OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

南北の東海道四谷怪談―逃げない・克服・成長・解脱!

第1回 http://www.servicemall.jp/sokudoku/BN/l/0114001.html から
第23回 http://www.servicemall.jp/sokudoku/BN/l/0114023.html まで
 
 怪談として有名な四谷怪談
 しかしこれだけの短い話の中で、多くの人が死ぬ。登場人物のほとんどが死ぬと言っていい。不幸が連鎖し、拡大していく物語。
 これもみな、一部の自制が効かない人物が誘惑に負けて本能のままに暴力的な、しかし人間性の弱い行動に走ってしまうからである。こんな暴力的で自制が効かなくて人間性が弱い人が一人いるだけで、周りの人間関係がズタズタになってしまう。
 私としては、こういった暴力的で自制が効かなくて人間性が弱い話はあまり好きではない。
 平和的で自制が効いて人間性が強い話の方が好きである。
 しかし、この四谷怪談が江戸時代からずっと日本人に支持され、読まれ続けているということは、日本人に好まれる要素があるのだろう。
 現代よく読まれている小説も、暴力的で自制が効かなくて人間性が弱い話が多いように思う。他人の不幸を読んで楽しみ、癒す(優越感に浸る?下には下を見て納得する?)という読み方があるのかもしれない。
 そしてニュースやワイドショーなどを見ると、こういった不幸系の物語とよく似たような事件が毎日のように全国で多発している。
 修羅の世界である。
 人間は人間的成長のために、文学や映画はもとより、現実世界の行動においても、暴力的で自制が効かなくて人間性が弱いことを克服し、平和的で自制が効いて人間性が強くなるように成長していかなければならないのではないか。
 恋愛や金儲け関係に熱中してしまうと、どうしても自制が効かなくなることが多い。連日報道される暴力的な事件も、恋愛がらみのことが多い。
 だから私は恋愛から一線引いてしまうのである。
 人生をあきらめて山の中に隠遁していたい気分である。
 私の人生は、成長というより、逃げているようなものである。
  
四谷怪談 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E8%B0%B7%E6%80%AA%E8%AB%87
仮名手本忠臣蔵 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E5%90%8D%E6%89%8B%E6%9C%AC%E5%BF%A0%E8%87%A3%E8%94%B5
  
四谷怪談』は
「『仮名手本忠臣蔵』の外伝という位置付けで書かれ、1825年、江戸中村座で初演された時には忠臣蔵の幕間に演じられた。」
 
とあるが、『四谷怪談』の作者は鶴屋南北、『仮名手本忠臣蔵』の作者は二代目竹田出雲・三好松洛・並木千柳の合作(中心となったのは並木千柳)、とある。
 2つのグループで正伝と外伝を合作したというのだろうか。
 
南北の東海道四谷怪談青空文庫
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000154/card42277.html
 ↑「作品について」「登場人物紹介」が分かりやすい。
四谷怪談青空文庫
 http://www.aozora.gr.jp/cards/000154/card4485.html
 ↑南北によらない田中貢太郎
 
 私がまだ子どもの頃、『四谷怪談』がアニメ化されてTVで放映されたことがあった。こんな大人の世界のドロドロをアニメ化とは、すごい。今なら深夜枠での放送となりそうだが、私が見たということは、子どもでも見られる時間帯での放送だったということだ。
 この作品、結構有名らしく、ウィキペディアからリンクされていた。

アニメ版 東海道四谷怪談(1981年 監督:澤田隆治大塚康生 語り:一龍斎貞水

 DVDアニメ四谷怪談  アニメ版 東海道・四谷怪談 [DVD] 
「1981年8月16日に「花王名人劇場」(フジテレビ系列)で放映された「アニメ講談」の初DVD化。怪談モノの講談を得意とする一龍斎貞水の講談「四谷怪談」にアニメをドッキングさせた。」
 
花王名人劇場」は、日曜夜9時から放送されていた。母親がよく見ていたので隣で見ることも多かった。裸の大将放浪記だとかさだまさし桂文珍やマジックナポレオンズなどがよく出ていた。私が見たのはこれで間違いないだろう。
 このような特番アニメ作品までDVD化されているとはすごい。しかも2001年と2005年の2度に渡ってDVD化されているのだから、増刷されるほど売れたらしい。
 
 DVDのジャケットを見ると、主人公の民谷伊右衛門を押しのけて按摩の宅悦がやたら目立っている。このジャケットだけを見ると、主人公は宅悦ではないかと思えてくるほどである。
 実は私の記憶でも、他の登場人物やストーリーは忘れても、按摩の宅悦の顔と名前だけはずっと覚えていたのである。確かにこんな茶色っぽい大きな顔のハ○だった。
 今となれば、髪の毛の問題は切実な問題であるが、子どもにとっては、当然あるはずの髪の毛がない人物は、恐ろしくもあり滑稽でもある独特の存在で、非常に印象に残るものである。だからTVやマンガでも○ゲキャラは認識しやすい存在として特別の地位を占めていたのである。
 だから早急な問題としては、髪の毛問題からの解脱である。
  
忠臣蔵外伝 四谷怪談 出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%A0%E8%87%A3%E8%94%B5%E5%A4%96%E4%BC%9D_%E5%9B%9B%E8%B0%B7%E6%80%AA%E8%AB%87
  
 東海道四谷怪談 [DVD] 四谷怪談 [DVD] 四谷怪談 お岩の亡霊 [DVD] 怪談 お岩の亡霊 [DVD]
 怪談噺・幽霊噺集成 四谷怪談-お岩誕生- 忠臣蔵外伝 四谷怪談 [DVD] 四谷怪談 [DVD] 名作 日本の怪談―四谷怪談・牡丹灯篭・皿屋敷・乳房榎 (角川ソフィア文庫)  東海道四谷怪談 (岩波文庫 黄 213-1)  
 




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