アニメ版『三丁目の夕日』、サンテレビにて毎朝7時半より再放送中!
意外と埋もれた名作なので、記録を取るのも有意義かと思い、視聴レポートを行います。
第11回
●鬼の来る夜 脚本 萩田寛子 演出 福富博
図工の三阪先生は教育熱心である。節分の日を前に、授業で鬼の面を作る。
例年は豆まき大会を行うのであるが、今年は教育委員会のお達しにより、豆まき大会は中止になった。
仕方なく三阪先生は生徒の家に押しかけて豆まきに参加する計画を立てる。
一平君やミカちゃんの家で鬼の格好をして驚かせるが、ガラクタ好きのイヌに着替えを持っていかれ、変装を取ることができず、変質者扱いされて追い回され、逮捕されてしまう。
結局、教育熱心のあまり、ということで釈放される。駐在所の前には一平やミカ達が待っていた。
この先生も辞令により、転任することになる。最後の挨拶の時、生徒達が悲しそうにしているのを見て、三阪先生は鬼の真似をすると、生徒達も鬼の真似をして答える。
豆まき大会が教育委員会のお達しにより中止とは、どういうことだろうか。豆が目に入って危ないということだろうか。豆がもったいないということだろうか。
そういえば小学校や中学校では、毎年4月に人事異動がありました。当時は生徒の立場で人事異動を考えていましたが、社会人を経験すると、人事異動させられる先生の立場で考えることになりました。立場を変えて考えることができるようになるのも成長でしょうか。
●鉱石ラジオ 脚本 萩田寛子 演出 小熊公晴
病気の真一が何度も読んだ雑誌をめくっていると、鉱石ラジオの広告を見つけ、欲しくなる。
クリスマスのプレゼントは、真一には望み通りの鉱石ラジオ、妹のアッコにはキューピー人形だった。キューピー人形に比べて鉱石ラジオを輝かしく思ったアッコは、泣き出してしまう。真一は栄養をつけるために夕食も一人だけ肉付きであり、それもうらやましかったのである。アッコは自分も病気になりたいと思い、わざと風邪を引く。
タクマ先生が大きな注射を打ちに来るが、それは夢であった。アッコは、やはり健康の方がいいと思う。
病気が治った真一は、病床で寝ているアッコに鉱石ラジオを貸してやる。
子ども時代、トランジスタラジオというのは聞いたことがありますが、鉱石ラジオ、とは知りませんでした。いずれにせよ懐かしさを感じさせる言葉です。
あと、親戚のお兄さんやお姉さんが読んでいた中学○年時代や中学○年コースといった雑誌に、ハムの広告が載っていたのを思い出します。無線通信のことでしょうか。
さすがに、私が中学になった頃にはもうこんな広告はなかったような気がします。
関係ないですが、睡眠学習の広告もよく載っていました。効果あったのでしょうか。今ではないところを見ると想像がつきますが。
当時はまだ一家が一緒に夕食を食べるという習慣が一般的だったろうと思います。
当時、病弱の家族が違うメニュー、ということもよくあったのでしょうか。
今は個食が増えてきているようですが。
私も先だって、風邪を引きました。いつもは一晩寝れば治ってたのですが、今回はしぶとくて1週間ほど長引きました。別の病気なのかと疑ったり、心細いものでした。
やはり健康なのが一番です。
真一君は病気が治ったようで良かったです。しつこいようですが、記念すべき放送第1話のガリレオは結局どうなったのでしょうか。その後の教室の群集シーンでは似たような顔もチラッと映ったような気もしますが。
考えようによっては、この第1話のはっきりしない結末がその後のアニメ版『三丁目の夕日』を象徴するように思えてしまうので、ついこだわってしまうのです。
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第12回
●薄井文房具店 脚本 萩田寛子 演出 棚澤隆
隣町の薄井文房具店の若店主・ノブオは人当たりが良く、子ども好きで人気がある。一平達も文具が必要となれば遠回りして買いに行く。
一方、一平は毎夜怪しく点滅する光が気になっていて監視を続けていた。
やがてそれはモールス信号だと気付き、解読してみる。
「オニノアシアトアスゴゴロクジ」
次の夜、一平はサブちゃんやユウちゃんと共に“鬼の足跡”に調査に行く。
やって来たのは、薄井文房具店の若店主と恋人・ヒトミだった。
やがて、ノブオとヒトミの結婚が発表される。
夜中に怪しく点滅する光。文房具店の若店主との交流。ミステリー風味とほのぼの路線のストーリーが平行して進行し、やがて一つになっていきます。
長編ドラマになりそうな魅力的なストーリーです。
今は携帯電話やメールがありますが、昔は恋人との交信手段も限られていたのでしょう。その時代背景があってこその物語です。
そういえば昔はトランシーバーなんていうオモチャがありました。私も子ども時代に買ってもらいました。数種類あるうちで、一番安い機種だったため、雑音がひどくて使い物にならない代物でした。もう少し高い機種にしてもらったらよかった。
友達が持っていた、もっと良い機種を電話代わりに家と家の間で話せないか実験したことがありましたが、もちろん使えませんでした。オモチャのトランシーバーの交信範囲は狭いようでした。
モールス信号といえば、『ルパン三世』で、ネオンサインの点滅がモールス信号の暗号になっていた、というトリックがありました。
しかし、よく考えればモールス信号を光で打って交信するなんて、非実用的です。
信号の発信場所と交信したい相手がいる場所との間に障害物があっては交信できません。条件的にかなり見通しが良くないといけないでしょう。
また、都会では他の光に紛れてしまうことも考えられます。
ノブオさんとヒトミさんは下町と山の手に住んでいたようだから、その辺はクリアしていたのでしょう。
それにしても、モールス信号を解読できる小学生・一平はすごい。この当時の小学生はモールス信号もマスターしていたのだろうか。
当然、ノブオさんやヒトミさんもモールス信号をマスターしていたのだろう。
どうせなら光を使わずに電波を使って本来の通信法を使うとか、ハムをマスターする方が実用的ではないだろうか。
以上のような突っ込みもありますが、物語としては非常に面白く、アニメ版のベスト10にラインナップしたいエピソードです。
●貯金箱 脚本 萩田寛子 演出 前園文夫
一平は母親から貯金箱を渡され、貯金するように言われる。
貯金に熱心になった一平は、お手伝い料金表を作成して貯金に励む。
電気代の集金が来てたまたま持ち合わせがなかった母親が一平の貯金箱から拝借しようとしていたところ、お使いに行っていた一平が帰ってきて目撃。一平はより頑丈な貯金箱を買ってくる。
夜中にトイレに起きた一平は、家の経済状況も良くないことを知り、反省して貯金箱を会計の足しにしてくれと申し出るが、父親は何の心配もいらないと安心させる。
一平君が貯金を始める前の一平君の日常生活も描かれています。茶川さんの駄菓子屋さんで駄菓子を買ってるんですが、サブちゃんはいつもクジを買ってスカを引き、貯金に必要性を感じていない一平ですら「サブちゃんは計画性がないので、貯金が必要だ」と思っています。しかしサブちゃんといえば、第9回後半の「お年玉大作戦」で、計画性のあるところを見せていたんではないでしょうか。
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第13回
●マネービル 脚本 並木敏 演出 前田庸生
タバコ屋のキンばあさんは、お金を貯めるのが好きで、タタミの裏にお金を貯め込んでいる。そこに、大八証券の田村という男が訪ねてきて、絶対にもうかる投資話をもちかける。
新所沢製薬という会社が新しい成長剤を発明し、動物実験でネズミを大きく成長させることに成長させた。これが発売されれば株の上昇は間違いなし、ということである。田村は、その時に大きくなったネズミを2匹、プレゼントする。
キンさんは試しに株を5千円分購入し、早速配当があったため、10万円分購入する。
株で失敗した町内の顔見知りに、いい株を紹介してやると言ってキンさんが大八証券に電話するが、田村なる者はいないと言われ、結局詐欺師に騙されていたと判明。
高い授業代となったが、ふすまの裏に貯めていたお金は無事に残った、と喜ぶキンばあさんであった。
田村が持ってきた巨大ネズミは、理科のイナバ先生の調査により、ヌートリアなる動物だと判明。渋いイナバ・フランケン先生の再登場は嬉しかった。
田村はおみやげと称してヌートリアを2匹、キンばあさんに預けるが、当時ヌートリアなんて珍しい動物ではないでしょうか?田村はヌートリアをどうやって手に入れたのでしょうか?(はてなキーワードによると、戦前は毛皮採集用に飼育されていた河川の帰化動物だそうです。)
なお、この時キンばあさんの家から逃げ出したヌートリアは三丁目に住み着いたとのことです。
西岸良平には確か他のSF短編でも、生物を巨大化させる研究者の話がありました。
●僕のラッキー 脚本 並木敏 演出 上妻晋作
箱に入れられた捨て犬が3匹。2匹は女の子が1匹ずつ持って行き、1匹だけ残ったのが間抜け面の犬。シゲルは可哀想になり、家に持ち帰る。
母親は飼うのを嫌がるが、シゲルはこの犬を拾ってから100円拾った、金運が付く犬に違いない、と主張して無理に飼ってもらう。
シゲルの父親は就職先を探していた。面接に行く日、犬がたった1着の背広にそそうをしてしまい、洗って乾かしているうちに面接に遅刻。
母親は、買い物のついでに犬を捨てようと、犬を買い物かごに入れて買い物に行く。途中、占い師に「この犬は凶運を最小限にし幸運をもたらす縁起のいい犬だ」と言われるが信じず、原っぱに捨てる。
八百屋のラジオで、夫が面接に行った会社のビルが火事になったと知る。時間通りに行っていれば被害にあったであろう。二人が原っぱに捨てた犬を探しに行くと、犬は風呂敷包みを咥えてきて、中には札束が入っていた。交番に届けると、集金後の金を無くしたという社長さんがいた。シゲルの父親はこの縁でこの会社に勤めることになり、犬は“ラッキー”と名付けられて飼われることになった。
ええ話やなあ。ギャグマンガなんかでは主人公が失敗するというオチも多いのですが、この『三丁目の夕日』はハッピーエンドが多いので安心させられます。
しかし幸運をもたらす犬を見抜いた占い師、結構の実力者と見た。私も占ってもらいたい。
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【アニメ版『三丁目の夕日』を応援しよう会 バックナンバー】
■[日々の冒険]『三丁目の夕日』再放送開始!(サンテレビ)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060406
■[日々の冒険]アニメ版『三丁目の夕日』を応援しよう会(1)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060409
■[日々の冒険]アニメ版『三丁目の夕日』を応援しよう会(2)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060412
■[日々の冒険]アニメ版『三丁目の夕日』を応援しよう会(3)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060420
■[日々の冒険]アニメ版『三丁目の夕日』を応援しよう会(4)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20060428
■[学問]のび太くんはいつ成長するのか
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041003/p2
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