『「格差突破力」をつける方法―勉強法から人生戦略まで (新書y)』について紹介しています。
今回で４回目となります。
■[日々の哲学]１６日の総選挙を予見！？５年前に書かれた本
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121208/p1
■[自己啓発]人的ネットワークと二拠点主義
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121209/p1
■[自己啓発]５年間の時代の流れを的確に的中させていた！驚きの自己啓発書
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121210/p1
の続きとなります。
第二章 脳に「良質の情報」を流通させる
自己啓発の本の本領ともいえる、良質の情報を得るための方法を説明した章です。
（以下、内容の説明）
のっけから「計算・音読の脳鍛錬は知的退行」と手厳しい。
著者の中山さんは情報発信者を、
「お坊ちゃま系」
「苦労人系」
の２種類に分けて考えているそうです。
明治時代や大東亜戦争後に日本が急成長したのは、苦労して勉強した人がいたからといいます。
世界中どの国でも、勉強する苦労人がたくさんいる国は活力のある国で、アメリカはその典型。
本書執筆当時のアメリカはブッシュ政権。お坊ちゃま系の集まり。
イラク戦争を裏で主導したネオコンは、ユダヤ人のお坊ちゃま秀才集団。
パウエル国務長官やジョージ・ソロスのような勉強する苦労人はイラク戦争に反対したが、結局押し切られた。
アメリカは当面衰退するだろうが、勉学する苦労人の人材を輩出するシステムを持っているので、やがて立ち直るだろう。
むしろ、危ないのは日本で、日本は今後衰退の一途をたどる。
勉強する苦労人がいなくなり、人材の質の劣化が激しい。
安倍晋三以下の若い世代は皆、お坊ちゃまであり、海外のしたたかな指導者たちに簡単にねじ伏せられてしまうだろう。
（以上）
５年前に本書が警告した通りに事態は進展していますね。
本書の発行は2007年10月。
安倍晋三が総理大臣になったのは2006年9月20日で辞任したのは2007年9月12日。
執筆していた頃はまだ安倍が辞任する前でしょうか。
ともかく、安倍お坊ちゃん総理は辞任し、2009年には自民党は政権から引きずり下されました。
しかし、その後民主党の敵失により自民党が復権。ついでに安倍晋三まで復権してしまいました。
そして、数日後に迫った１２月１６日の総選挙で政権復帰が確実視されています。
日本人は何も学んでいないのでしょうか。
３年前のことはすっかり忘れてしまう国民。
知的退行していますね。
お坊ちゃま系、苦労人系で政治家を分けるとすると、確かに著名な政治家はほとんどお坊ちゃま系に分類されます。
ただ、橋下徹や竹中平蔵などは珍しく苦学してのし上がったクチではないでしょうか。
だから橋下は駆け引きがうまいですね。。
確かに橋下なら海外の要人とも対等に交渉できそうです。
しかし結局その能力を悪政の打破に使うのではなく、悪政の仲間入りと加担に使い、しかも典型的なお坊ちゃま無能政治家の石原慎太郎の軍門に下ってしまいました。
それはともかく、本書に書かれている方法は、確かに強力で、忠実に実行すれば「格差突破力」もついて、上の方に行くことができるでしょう。
（その方法について紹介してなかった！後で自分が読んでも分かりません。
ネタバレ禁止ということで、ご自分で確認お願いします。）
しかしその力をどう使うか、悪用するか善用するか、格差社会の拡大に仲間入りするか、格差社会の是正に使うかは、本人にかかってくるでしょう。
力は正しいことに利用してほしいものです。
『「格差突破力」をつける方法』不定期連載読書感想文（全６回）
■[日々の哲学]１６日の総選挙を予見！？５年前に書かれた本
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121208/p1
■[自己啓発]人的ネットワークと二拠点主義
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121209/p1
■[自己啓発]５年間の時代の流れを的確に的中させていた！驚きの自己啓発書
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121210/p1
■[自己啓発]お坊ちゃま系と苦労人系
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121211/p1
■[自己啓発]軍事訓練のリアルな現実
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20121212/p1
■[自己啓発]ハケン国家の時代を生き抜く方法
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20130107/p1
wikipedia:中山治
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