OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

左巻きカタツムリ遺伝子を探せ!集めたカタツムリ139匹からの挑戦

 5月11日付新聞の「日曜ナントカ学」は、カタツムリについて。
“世界に誇る「左巻き」集団”
という記事が面白かった。
 
 日本のカタツムリは色々あるが、右巻きの種が多く、左巻きの種が少数派という。
 右巻きの種で突然変異のために左巻きの個体ができたとしても、右巻き個体との交尾はできないし、右巻き遺伝が優勢なので、左巻き個体はその個体限りで消える運命だという。
 ところが1993年にある在野の貝類愛好家の岡本さんが自宅の植木鉢で左巻きのオナジマイマイを発見。

 それを自分のコレクションには加えずに、当時、都内の短大に勤務していた浅見さんのもとへ生きたまま持ち込んだ。面識はなかったが、貝仲間に話したら「浅見さんなら喜ぶぞ」と言われたことがきっかけだった。

 左巻きの子が見つかったのなら、近くには外見が右巻きでも左巻きの遺伝子を隠し持つ親がいることになる。それを探し出して左巻きの子孫を育てれば、左巻き系統を維持できる。確率は高くはないがやってみる価値はある。
 すぐ
「庭にいる右巻きをすべて採ってほしい」
と依頼。岡本さんは庭の草花を刈って徹底的に探し、見つけたオナジマイマイは139匹にのぼった。
 受け取った浅見崇比呂・信州大学准教授はこれらに卵を生ませ、左巻きの子ができる個体を1匹だけ発見。この1匹をもとに左巻きの系統が確立した。日本が世界に誇る珍しいカタツムリ集団だという。
 
「今の私の研究は左巻きオナジマイマイの発見なしにはなかった。日本ほどアマの愛好家が貝の研究に貢献している国は世界でも珍しいんです」(浅見准教授)
 
 まるで学問版『プロジェクトX』である。
 アマチュアの愛好家が登場するところがいい。
 在野の研究家の学問への貢献について、他の事例などもっと知りたい。
 
 左巻きタツムリ遺伝子を探せ!集めたカタツムリ139匹からの挑戦
 プロジェクトX 挑戦者たち 第VII期 DVD-BOX
 
  
 カタツムリといえば私も子どものころ、よく庭で見たもんだ。しかしウズの左巻きや右巻きなどは注目したことはなかった。やはり私は理系頭ではないのだろう。
 カタツムリに色々種類があるとは知らなかった。私が見たのは2種類だけだった。
 大概は一般的なカタツムリだったが、時々、殻がとんがって肌の色が茶色っぽくて、進むスピードが非常に速いやつがいた。
 多数派のカタツムリは白いきれいな肌をしているのに何だか茶色っぽくて薄汚く、しかもスピードが速いので何だかカタツムリらしくなくて気持ち悪かった。
 しかし図鑑で調べようともしなかった。私は子どもの頃から完全な文系で、読む本は物語の本ばかりで、昆虫や動物や魚などの生物や植物など興味なくて、図鑑など開いたこともなかったのである。今思うともったいない。
 
 最近は庭のないワンルームマンションに住み、職場とマンションの往復のみで自然とのふれあいもなく、カタツムリも何十年と見ていない。
 いずれ自然豊かな郊外の庭付きの家に住んで生き物や植物の観察をしてみたい……という夢も、プロジェクトX級の成果を挙げないと実現は不可能だろう。
  
  
図鑑.netブログ- zukan.net -
 カタツムリの殻は右巻き?左巻き
   http://blog.zukan.net/blog/2007/06/18-618.php
右利きのヘビ ― 左右性スペシャリストの進化
  http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/070215_1.htm
かたつむりの生活
  http://www006.upp.so-net.ne.jp/maimai/htmpage/seitai3.htm
単一の遺伝子で鏡像の種が進化した
  http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/jstnews/200312/01.html
タツムリ(蝸牛)
  http://www.geocities.jp/kamosuzu/katatumuri.html
wikipedia:カタツムリ
  
 ちびっこかたつむり (自然きらきら) カタツムリの親子―くるりん まいごになる (ぼくたち親子だよ) カタツムリ観察事典 (自然の観察事典) カタツムリの生活
  ↑カタツムリの絵や写真を見ると、頭が右を向いている構図が非常に多い。
   図鑑では魚は右を向いているというが、カタツムリも右向きが多いのだろうか。
   右巻きの殻は右向きの方がすわりがいいのだろうか。
  




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