紙芝居・マンガなど70万点所蔵
大阪の児童文学館に廃止案
(4月26日朝日新聞文化面)
「こんなことなら、滋賀県にすれば良かった」
79年、蔵書約12万点を寄贈し、同館の基礎をつくった児童文学者の鳥越信さん(78)は嘆く。学生時代から食事を抜き、電車賃を浮かして集めたものだから「研究機関や資料館をつくってくれるところに」と全国の自治体や大学、企業に呼びかけた。最後まで競ったのが滋賀県と大阪府。滋賀県は武村正義知事(当時)が自宅まで訪ねてくるなど熱心だったが、大阪府幹部に「滋賀県にとって1億円は大金だが大阪府にははした金。寄らば大樹の陰ですよ」と言われ、迷った末に決めた経緯がある。
1億円をはしした金、ではない“はした金”などと言うこと自体が品性の下劣さを現している。
その挙げ句がはした廃止ではない、はしした廃止である。
さすが大阪、はした金で始まり、はしした廃止で終わりました……とオチをつけてくれる。
いや、それではいけないのである。
本など読まずにバラエティ番組でも見て笑ってろ、というバラエティ番組出身の視聴率至上主義バラエティ知事様にとっては国際児童文学館など視聴率が上がらずスポンサーが付かない“はした施設”は切り捨ててもいい、という考えなのだろう。
バラエティ知事様というべきか、おバカなソサエティが生み出したバカエティ知事様というべきか。
■[学問]本など読まずにバラエティ番組を見て笑ってろ ということか
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20080322/p1
asahi.com 大阪の児童文学館に廃止案 国内最多の70万点所蔵
http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200804260150.html
(追記)
本や文化だけでは生きていくことはできないのは確か。
食・衣・住・職・医その他生きて行く上で切実なものを犠牲にしてまで本や文化を守れとまでは言えない。
ワーキングプアである私も、どうしようもなくなった時は大切に集めた本も売り払わなくてはならないだろう。
(そのような事態に追い込まれれば、覚悟を決めて自らを幕引きしなければならない)
しかし、今ここで国際児童文学館の縮小統合は必要か否か、と考えれば、やはり“否”であろう。
私が嫌いなタイプのバラエティタレントが政治家になり上がって今やるべきでない暴挙を行おうとしているという点において、この問題に関して異常にエキサイトさせられるのである。
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