OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

心に太陽を持て 山本有三

 心に太陽を持て 心に太陽を持て 

 素晴らしくキャッチーなタイトル。
 似たようなタイトルで思い出すのは、
心に冒険を@酒井法子夢冒険 です。
   
 wikipedia:夢冒険

   
 それはともかく、本書冒頭に、
『心に太陽を持て』
 歌詞 青少年文化の会
 作曲 團伊玖磨
の楽譜が掲載されています。



 
 こんな歌があったのですね。
 youtubeに掲載されているか調べましたが、ないようです。

 この本、1935(昭和10)年に発行された本を、編集者の山本有三が1956(昭和31)年に再編集した本だそうです。
 収録されているエピソードは、軍国主義的なものではなく、世界市民的な、今でも通用するというか、今となっては清く正しく美し過ぎるお話ばかりです。
 1935年版と1956年版にどのような違いがあるのかよく分かりませんが1935年の段階でこの収録作品だったとしたら、かなりリベラルな内容だったのではないでしょうか。
(追記)
ブクログのレビューを読んで気付いたのですが、文庫版には収録されている
大西洋横断海底ケーブルの話「海底電線と借金」
が、ポプラ社版には収録されていません。
   
 本書には、キティ・シーワード(キティ・ウィルキンソン)という、ヘレン・ケラーマザー・テレサのような方のお話が掲載されています。
 検索してみても、出てきません。
 この方の人物像を後世に継承できただけでも、本書の意義はありますね。
 
 動物好きのトマス・エドワードの少年時代からの活躍を描いた後で、最後に学問に志した結びの言葉が
「この年になってからでは、もう遅うございました。生まれながらの動物ずきで、そのほうの天分は十分にありながら、少年時代にきちんとした勉強をしなかったために、このトマスは、これという業績をあげることもなく、さびしく世を終わりました。「すきこそ、もののじょうずなれ。」ということわざもありますが、ただすきなだけでは、大きくのびません。」
というのはブラック。
 本書には、立身出世の成功談だけではなく、失敗談も収録されているわけです。
 私としてはこのトマス・エドワードや、最後に全滅してしまった南極探検のスコット隊が心に残りました。私が人生に失敗し続けているからでしょうか。
 フリードリヒ大王と風車小屋のエピソードは、報道機関や憲法や国家を私物化して独裁体制を築いているどこかのバカ殿首相に読ませたいですね。
 最後のパナマ運河物語は、なかなかの長編エピソード。
 パナマ運河の開通には、黄熱病との戦いも大きなテーマでした。
 黄熱病研究の過程では、志願者による人体実験も行われていたとは、壮絶な話です。
 しかし、パナマ運河開通の物語に心躍らせていた時代は良かったのです。
 現在は、パナマ文書の公開を独裁政権が阻止している時代なんですから。
パナマ文書公開物語”、この先困難が待ち受けているようです。

 心に太陽を持て 心に太陽を持て (新潮文庫) 心に太陽を 唇に歌を 君たちはどう生きるか (ポプラポケット文庫 日本の名作) 米百俵 (新潮文庫) 

 wikipedia:パナマ運河
 wikipedia:パナマ文書


OMOI-KOMI - 我流の作法 - 心に太陽を持て (山本 有三)
  http://blog.goo.ne.jp/sasada/e/45d2c439df411256fea4a177422685fa


出版社紹介ぺージ 
  https://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80000300
心に太陽を持て / 財団法人大阪国際児童文学館 子どもの本
  http://www.iiclo.or.jp/100books/1868/htm/frame076.htm
心に太陽をもて 友達と言葉をもて 唇に歌をもて〜フライシュレン(ドイツ)〜
  http://yokosaho.oukai.jp/flower_mind/2000/06/post_17.html
山本有三記念館 企画展 心に太陽を持て
  http://mitaka.jpn.org/ticket/120303y/
私のホームページです 読書から 心に太陽を持て
  http://www.asahi-net.or.jp/~uu3s-situ/00/Kokoro.html
素敵な絵本でハッピー子育て♪
【心に太陽を持て】☆☆子どもに贈りたい名言☆☆
  http://ameblo.jp/rura-rura/entry-10466732744.html
レファレンス協同データベース
ドイツの詩人、ツェーザル・フライシュレンの「心に太陽を持て」...
  http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000066392


 wikipedia:山本有三
 wikipedia:緑風会
 wikipedia:ツェーザル・フライシュレン
 wikipedia:いつも心に太陽を (映画)
 wikipedia:いつも心に太陽を (ルルの曲)


ブクログ
 http://booklog.jp/item/1/4591069222
 http://booklog.jp/item/1/410106010X
読書ログ
 http://www.dokusho-log.com/b/4591069222/
 http://www.dokusho-log.com/b/410106010X/
読書メーター
 http://bookmeter.com/b/4591069222
 http://bookmeter.com/b/410106010X

【アンケート実施中です!】
最近、地球の温暖化を実感しますか?(2016年4月調査)
   http://blog.with2.net/vote/v/?m=v&id=162147
古本屋では本のオビを付けたままで本を販売してほしいと思いますか?
   http://blog.with2.net/vote/v/?m=v&id=146600



      
         ↑人気blogランキングにご協力お願いします。m(_ _)m

          
↓また、ご意見ご感想・ブックマークなど頂けましたら励みになります。
 コメントやリンク付きTBもお待ちしております。m(_ _)m