【今回のあらすじ】
当主・大内義隆(風間トオル)を裏切って大内家を乗っ取った陶晴賢(陣内孝則)であるが、跡継ぎに据えようとしていた亀童丸(蓮池貴人)を誤って殺してしまったことを気にし、焦っていた。
焦りのために平静を失い、同盟相手である毛利家や村上水軍にも強硬な態度を取ることになる。
度重なる陶の強引な態度に毛利も村上水軍も反感を高めるのであった。
そしてついに元就(中村橋之助)が決断する……!!
(以下、個人的覚え書きメモ。ネタバレ注意!)
陶隆房(陣内孝則)が大内家の当主として九州の大友家から大友宗麟の弟・晴英を迎えた。九州から山口に至る大勢力が縁続きになったのだからむしろ今までより強力になったのでは?
隆元(上川隆也)はなめられないよう強く出るべきではと提案するが、元就(中村橋之助)は今はおとなしく従っておく時だ、と。
「全ては相手によるのじゃ。事を起こす時はまず相手の性格を読み取ることじゃ。相手の性格に沿った策を講ずることじゃ」
この言葉、実感します。私は子どもの頃は相手に関係なく同じ反応一辺倒だったのでコミュニケーション力に欠陥がありました。自分の失敗を実感しているとより一層ドラマや小説が分かります。まあ失敗する前にドラマや小説で学んで改善できれば一番いいのですが。
大友晴英(三井智宏)もやる気満々。陶隆房に自分の名から一字与え、「陶晴賢」と名乗らせる。
弘中隆兼(佐川満男)らも新たに登用され、大内家の家臣団は体育会系の武断派が支配することとなった。そして内藤興盛(小野寺昭)が引退を表明。義興(細川俊之)時代からの古参の家臣ですが、思えばこの方は大内家の文治派のような感じでした。まあいい時期に引退できて良かったですね。
内藤興盛(小野寺昭)が引退後早速、娘の寿(大塚寧々)を訪ねて来た。
天下を取るには黒か白か極端でないといけない、と人間論を述べ、自分自身は
「ねずみ色じゃ。毒にも薬にもならぬ」
しかし世の中、ねずみ色の者がいるから成り立っている、といいことを言う。
そして元就は黒、隆元は白だが元就の影響で毒されかねない、と。
この方は評論家ですね。そして人間通だ。多分私の若い頃はよく分からなかったでしょうが、今に至っては納得させられる人間論です。
第35話でも
「世の中というもの、往々にして鼠色が最もうまくおだやかな結果を出してくれるものじゃ」
といいこと言っていました。
大河ドラマ【毛利元就】第35回 最後の反逆者
https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/06/26/203450
こういう意見に共感するようになったのも、私が年を取って丸くなったためでしょうか。それとも、周囲との軋轢の連続に傷ついて覇気を失った結果なのでしょうか。
興盛殿は
「今の大内家にはわしの居場所がない」
とも言っていました。それならいっそ、隠居後の生活は毛利家で厄介になってはどうですか?何と言っても当主隆元の義父なんだから。そういえば興盛の奥方でありかつ寿の母親である方はどうしているのでしょうか?
ついに尼子が動いた!尼子国久(清水綋治)率いる新宮党が毛利領を攻撃!しかし毛利・吉川・小早川・宍戸連合軍が撃退!勢いに乗って尼子方の旗返山城も攻め落とした。
本ドラマでは「最強」と言われている新宮党ですが、最近パッとしません。何よりも党首・国久の老いの描写が目立ちます。第34話では尼子晴久(高嶋政宏)が改心し、ようやく尼子家も一丸となったかに見えたのですが、やはり晴久は国久の存在を煙たく思っているようで、当然みつ(岩崎ひろみ)も父の肩を持って晴久を批判します。尼子家の家庭問題は続いていきます。
毛利家が落とした旗返山城ですが、陶晴賢(陣内孝則)の側近・江良房栄(高岡健二)がやって来て、自分が城主となると言い渡す。
陶晴賢は村上水軍に駄別銭(航海の警固料)の徴収を禁じ、代わりに商人達から税金を取り始める。加芽(葉月里緒菜)と野田次郎(的場浩司)は山口に向かい直接談判するが断られる。陶晴賢は焦っており、思考や行動から余裕がなくなっていたのである。
焦った陶晴賢はついに毛利領のすぐ隣・吉見正頼(大内義隆派)の三本松城の攻撃を決定。毛利に出兵を要請する。
隆元は反対する家臣達の意見を聞こうともせず「吉見と組んで陶軍と戦う」と言い出して軍議を中座。
隆元は意外と他人の意見を聞かない・多面的な思考ができずに一面的に考えて突っ走ってしまう単純な人というキャラ設定ですね。大内家や尼子家の跡継ぎと同じく、偉大な先代に及ばない凡将といったところでしょうか。
もちろん、こんな辛辣な批評をしている私自身も同類です。自分自身の失敗を省みながらドラマの感想を書いているわけです。
元就(中村橋之助)が作戦を披露する。
元就が陶軍に味方し、隆元が吉見に味方する。毛利が二つに分かれて身動きできない間に戦は終わるだろう、と。
隆景(恵俊彰)は賛成するが、隆元と元春(松重豊)は反対する。調略が好きな隆景に対し、兄二人は調略を好まない純粋まっすぐなタイプという設定です。
実は元就の家を二つに分けるという戦略は、第一話で元就の実母・祥の方(竹下景子)が元就の実父・弘元(西郷輝彦)に献策し、実行された策であります。この策により幼き日の松寿丸(岩渕幸弘)は兄や姉と別れて猿掛城に移ることになります。
元就は果たしてこの頃のことを思い出していたのかどうか。元就が幼い頃に祥の方が亡くなったため、元就には実母の記憶がほとんどないという設定になっていて、回想シーンもほとんどありません(最終回ですらも)。当然今回も回想シーンはなかったのですが、もし回想シーンがあったら泣けていたのに。
結局毛利は二股外交を貫き、動かなかった。
業を煮やした陶は毛利領の田畑を荒らす暴挙に出る。
陶の暴挙はかえって毛利を激怒させることになった。
「こたびは手伝い戦ではない。毛利が一人で立ち上がるための毛利のための戦なのじゃ」
大内・尼子の間で手伝い戦に駆り出されてきた毛利がついに独立戦争を決意!
初めからのいきさつを見ていた者としてはついにこの日が来たという感。
しかし現実的に考えれば、陶との合戦が長引くと背後から尼子に襲われる危険があります。
現実的にはかなり危険なシチュエーションともいえるのですが、果たしてどうなるのでしょうか!?
[wikipedia:毛利元就 (NHK大河ドラマ)]
[wikipedia:毛利元就]
36毛利元就97 過去ログ
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55真田丸16
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