土曜ナントカ学
背中のホシで陣取り合戦
温暖化が進める「小進化」
朝日新聞2009年4月18日
古い記事だが、面白いと思ったので。
テントウムシで最もよく見られるのが「ナナホシテントウ」と「ナミテントウ」で、ナミテントウは背中の色やホシの数で大きく4つの型に分けられるという。
二紋型 黒字に赤いホシが2つ
四紋型 4つ
斑型 まだら模様
紅型 赤字に黒いホシ
ヒトのABO式血液型とよく似ていて、4つの遺伝子の組み合わせによって決まる。
しかし、実際にどの型が多く見られるかは、地域によって大きな違いがあるという。
京都大学教授で遺伝学の権威であった駒井卓さんが戦前・戦後に北海道から九州までの全国54地点でホシの割合を調査。
日本列島を南下するほど「二紋型」が増えて「紅型」が減ることが明らかとなった。生息地の気温と関係し、暖かくなると紅型が減る傾向にあると考察した。
遺伝学に基づく生物の進化 (1963年)
京都産業大学の野村哲郎教授(集団遺伝学)はこの本に再会し、学生達と共に再調査を開始。
南ほど二紋型が増えるという傾向は今でも同様であった。
同時に、この半世紀余りの間に起こった「異変」に気づいた。東日本、とりわけ東北地方で、紅型が減って二紋型が増える傾向が、はっきり読み取れた。
「ナミテントウという集団の中で、全国的に遺伝子の構成の変化が起こっているのではないか」京都大・祝前博明教授(前新潟大教授)
「気候が変わったことで、緩やかな自然淘汰(とうた)が働いた可能性がある」野村哲郎教授
温暖化のしるし 相次ぐ「北上」報告
ナガサキアゲハの北上
熱帯性毒グモのセアカゴケグモの北上
デング熱を媒介するヒトスジシマカ
沖縄で流行するカンキツグリーニング病の原因細菌を媒介するミカンキジラミ
虫たちは、なぜ北上するのか。まず考えられるのは、温暖化の影響だ。物流の拡大がこれに加わり、虫たちの移動を加速させている。
果たして地球は温暖化しているのか、正常範囲内だとか、むしろ寒冷化しているという意見もある。
しかし自然環境の変化・昆虫などの変化から見ていくと、温暖化は明らかではなかろうか。
↑昆虫の北上は温暖化派の陰謀だ!温かい南国の地方で昆虫を捕まえて北日本で放していたんだよ!
「な・・・・なんだってー!!」
wikipedia:テントウムシ
かかしさんの窓 ナミテントウ交尾
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