OLDIES 三丁目のブログ

森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

大河ドラマ【毛利元就】第37回 こぼれ蛍



【今回のあらすじ】
 元就(中村橋之助)の後添え騒動勃発!
 そして大内家では文若柔弱な当主・義隆(風間トオル)に対してついに陶隆房陣内孝則)が反乱を起こす!
 その時、毛利家はどう動く?当主・隆元(上川隆也)の考えは?そして元就の思惑は?


(以下、個人的覚え書きメモ。ネタバレ注意!)



  
    

 元就の後添えとして香(秋本奈緒美)が迎えられるがピリピリし過ぎて元就の気が休まらないため、さらにさよ(田中広子)も迎えられる。早速二人はいがみ合います。
 家族の対立は時にお家の危機につながりますが、大丈夫なんでしょうか?



  

反乱の噂のある陶隆房陣内孝則)の様子を探りに来た内藤興盛小野寺昭)。
義隆は討つが大内家は守っていくと言う隆房に説得されて陶派への寝返りを決意します。
一方、義隆は家族と共にこぼれ蛍を鑑賞。
 



毛利家に陶隆房・相良武任(白井晃)双方から援軍の要請が来る。
家臣達は義隆を見限るが当主・隆元(上川隆也)は義隆を支持。
しかし元就はどちらにも味方せず後で出方を考えるべきじゃと主張。

思えば初期の毛利家は大内・尼子の間で翻弄されていました。
尼子に味方して参戦しても尼子経久緒形拳)から「来るのが遅い!」と叱られたりと、格下の悲哀を味わってきました。
その頃のことを思えばどちらにも参戦せず勝った方に味方するという現在の立場は恵まれたものです。
今までの苦労の末ようやくそういう恵まれた立場になったということについて隆元は気付いていないようです。



  

 陶軍に合力する野田次郎(的場浩司)は不安を鎮めるため、加芽(葉月里緒菜)と村上虎吉(藤原喜明)を訪れる。
「加芽が触れた者は死なぬ。次郎は死なぬ」
 これは反乱前夜の出来事のようですが、というと、村上水軍の本拠地は山口に近い場所にあるのでしょうか。そんな一晩で行き来できる近い位置だったのでしょうか。第28話では遠い所へ留学に行くようなイメージだったのですが……。

大河ドラマ毛利元就】第28回 海がみたい
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/2023/04/02/191052



  
 ついに陶隆房が決起!冷泉隆豊(春田純一)が急を告げる。
相良武任(白井晃)は姿をくらましたとのこと。相良にしても、あれだけ陶の反乱について殿にご注進していたのに全然取り合ってもらえなければ「やってられねーよ」ということなんでしょうか。もし義隆が本気で陶の反乱に対処していたら兵力に勝る大内軍、簡単には負けなかったでしょう。
 ところで、陶軍の決起はなぜ夜になったのでしょうか?




 逃走中、義興(細川俊之)の墓にお詫び。
 思えば私も精神を病んでお家断絶に追い込まれた立場なので身に染みるシーンです。


  
 切腹の直前、こぼれ蛍を見て自分もこぼれ蛍だったと気付く。
 文化人を気取っているだけあって風流な最期です。


 隆房は亀童丸(蓮池貴人)は助けて大内家本流を残すつもりだったが、命令が行き届いていなくて亀童丸も殺害されてしまう。
 しかしこういう重要人物は普通は捕らえて取り調べするのでは?前回の第36話でも吉川興経京本政樹)と千法師(平野一真)は捕らえられて引っ立てられて来たではありませんか。現場で殺してしまうというのは軍紀がなっていません。
 しかし亀童丸を跡継ぎにして支えると言っても、実父を殺害された亀童丸はどう思うのでしょうか?うまくいくとは思えません。たとえ本人が納得しても周囲の人々が色々言うだろうし。いずれ反乱を起こして源頼朝が平家を滅ぼしたような結果になるか、それともやっぱり反乱に失敗するような結果になりはしないか。



  
 改めて絆を確認した陶隆房と野田次郎だが……?



  
 陶軍の勝利を知った元就は隆元に義隆派である平賀隆保の頭崎城を攻撃させる。
 隆元は成し遂げるが、元就の考えには反対の意志を表します。
 ここで元就と隆元の意見の相違が大きくなります。
 物語初期からの毛利家の試練を見てきた者としては、元就の選択が自然のように思え、隆元の意見は苦労知らずの純粋まっすぐ君のように思えます。
 思えば第26話「敵は亡霊」でも、尼子経久緒形拳)の仕掛けた罠にかかりつつあって元就が心配している時に
「謀など汚い生き方は隆元の性に合いませぬ!隆元は謀らずして勝つ人生を目指します!」
と言っています。
 思えば隆元は第一次月山富田城の戦いにも元就と共に従軍しているし、弟達よりも多く元就から学ぶ機会があったと思われます。それなのになぜか弟達よりも駆け引きが下手なような気がします。
 隆元においては毛利家のこれまでの苦闘の歴史から何も学んでいないようです。
 そんな隆元は、同じ苦労知らずのボンボン育ちの義隆と気が合ったのではないでしょうか。
 こんな風に偉そうに上から目線でバカ息子達を批判している私ですが、実は私自身が精神を病んでお家を断絶させたバカ息子だったのです。
 自分の失敗の反省を反映させながらドラマの感想を書いているのでした。

毛利元就 第26回 敵は亡霊
  https://diletanto.hateblo.jp/entry/20180622/p1


[wikipedia:平賀隆保]
[wikipedia:頭崎城]

[wikipedia:大寧寺の変]



"Planet"
こぼれ蛍。
http://blog.livedoor.jp/aidearyoumore/archives/50513660.html



  [wikipedia:毛利元就 (NHK大河ドラマ)]
  [wikipedia:毛利元就]

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