源氏物語とはそもそも主人公の光源氏が不倫の女性遍歴を続ける話なので、子ども用の読み物となるのか、なったとしても面白く読めるのかという疑問がありました。
そもそも非モテに分類される私は始めから『源氏物語』にはいい印象はありません。
しかし毎週大河ドラマ『光る君へ』は見ているので『源氏物語』を知っておく方が楽しめるのではと思ったことと、子ども用にどう訳しているのか興味あったので図書館で借りてきました。
桐壺の更衣が光源氏を産んで亡くなって夕顔の生霊事件を経て若紫をさらってくるまでが描かれていました。
「姫君、若紫の語るお話」
という副題がついているように、若紫が語り手となっていますが、前半は若紫が登場しないので三人称体で書かれています。中途半端に若紫が語り手にならなくても良かったのにと思います。
しかし光源氏が若紫をさらってくるのはかなり強引です。
本書を読んだ子ども達はどんな感想を持つのでしょうか。
最後には若紫も納得しているようなので、最終的には西洋の童話のように
「お姫様は王子様と結婚して幸せに過ごしました」
という形で終わることになります。
だから本書もそのパターンで読まれたのでしょうか。
平安時代の貴族のきれいな衣服が挿絵に描かれているので、日本版のお姫様と王子様が結婚して幸せになる話として受け取られたのかもしれません。
それはともかく、源氏物語は日本文学の基礎教養なので、西洋の基礎教養におけるシェイクスピアのようなもんでしょう。そういう作品を10歳までに読めるようにしてくれた本書はいい企画だと思います。
●ブクログ https://booklog.jp/item/1/4052047966
●読書メーター https://bookmeter.com/books/12624903
桑田二郎の『源氏物語』【コミグラフィック日本の古典】
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/09/30/195755
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