OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

受験生の感性やイメージを点数化するのはやはり問題ではないだろうか

(明日へのLesson)特別編:著者がとく 小川洋子さん
 「ことり」×東北大学入試
 https://www.asahi.com/articles/DA3S14957353.html
 
「問2はこの「やれやれといった様子」について、40字以内で説明するよう求めている。」
「問5は、この場面に「小父さんのどのような気持ちが表れているか、小父さんの心情の変化に着目して75字以内で説明せよ」というもの。」

  
>――論説文のように事実やロジックを伝える文章ではなく、読む人によって印象が異なるであろう小説を、入試問題に取り上げることをどう考えますか。


「不都合はないと思います。ロジックを勉強するのは、数学や物理でできるけれど、そこからはみ出してしまうものにも、大事なことがたくさんある。それを扱うのが小説です。いったい何を言っているのかよく分からないし、問題を解こうとしても、正解の手応えがなかなか得られない。そんな曖昧(あいまい)さに耐えつつ、答えとして何かを絞り出す。言葉に対する信頼や執念を問うのが、小説の入試問題なのでしょう」

「小説の言葉は、電子メールやラインの言葉とは全然違う。文学の独特な言葉と戯れることで、言葉の本質への感覚が研ぎ澄まされます。それは現代文や古文の問題を解いたり、論理的な文章を読み込んだりするのにも、絶対役立ちます」

>――東北大は今回の出題の正解を公表していません。各予備校の解答例も「問5」については、かなりの違いがあります。

 「私の答えも合っているんだか、間違っているんだか。だけど、人間の世界はそもそも曖昧なもので成り立っています。現代国語の採点で、理屈に合わない齟齬(そご)が多少生じたとしても、大した問題ではないと思います」


↑この入試問題、難しい。
何となく感性とイメージで分かるのだが、それを言葉で記すのは難しい。
私なら解けないかもしれない。
小川洋子さんは出題に肯定的なのだが、やはり人間の感性やイメージを点数にするのは問題ではないか。
解答者なりの感性を全て満点にするのなら良いと思うが、出題者の解答のみを正解として他は全て0点というのは問題ではないだろうか。
「現代国語の採点で、理屈に合わない齟齬(そご)が多少生じたとしても、大した問題ではないと思います」
と小川さんは述べていますが、それが点数化されて合否判定に使われるのであれば非常に問題だと思います。
 それに、出題者の求める解答が正しいとは限らないし唯一無二というわけでもない。
 芸術大学の芸術作品による採点のようにするというのならあり得るとは思えますが。
 
「各予備校の解答例も「問5」については、かなりの違いがあります。」
 ↑この「違い」が興味深い。読み比べてみたい。回答者によって「違い」が出るのは当然だと思う。ましてや受験生によって「違い」が出るのは当然。
 この「違い」を認めて比較研究し、自分なりのワンオブゼムの見解を提出するのが「文学」ではないでしょうか。
 
 wikipedia:小川洋子

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