよドラゴンズ!'99

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